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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
北九響第121回定期演奏会

・ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
・メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」より
・シューマン:交響曲第2番ハ長調 作品61


田中一嘉指揮、北九州交響楽団
2019年4月21日(日)、北九州芸術劇場大ホール

 

北九響春の定期が終わりました。来場者は870人だったそうです。いつもありがとうございます。
 

1曲目のウェーバーは、難しい曲ぞろいだった今回のプログラムの中でもやっかいな曲でした。チェロパートは技巧上もアンサンブル上も難所が多く、苦労しました。本番では、フーガの開始をもうちょっとなんとかしたかった。ほかは緊張したわりにはまあまあか。
 

メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」からは序曲、スケルツォ、間奏曲、夜想曲、結婚行進曲の5曲。序曲は大好きな音楽です。しかし、前半部の推移と展開部のピチカートで降りてくるところの2箇所で、みっちは譜面を見失うという大失態。本番で指揮者や他のパートに目が行ったまま、譜面に戻れないことがありまして、またやっちまった! 指揮者を見るのはいいことなんですが、ちゃんとついていければという話ですよね。申し訳ありません。
 

スケルツォは難所で、どのパートも大変なわりに地味という、報われない感じの曲。間奏曲もあまり印象に残らないかも。アンケートには、「結婚行進曲で目が覚めた」という回答があって、苦笑させられました。それでも、せめて夜想曲では起きていてほしいf^^;。ホルンがフィーチャーされたこの曲は、数あるクラシック音楽の中でも最も美しいもののひとつです。とくに、後半でホルンに旋律が戻り、フルートが中間部の音形をそのまま維持して伴奏にするところは絶美。北九響の管楽器も素晴らしかった!
 

休憩後のシューマンは、あっという間に終わった感じ。それぐらい集中しました。この曲を弾けてよかった! 第2楽章スケルツォをはじめとしたヴァイオリンの奮闘ぶりはすごかった。これは聴衆にもしっかり届いたと思います。フィナーレは北九響らしい盛り上がりで、ブラボーをいただきました。シューマン・ファンの北橋市長が聴きに来ておられたとのことで、市長の声だったかも。アンコールは、ブラームスのハンガリー舞曲第1番。指揮の田中先生がノリノリのパフォーマンスで、会場も満足してもらえたのではないでしょうか。
 

今回、編成的に打楽器が少なかったこともありますが、エキストラが管楽器の3名のみでした。団員の確保に苦労することが多いアマチュアオケで、ほぼ自前で演奏会をこなすというのはなかなかないことだそうです。今後も充実した活動ができますように。で、次が大変みたいです。秋の第122回定期の演目は、オネゲル「パシフィック231」、コダーイ「孔雀」の主題による変奏曲、ドヴォルザークの8番というラインナップ。これ、やばくない? 前半は降り番にしてもらおうかという考えが頭をよぎりまくるみっちでした(爆)。

posted by みっち | 20:37 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
成城石井のコーヒー豆

以前のエントリで、マキネッタ向きのコーヒー豆として、トーホーA-Pliceの「イタリアンエスプレッソEX」をお気に入りとして挙げていました。その後、この豆はリニューアルされ、「ミラノ」と「ローマ」という2種類のパッケージになっているのですが、このごろ、仕事帰りに寄るA-Pliceの店頭に置かれなくなってしまいました。トーホーのホームページでも買えないっぽいし、どうしたものかと思っていました。で、最近サンリブや西鉄系のスーパーで成城石井のコーヒー豆を見るようになり、試してみました。


銘柄は各種あり、すべてではありませんが、深煎りを中心に探したところ、よかったのが「エスプレッソ」と「フレンチロースト」の2種です。エスプレッソは、深煎りによる苦味とコクのバランスがいい。カプチーノにしてもおいしい。飽きがこない点で、先に上げたイタリアンエスプレッソEXと同等。
 

フレンチローストは、エスプレッソよりも強い深煎り。名称からは逆なイメージもありますが、一般的なイタリアンローストと同程度です。その分、エスプレッソよりも苦味とスッキリ感があり、このあたりは好みの差ながら、マキネッタというよりマシン向けかも。なお、フレンチローストは店頭では見たことがなく、アマゾンで450g入りが購入できます。エスプレッソも同じ容量のものがあり、どちらも千円台で買えるため、毎日飲む人にはお得用です。
 

