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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
木越洋チェロリサイタル

・バッハ:無伴奏チェロ組曲 全曲

 

木越 洋(チェロ独奏)
2018年4月17日(火)、下関市生涯学習プラザ・風のホール

 

NHK交響楽団のチェロトップとして長年活躍していた木越洋がバッハの無伴奏チェロ組曲を弾くというので、仕事帰りに妻と落ち合って鑑賞しました。風のホールは小さいとはいえ200人は入りそうな客席に、来場者は50人ほど。3,000円の入場料だから売上は15万円? 他人事ながら、赤字ではないかと心配になります。


それはさておき、ステージには演奏台と椅子があり、その前には専用? 木製のこんもりした物体が置かれていて、エンドピン受けでした。エンドピンストッパーとしては最大級でしょう。これだけ大きいと安心感ありますf^^;。立ち弾きもする人なので、もしかしてと思いましたが、座っての演奏でした。
 

ちょんちょん、と軽く弦を鳴らして、すぐに弾き始めます。終わるときも、最後の音が鳴っている状態で、立ち上がってそのまま退場、早っ(爆)。組曲は一セットずつ通して演奏されます。繰り返しはなく、それどころか、5曲目のメヌエットやブーレ、ガヴォットの場合はIIの後にIに戻らず、そのままジーグへと突入します。これで組曲1セットあたりが15分程度となるようです。たしかに、こうでもしないと通常の時間内に6曲は難しいかもしれません。
 

奏者自身による解説もあり、それによると、各曲のプレリュードはそれぞれ次のようなイメージになっているそうです。
 

I:自然崇拝
II:決別・受難・勇気
III:創造・はじめに声ありき
IV:安らぎ・勝利の美酒
V:トッカータとフーガ・即興
VI:天上の楽園・至福


組曲第1番は、プレリュードでほぼ1音ずつ弓を返していたのが特徴的でした。それでいて柔らかいレガートな響き。右手の滑らかさは、奥方にも印象的だったようです。古楽器演奏の影響もあるのか?とも思いましたが、2番以降はかなりパワフルな表現も出てきて、曲調によって弾き分けられているようです。多声的な要素はそれほど強調せず、フレーズの流れを重視していたように感じました。かつ、クーラントのような速い舞曲でも比較的落ち着いたテンポで、ひとつひとつの発音を大事にしていました。2番のジーグなど良かったです。3番では、プレリュードの入りをアップボウで始めたのが珍しいと思いました。圧倒的な響きで締めくくり、珍しく一息置いてアルマンドに入りましたが、その穏やかな運びとの対比がきわめて鮮やかで、このアルマンドがなぜこういう曲なのか、初めて腑に落ちた気がしたほど。4番では幻想的な雰囲気が漂って、お見事でした。この曲は変ホ長調で弾きにくいのですが、さすがですねえ。この4番以降は生演奏で通して聴いたのは初めてかも。5番もハ短調で♭3つは4番と同じです。このプレリュードは、みっちのイメージだと、フーガの終わりにかけてはもっと燃焼というか盛り上げたいと思いますが、わりと淡々と進んだような。このあたりまで来ると聴く方も疲れが出て、前の席でガサゴソしはじめるのがいたりで集中力が削がれたというのもあります。弾いている方はもっと大変でしょうが。6番ではやや粗くなったところもありましたが、すべて暗譜で弾き通しました。ブラボー!!


アンコールは、組曲第3番の有名なブーレをもう一度。ここでは、Iの前半を繰り返し、IIの後Iに戻る普通のスタイルでした。シチュエーションによって繰り返しの有無が考えられていたわけです。なるほどー。

posted by みっち | 22:00 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルによるベートーヴェン作品

・ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」
・ベートーヴェン:コリオラン序曲 作品62
・ベートーヴェン:「アテネの廃墟」 作品113より序曲、第4曲トルコ行進曲


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団(アテネの廃墟)
 

1977年4月17日、5月10日、15日(交響曲)、1970年9月17日(コリオラン)、1957年1月5日(アテネの廃墟)録音
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)
 

ワーナーのボールトボックス15枚組ボックスの3回目は、ベートーヴェン作品。CD3枚目に「田園」とコリオラン、4枚目に「アテネの廃墟」の2曲が収録されています。これも逆順に追っていくのがよさそう。
 

「アテネの廃墟」は1957年とかなり早い時期の録音。ボールトのスタイルは基本的には変わっていませんが、音質的にもほぼ直接音のみでダイレクト感が強調されていることもあり、より直線的な印象。オケがフィルハーモニア管なのも関係あるかな? 序曲も速いですが、とくにトルコ行進曲はわずか1分半であっという間に終わります。行進というより高速参勤交代(爆)。ヴィヴァーチェだから本来こんなものなのかもしれませんが。
 