ちなみに、成城石井のコーヒー豆は豆売りで、粉売りはしていないみたい。ミルを持っていない方は、この際導入してもいいのでは? 粉売りだと、小川珈琲の季節限定もので「冬」や「春」などがなかなか。常時手に入るわけではありませんが、レギュラー商品よりも値段が安く、季節ごとのブレンドで変化が楽しめる点がおすすめ。

posted by みっち | 16:01 | なんちゃってグルメ | comments(2) | trackbacks(0) |
シュタインバッハー、ルイージ/ウィーン響によるブラームスのヴァイオリン協奏曲ほか

・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品77
・シューマン:交響曲第4番ニ短調 作品120


アラベラ・シュタインバッハー(ヴァイオリン独奏)
ファビオ・ルイージ指揮、ウィーン交響楽団


録音:2007年12月11日(ブラームス)、2007年4月30日・5月2日(シューマン)
(Orfeo C 752 111 A)


東芝グランドコンサート2019で感心したシュタインバッハーとルイージ、同じコンビによるCDがあったのでネット購入しました。オケはウィーン響です。曲目はブラームスのヴァイオリン協奏曲で、いまから12年前だから、デビュー録音? ちなみに、コンサートではアラベラ・美歩・シュタインバッハーでしたが、CD表記ではミドルネームはなし。美歩は日本向けということでしょうか。


もともとヴァイオリン協奏曲をそれほど聴く方ではないのですが、ブラームスは例外的にハイフェッツ/ライナー、ムター/カラヤン、クレーメル/バーンスタインが手持ちにあります。と思って探したところ、ムター盤が見当たらない。処分したか、買ったつもりになっていただけかも。実演では昔、日本フィルの定期演奏会で、チョーリャン・リンがソロを弾いたのが素晴らしくて、演奏後思わず立ち上がりたくなったくらい。


冒頭のオケの音がいい。ルイージは実演でもそうでしたが、独自のバランス感覚を持っているようで、聞き慣れた曲でも新鮮な響きで聞かせることがけっこう多い。ブラームスの厚みが適度に整理されて、晴れやかです。テンポはまごうことなきアレグロ・ノン・トロッポ! この開始だけで、ルイージのブラームスへの期待が高まります。ソロが入ってくると、第2主題を始めとしてテンポを落としてじっくり歌い込む場面が目立つようになります。そのため、第1楽章は24分41秒かかっています。それでも、ソロとオケは息がピッタリ合っており、展開部の終わりの緊迫と高揚、カデンツァ後のえもいわれぬ微妙な和音の移り変わりなど、この曲のキモといえる部分をめいっぱい、たっぷり聴かせてくれて、うれしくなりました。
 

第2楽章もゆっくりで10分近くかけています。オーボエの素朴な音色に聞き惚れます。第3楽章では一転して思い切りの良い演奏。ソロの細かなパッセージも練り込まれていて、オケの気合の入ったアタックと相まって興奮を高めます。これは痛快。うーん、この演奏があれば、ほかは処分してもいいかな。
 

ライヴ録音で、演奏終了後に拍手があります。音質的には、オケはとてもいい響きで録れています。ソロはやや残響を伴っていて、入りの部分では距離を感じさせますが、分離は良く、細かな音形や弱音でもオケに埋もれることはありません。ライヴということもあり、ソロのどアップではなく、一体的な音場を重視している模様。実演ではソロはもっと艷やかではありましたが、12年前ですからいまと同じということでもないかと。
 

カップリングのシューマンは、スタジオ録音のようです。同オケとのシューマン交響曲全集からの分売とのこと。こちらは全楽章速めのテンポで、ルイージのラテン系な色合いが出た演奏。透明感があってリズムのキレが良いのですが、デュナーミクの付け方にはちょっと違和感も。シューマンは、ある程度モヤっとしたところが「らしさ」でもあるので、あまりキレッキレでもいけないのじゃないかな。あ、でもそれがルイージの狙いなのかも。この曲は晩年に改訂を受けていますが、もともとは第1番と同じ時期に姉妹作のようにして書かれていたわけですから、若々しい勢いを前面に打ち出すべきだと考えたのでは? うーん、それはそれで納得の行く演奏。

posted by みっち | 23:48 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリックによるベートーヴェン交響曲全集(その5)

・ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調 作品93
・ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調 作品125


声楽:ヘレン・ドナート(ソプラノ)、テレサ・ベルガンサ(メゾソプラノ)、ヴィエスワフ・オフマン(テノール)、トーマス・ステュワート(バス)、バイエルン放送合唱団
管弦楽:ラファエル・クーベリック指揮、クリーヴランド管弦楽団(第8番)、バイエルン放送交響楽団(第9番)

 

録音:1975年3月(第8番)、1975年1月(第9番)
 

クーベリックのグラモフォン録音全集からベートーヴェンの交響曲全集を聴いてきて、今回の8番と9番で終わり。8番はCD6の2曲目、9番はCD7に収録されています。
 

8番のオケはクリーヴランド管。出だしからキリッと引き締まった響きで、緊張感を湛えたその音色は、同オケの常任指揮者だったジョージ・セルを彷彿とさせます。というか、セルの指揮だといわれたら信じてしまいそうなくらい。セルの死から5年後の録音ですが、7番まで遅めのテンポを採ることが多かったクーベリックがここにきてキビキビした運びを見せ、もしかしたらオケあるいはセルの亡霊に触発されたかもしれません。
 

ヴァイオリンの対向配置も効果的で、第1楽章から各声部が明瞭、内声が浮かび上がってきます。再現部では通常埋もれがちな低弦の第1主題もはっきり聞こえます。ティンパニの打ち込みが厳しく、しかもこんなにやってたのかと実感。第4楽章の細かい連符なども正確に刻んでいるようで、精密かつ求心的なアンサンブルでもって全曲厳しい造形で貫かれています。個人的には、もうちょっとふくらみというか柔らかいところもあっていいように思います。キッチリしすぎて、スケールが小さくなってしまうきらいがあるので。とはいえ、これもまたひとつの典型ではあるでしょう。
 

最後の9番は手兵バイエルン放送響と。第1楽章は厳しく即物的な解釈。テンポは速くはありませんが、推進力があり、着々と進んでいきます。オケの音色はこのオケならではの温かい響きがあり、各声部の絡みがよく聞き取れるのが特徴。第2楽章スケルツォ主部も同様。中間部ではぐっとテンポを落としてのどかさ、田舎臭さを漂わせます。第3楽章は美しく透明な表現。明快な録音もあって、モヤモヤしません。
 

第4楽章も格調高い端的な表現。この楽章でも神秘性より明快さが打ち出されているようです。ここではところどころで踏みしめるような遅めのテンポが目立ちます。独唱は、トーマス・スチュアートの第一声は見事ですが、「歓喜の歌」の第1節で、フロイデ・シェーネル・ゲッテル・フンケンといった語尾のRを強調する発音がちょっと違和感あり。ドイツ人ならむしろここまでやらないのじゃないかな。合唱はやってない気がする。テノールのオフマンは明るめの声で、四重唱ではほかの3人にちょっと貫禄負けの感がありますが、ソロでは男声合唱に飲み込まれることなくよく歌っています。合唱も充実して文句なし。コーダでは、声楽が終わるところがいちばんテンポが速く、管弦楽のみのラストでは少し緩むのが通常とは逆パターンか。個人的には、合唱の終わりでヴァイオリンが高いところから舞い降りて波打つ音形をたっぷり聴きたいので、ここはゆっくり目が好み。全体的にはスケールの大きい、立派な第九です。
 

以上、7番が二つあったために全10曲を聴いたわけですが、オケを振り分けるという趣向は大成功と言っていいでしょう。思えば、1970年代は各オーケストラがまだ固有の音色を維持していた時代で、いまとなってはこのような企画は成立しにくいのではないでしょうか。個別に見れば、多少のバラツキはあり、ベルリン・フィルとの3番、イスラエル・フィルとの4番はやや不満。しかし残りはみな素晴らしく、とくにロイヤル・コンセルトヘボウ管(2番)、ボストン響(5番)、バイエルン放送響(7番、9番)、ウィーン・フィル(7番)は強く印象に残っています。録音も総じて良く、魅力的なベートーヴェンの交響曲全集です。ただし、いまの時点から振り返ると、テンポが遅いと感じるところが多いかも。

posted by みっち | 17:06 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
スカイリム ミラーク聖堂