コリオラン序曲は1970年録音で、交響曲と同じロンドン・フィルですが1977年録音の「田園」よりも間接音がやや少なめで、「アテネの廃墟」と「田園」の中間的な音質。70年台にかけて、ホールトーンが重視されていく経過がわかりますね。アゴーギクで揺らさないのは相変わらずですが、音色変化で単調にならず、そしてそれはベートーヴェンが書いたとおりの音が鳴っているということでしょう。ボールトならではの剛毅な演奏。
 

「田園」は、ボールト89歳のときの録音。ボールトはベートーヴェンの交響曲を全曲録音してはおらず、そんな中でもこの6番はいくつか音源が残っており、その最後のものらしい。非常に完成度の高い演奏で、このボックス中でも出色のものと聴きました。

 

第1楽章は落ち着いたテンポで、弦楽の充実ぶりが際立ちます。この、弦楽合奏を中心に管楽器と打楽器が彩りを添えるという基本スタンスは全曲に渡って安定感をもたらしています。展開部で長い和音に第1主題の動機と低弦の3連符が同時進行するところなど、各声部のバランスに聞き惚れます。第2楽章は、まさにサラサラ流れる春の小川。その中で浮かび上がる木管のフレーズが美しい。ラスト近くの小鳥の鳴き声のところで、余韻などの間を置かずにすぐヴァイオリンが受けて入るあたりがボールト流。スケルツォから嵐がやってくるところも奇をてらうことなく純音楽的です。フィナーレでもタメることなく先へと進みますが、それでなんら不足を感じさせません。木管の中間部的なエピソードの後、主要主題が還ってきますが、このあたりがおそらく頂点になっていて輝かしく、ここから音楽的には少しずつテンションが下がってくるような印象があります。通常なら最後で盛り上げようとするところですが、ボールトはそういう恣意的な操作をしないんですね。だけど、それで十分に説得力がある。最後はテンポを守りつつも音色と響きで万感迫る終曲となります。素晴らしい!! この曲が第5番と並ぶ動機労作による楽曲構築法の頂点に立つことを実感させてくれます。

posted by みっち | 18:47 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
オーディオ・メインシステムが復活

パワーアンプの寿命で先月から聴けなくなっていたわが家のメインシステムが復活しました。新しくやってきたパワーアンプは、YBA Genesis Power6。あれ、プライマーじゃなかったの? これにはわけがありましてf^^;。


先日のエントリで、オーディオ・ビギンの小山さんから勧められたのが Primare A32 でした。その後、管球式アンプも含めて改めて検討しました。小山さんがいいと思うアンプに、FMアコースティックスとアンプジラがあるのですが、FMアコースティックスは価格的に論外。ここ、100万円以下はないそうです。アンプジラは、ブルースなどを聴くには最適だけど、クラシックには合わないらしい。ちなみに、スピーカーを壊すこともある危険なアンプだそうです。あと、シンドウもよかったのですが、現在のラインアップではお勧めできるものがないそうで。というわけで、やはりプライマーということで話を進めていました。
 

ところが、いざ注文しようとしたところ、A32が製造中止になっていたそうです。あーれー。いろいろ探しても入手できそうにないということで、最初に候補として挙がっていたYBAに話が戻ってきたわけです。いかんせん値段が高いので、代理店と交渉の結果、アクセサリなどを小山さんがいろいろ買い上げたのと引き換えにかなりの値引きが実現したという。
 

きょう納品となり、この機会に再点検してはんだ浮き(経年変化ではんだ付けの中が空洞化してしまう現象で、見た目にはわからないそうです)なども修正してもらったプリアンプとCDプレーヤーも、新しいパワーアンプとともに帰ってきました。上の画像が復活したメインシステムの中央ラック部分。YBA Genesis Power6は、左下の黒い筐体です。クレルはごつかったので、ラックの上にしか置けませんでしたが、YBAはいい具合に収まりました。

 

このアンプ、筐体横の放熱フィンを上から見ると、YBAのロゴ状にデザインされているのがユニーク。カタログでもこれが特記されてウリになっているのですが、効果があるのか不明f^^;。ラックに収めると見えないしねー。電源スイッチは、筐体の底板の左側に付いています。WadiaのCDプレーヤーのスイッチは背面パネルだし、変なところばっかり。

 

セッティングが終了し、ボールトのブラームスやヴィトのマーラー、シフのシューマン、大貫妙子などを聴いてみました。一言で言うと、弾むような音。しなやかな弾力感があって、前に出てきます。ヌケがよく、爽快な高音域とも相まって、躍動感に満ちています。人の声がまた血肉が感じられて素晴らしい。スケール感はクレルの方があったかもしれませんが、音楽表現という意味ではYBAが優秀だと感じました。小山さんの話では、トランジスタアンプは「火」を入れて8時間