久しぶりのスカイリムです。現在DLC「ドラゴンボーン」のクエスト中。「ドーンガード」ではスカイリムのマップ周辺部にポイントされた拠点と異次元空間を旅しましたが、「ドラゴンボーン」ではスカイリムと海を隔てたソルスセイム島が舞台となります。ウィンドヘルムの港から船で移動しました。


最初のうち、ソブンガルデと混同してて、あれ、確かドラゴンに乗せてもらって行くところのはずなのに、船でも行けるん?とか妙に思っていました。全然別だった。ソルスセイムはモロウウィンドと呼ばれる地方の一部で、ダンマーすなわちダークエルフが多く住んでいます。ノルドが多かったスカイリムとは風土も文化も異なっているようで、いままで見たことのない生産素材やモンスターも登場します。ちなみにソブンガルデは死者の国で、ギリシア神話でいえばエリューシオンのようなところ。
 

スカイリムでのクエスト中に、ときどき「信者」なるアブナイ連中に襲われることがあり、その際にミラークという名前だけがわかっていました。ソルスセイムの住民にミラークについて尋ねると、一様に知っている気がするが、夢の中とか聖堂がどうしたとか、要領を得ない返答になります。到着した集落のすぐ周辺でなにかに取り憑かれたような集団が石塔の回りで建築作業中で、実に怪しい。ミラークの聖堂は島の真ん中らしく、そのまま行くと、いきなりメインクエストだけで終わってしまうかも、と思い、その前に島を一周観光しました。しかし、集落や遺跡などは見つけたものの、クエストラインにつながるようなものも大してなく、やはり聖堂に行かないと話にならなさそう。
 

というわけで、ミラーク聖堂に向かいます。ここでも建築作業中で、ひとりだけ正気を保っているフリアという女戦士と合流しました。フリアは島の北東部にあるスコール村からやってきたといいます。スコール村にも行きましたが、住民がほとんど不在で、女の子と、焚き火のような障壁魔法を唱えている3人がいるだけでした。話しかけると邪魔するな、と追い払われたし。それもどうやらミラークと関係があったらしい。フリアと従者のセラーナたんと3人で聖堂内部に入り、行く手を遮る敵を葬り去りながら奥へ奥へ。ここではドラウグル・デスロードたちがけっこうな数で現れますが、こっちはLv.55だし、メインクエストボスのアルドゥインにもけっこうあっさり勝っており、危ない場面などありません。最奥部には「黒の書」という本が置かれてあり、これを読んだとたんに異世界に飛ばされました。そのときの様子が今回の画像。真ん中のがミラークです。
 

ミラークはドラゴンボーンで、世界を支配するために、黒の書の世界でいろいろ画策していた模様です。現実世界での異変はこれが原因で、準備はほぼ整い、復活の日は近そうでした。まだ勝負はさせてもらえず、ミラークは一方的にしゃべると、元の世界に放り出されました。フリアとともにスコール村に戻ると、障壁魔法を唱えていた魔術師が島の各地に散らばる石塔に「服従」のシャウトを浴びせることで、ミラークのジャマをすることができると教えてくれました。そうか。話が進んだのはよかったけど、事前の島一周とか無駄だった(爆)。

posted by みっち | 22:16 | スカイリム | comments(0) | trackbacks(0) |
どろろ

手塚治虫の同名マンガを原作にした新作アニメが放送中です。現在、第12回「ばんもんの巻」を終えたところで、ここが折り返し点らしい。


『どろろ』については、以前エントリしたことがあります。柴咲コウ主演の実写劇場版で、このときは「金返せ!」と買いた記憶が。レンタルで観たから100円ぐらいだけど(爆)。しかし、今回のはなかなかいい。
 

原作では敵の魔物が50体か48体かで、結局すべてを描き終わっていないのですが、アニメでは鬼神12体となっており、尺からすると妥当な線で収まりそう。また、昔の白黒アニメではラスボスが父親の醍醐景光だったところ、今回の景光は私欲だけでなく、領地の民の暮らしを改善したいという願いも含まれての犠牲行為という点で複雑さを増しており、どういう決着になるのか、興味深いところです。弟の多宝丸もまだ健在で、多宝丸配下の兵庫、陸奥という二人もキャラが立っていることからすると、これからオリジナルな展開が見られそうです。
 

絵は、手塚治虫タッチではありませんが、きれい。原作の設定を尊重しており、イメージは崩していません。なお、オープニングの後半では、オマージュということなのか、手塚の絵柄も見せてくれます。アニメーションとしてはやや線が粗く、バトルシーンがわりとあっけない(第2話の万代とかあっという間に斬られた)という点はありますが、雰囲気が良く、はまれます。また、原作の百鬼丸は体がすべて欠損していた状態でも普通に会話できていたのに対し、アニメでは体の部分が戻ってくるに従って機能回復し、耳と聴覚が戻ってパニックになったり、口が戻ってくるまでセリフがなく、戻ってもしばらくは片言だったりと、リアリティーを持たせてあります。琵琶丸もストーリーによく絡んでおり、この先が気になるところ。
 

ワンクールで終わらせず、世界観をしっかり描こうとする姿勢が好ましい。前半を見逃した人、いまからでも追いかける価値があるのではないでしょうか。

posted by みっち | 17:27 | お気楽妄想系 | comments(0) | trackbacks(0) |
スローな武士にしてくれ

タイトルにオヤジギャグを使うNHKです。とはいえ、ストーリー上の必然性はあり、エンディングには元ネタの「スローなブギにしてくれ」が流れるサービスもあって、ツカミとしては悪くありません。


最新の撮影技術を使って時代劇を撮る、というコンセプトで、ドローンやラジコンカー?みたいな走行カメラなど、名称もよくわからない機材がいっぱい出てきます。マサチューセッツ工科大学(MIT)卒という触れ込みの柄本佑が、NHKの技術担当として「京映」撮影所に乗り込んでくるのですが、このときのNHKスタッフ全員が黒縁メガネでそろえているのが不気味。迎え撃つ?撮影所の面々は、所長の伊武雅刀、監督の石橋蓮司、カメラマンの本田博太郎ら、歴戦の勇者というか曲者の老人ぞろい。所長室がタバコの煙で充満しているシーンもいまどき珍しい。彼らが幕末の新選組を撮ることになり、主演の近藤勇に抜擢されるのが、大部屋俳優の内野聖陽。事実上の主人公で、剣技は素晴らしいのですが、セリフを言おうとすると声が裏返ってしまう欠陥があり、斬られ役専門という役どころ。
 

竹林での集団立ち回りから清河八郎(里見浩太朗)との対決、ワンカットでの13人斬り、池田屋襲撃とシーンを分けて撮影していき、その過程でドラマが展開します。内野の奥さん(水野美紀)が如月小雪という、くノ一を演じさせたらピカイチの元女優だったというエピソードも挿入されます。クライマックスの池田屋のシーンでは、お約束の「階段落ち」で主役の近藤まで落ちることになり、これに伴ってカメラマンの本田博太郎まで飛ばされます(爆)。
 

映画の内幕ものという点では、先日「カメラを止めるな!」のテレビ放送があったばかりで、みっちも観ました。見せ方としては、「カメ止め」のようなヒネリはなく、殺陣の後の映像チェックとして、撮影スタッフと一緒に視聴者も成果を楽しむという趣向になっています。予算面では対照的で、機材といい、キャスティングといい、「スロ武士」の方が明らかにお金がかかっていそう。ハイスピード撮影で水しぶきが粒状に飛散する様子がくっきり鮮やかに映り、上空からの俯瞰から降下して地上へとスムーズに視点が移行したり、動き回る役者に当たりそうなほど接近しての迫真のカメラワークなど、凝った映像が次から次へと展開されます。最新技術といってもCGではなく実写にこだわっているところが好ましい。また、斬られ役という点では、福本清三が出ていたのもポイントでしょう。この辺、わかってらっしゃる。
 

しかし個人的には、主演に内野聖陽を持ってきた時点で、ドラマのリアリティーは一段下がったと思います。彼が悪いとかではなくて、むしろ頭が下がるくらいの大熱演だったのですが、ここでは無名とはいわないまでも、せめてこれまで主演を張ったことがない役者を本当に抜擢してほしかった。役と現実のダブルミーニングによって、本当に大丈夫なのかというドキドキ感や御大・里見浩太朗との対決などがより活きてきたのではないでしょうか。過去に、朝ドラ「オードリー」で似たような設定があり、このとき助監督役に堺雅人、スター俳優役に佐々木蔵之介、大部屋俳優に長嶋一茂を起用したことを思い出しました。堺雅人と佐々木蔵之介はこれでブレイクしましたし、このときの長嶋一茂はよかったんですよ。
 

あと、石橋蓮司と本田博太郎は比較的目立っていて、楽しそうに演じていましたが、その他のスタッフは出番があまりなかったのが残念。時代劇作りという点で、柄本佑を狂言回しにして各班との触れ合い、奮闘ぶりがもうちょっと掘り下げられていたらと思いました。照明や美術はローテクだから軽視していいなどとはいわないはず。水野美紀や中村獅童のシーンも印象深いので、尺の関係でこれらとバーターになると苦しいところですが。「スローな武士にしてくれ2」ではハリウッドに進出するらしく、次回やるなら、そのあたりをぜひよろしくお願いしますf^^;。

posted by みっち | 23:48 | お気楽妄想系 | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリックによるベートーヴェン交響曲全集(その4)

・ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調「田園」 作品68
・ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92


ラファエル・クーベリック指揮、パリ管弦楽団(第6番)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(第7番)
録音:1973年1月(第6番)、1974年9月(第7番)

 

クーベリックのグラモフォン録音全集から、ベートーヴェンの交響曲全集を聴いています。今回は6番と7番。6番がCD5の1枚に収録されているため、次のCD6の1曲目をここに持ってきました。ということで、最終ではCD6の後半第8番とCD7の第9番を組み合わせる予定です。
 

まずパリ管との「田園」から。これはユニークな演奏です。出だしからもう、これまでとは全然違う。いやこれまでだって、クーベリックはわりと遅めのテンポが多かったのですが、ここでのパリ管の演奏はいくつもの波がたゆたう起伏となって流れていくようです。第2楽章の標題が「小川のほとりの情景」になっていますが、全曲が大きな流れの情景といえるかもしれません。音楽が高揚するところでは量感たっぷりで、第1楽章の展開部や第4楽章の嵐などでは低弦がはっきりと聞こえ、異様な迫力があります。音楽の「大河ロマン」とでもいうべきか。
 

ゆったリしたテンポに乗って、オケは弦も管もよく歌います。歌から歌へ、という感じ。その反面、軽快さは犠牲になっており、テンポの対比やコントラストも緩めで、構築性や縦線・リズムをきっちり合わせるといったことは二の次の感もあります。ビールに例えれば、「コクがあるが、キレがない」みたいなf^^;。第1楽章提示部を反復していないにもかかわらず、45分を超える収録時間が演奏を物語っているかと。これまでのクリアな録音とは傾向が異なり、残響豊かなホールトーンも特色ある演奏に一役買っています。心地よい音のうねりに身を任せられるという意味では、おそらく最上の「田園」。一方で、こんなのベートーヴェンじゃない!という声も聞こえてきそう。拒否反応も強そうで、評価が二分される演奏でしょう。
 

そして、ウィーン・フィルとの7番は、正規の全集録音。バイエルン放送響との7番が非常によかっただけに、こちらはもしかしたら苦戦するのではないかと予想していましたが、しなやかで潤いのある弦、愛嬌に富む木管、華やかで量感豊かな金管。これぞまさしくウィーン・フィルサウンドではありませんか。みっちの手持ちCDだと、シュタインが指揮したブルックナーの6番がちょうどこんな感じで、録音時期は2年ほど違いますが、いずれも実にいい音がします。
 

クーベリックの解釈はほぼ同じ。第1楽章はまったくもって聞き惚れました。第2楽章の陰影の表現も素晴らしい。バイエルン放送響盤よりも若干テンポが速く、中間部も含めてリズムの美しさが際立ちます。スケルツォも同様で、とくに中間部の味の濃さは、どうだといわんばかり。フィナーレがちょっと腰高というか軽くなった感があり、ここはバイエルン放送響の雄渾さに一歩譲るかも。というわけで、先のバイエルン放送響盤が筋肉質な力演とすれば、こちらのウィーン・フィル盤は艷やかな美演。どっちもいいですなあ(爆)。

posted by みっち | 15:13 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ギーレン/南西ドイツ放送響によるマーラーの交響曲第7番

・マーラー:交響曲第7番ホ短調
 

ミヒャエル・ギーレン指揮、SWR交響楽団 バーデン=バーデン・フライブルク(南西ドイツ放送交響楽団)
録音:1993年4月


ミヒャエル・ギーレンが亡くなったそうです。1927年生まれですから、91歳。ご冥福をお祈りします。ギーレンは、マーラーのスペシャリストとして知られ、日本でもN響を振って7番を演奏していた映像を見た記憶があります。当時、マーラーの7番など振る人はほとんどいなかったはず。


「マッド外科医」のような風貌の持ち主で、「冷血」などと評されていましたが、冷血ぶりを発揮しているというベートーヴェンなどは聴いていません。マーラーを聴く限りでは、分析的ではあるにしろ、それはむしろ曲に対する共感からのもので、冷たいところはないように感じていました。ただ、この人はバーンスタインに対して批判的だったようで、『マーラーを語る 名指揮者29人へのインタビュー』で「マーラーを俗悪にした」とバッサリ斬っています。このため、バーンスタインのファンからは嫌われたかも。


ギーレンはヘンスラー・レーベルにマーラーの全集を録音していますが、そのうち4、7、9は確かインターコード・レーベル時代のもので、音質がいまひとつだったような記憶があります。みっちが持っているのは1番、3番、6番、7番、8番、9番で、よく聴いたのは3番かな。今回、追悼の気持ちで7番を取り出しました。ギーレンのマーラーの7番は、その後にベルリン・フィルとのライヴ録音も出ているようですが、そのころはもうCD買わなくなっておりましてf^^;。
 

第1楽章序奏から、メロディーの裏や背景でいろんな音が聞こえるのがギーレンの特徴でしょう。ただ、録音と再生装置によってはこのタイプの演奏はわかりにくく感じるかもしれません。当時、7番は新録音じゃなかったのが残念な気がしていたのですが、あらためて聴くと素晴らしい。金管ソロは、部分的にはもっとうまい演奏がありますが、アンサンブルは充実しており全く問題ありません。主部のテンポはふつうよりややゆっくり目。勢いでなんとかしないのがギーレン流で、テンポ的には爽快さはありませんが、これも、アレグロ・リゾルート、マ・ノン・トロッポというテンポ指定をしっかり守っているからでしょう。各声部が充実しているため退屈しません。
 

第2楽章はいっそう面白い。夜の行進、はじめは百鬼夜行のつもりが「ゲゲゲの鬼太郎」みたいに楽しくなってしまったとでもいうかf^^;。チャンチャカ・チャンチャンチャンという固定リズムが、6番のモットーリズムの短縮形でパロディーということがよくわかります。第3楽章スケルツォも同様。ただ、ここでは強弱差のインパクトなどもうちょっと奇をてらってもよかったかも。第4楽章も音色変化が絶えない上にマンドリン、ギター、ハープといった楽器をよく聴かせてくれ、中間部のチェロへの流れがとてもいい。フィナーレの落ち着いたテンポ設定は、第1楽章に呼応しています。テンポの対比という点でメリハリはいまひとつですが、その分、緻密さで聴かせます。後半からはじわじわと高揚し、第1楽章の第1主題の再現あたりでは相当な気合が入っていますが、表面的にはあくまでも冷静。コーダのコントロールも素晴らしく、見事な締めくくりです。この曲の模範的な名演奏といっていいでしょう。ギーレンのマーラーボックスが激安で出たら、買うしかないかも。

posted by みっち | 16:42 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
東芝グランドコンサート 2019

・ソレンセン:Evening Land(日本初演)
・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26
・ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92


ヴァイオリン独奏:アラベラ・美歩・シュタインバッハー
ファビオ・ルイージ指揮、デンマーク国立交響楽団

2019年3月16日(土)、アクロス福岡シンフォニーホール

 

土曜日、奥方とコンサートに出かけました。ルイージはスイス・ロマンド管とのオネゲルやライプツィヒ放送響とのマーラーをCDで持っており、世代が近いこともあって、活躍ぶりが気になる指揮者のひとりです。今回はデンマーク国立響を率いての来日。元気そう。
 

1曲目は、デンマークの作曲家ソレンセンの作品。ヴァイオリン・ソロ(コンミス)と弦楽合奏の清澄な掛け合いで始まり、中間は威嚇的な音楽に発展、最後は再び冒頭の雰囲気に戻るという構造でした。デンマーク国立響は、一聴して合奏の純度の高さを感じました。
 

ブルッフの独奏はアラベラ・美歩・シュタインバッハー。この人のことは全然知りませんでしたが、とてもよかった。出だしから大きな呼吸でたっぷりした音楽を聴かせます。例えば、第1楽章第1主題の前打音の付点リズムをぐーっと引っ張ってきっぱりとしたフレージングを作り、つづく速いパッセージも抑揚豊かに鋭く切り込み、この部分だけでもやるーf^^;と思わせます。その後も尽きることのない感興を注ぎ込む美麗なブルッフとなりました。ルイージのバックがまた妙味あるもので、第2主題でのオーボエの対旋律をはじめ、随所でホルンやクラリネットなどを引き立たせていました。フィナーレの広々とした第2主題の表現も、後半の響きを変化させるルイージならでは鳴らし方で聞き惚れました。しかし、この曲の途中、みっちの隣で奥方がのど飴を喉に引っかけて死にかけるという事故発生(爆)。のど飴も逆効果なことがあると知りましてござる。アラベラのアンコールは、クライスラーのレチタティーヴォとスケルツォ・カプリース(だっけ?)。これがまた魅惑的で引き込まれました。2階席だったので表情まではわかりませんが、演奏姿も格好よく、これはファンにならねば。ロビーでCDがたくさん売られていたのですが、国内盤ってやっぱり高いよね。帰ってからネットで物色しようっとf^^;。
 

メインのベートーヴェンは、序奏からやや速めのテンポで颯爽とした雰囲気。主部は速く、グイグイ進みます。ルイージはもともと、速いところはより速く、遅いところはより遅い、という端的なテンポ取りが特徴で、いかにもという感じ。オケは見事に付いていました。第2楽章の入りをアタッカでつなげたのもルイージらしい。こうすると、イ長調→イ短調という、ちょっとマーラーの6番のモットー的な効果が働いて面白い。その後は一転してじっくり聴かせます。ヴィオラ、チェロの旋律のニュアンスが濃く、ここからフォルティッシモまでの持って行き方が素晴らしかった。全曲中の白眉と感じました。中間部では、トランペットを残照のように響かせていたのが印象的。スケルツォでは、意外にも主部でわりと平均的なテンポを採っていましたが、ふつう過ぎて気が抜けたのか、オーボエが落ちるという事件発生。しかし、中間部が速いのには驚かされました。ここでびっくりさせるための主部のテンポだったのかf^^;。で、今度はトランペットが目立つ下行音型を失敗して裏返り、繰り返しでもまた失敗という。これはおそらく、通常のゆっくりなテンポなら大丈夫なんでしょう。フィナーレは再び急速テンポで突進です。ちなみに、第1楽章とこの第4楽章、どちらも提示部を繰り返しました。弦も管も大変だったと思いますが、かえって集中できるのか、このスリリングなテンポではミスがなかったように思います。最後はもう手に汗握る白熱。いやー、すごかった!
 

といわけで、デンマーク国立響、一部に乱れはあったものの、全体的には集中力を発揮した求心的な演奏でした。アンコールはニールセンの序曲「仮面舞踏会」。大編成の威力を誇示するような光彩陸離とした音楽で、やんややんや。でも引き締まった演奏でした。なお今回は、演奏以外のところで文句があります。プログラムが有料で、入場の際にはチラシのみが配布されたんですが、これがポリ袋に入っており、演奏が始まってもそこら中でこのポリ袋がチャリチャリチャリチャリチャリチャリチャリチャリ(ーー;)。チラシを束のまま渡すより親切のつもりだったかもしれませんが、これはダメだろー! せめて、次回は紙袋にしてください。

posted by みっち | 22:08 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |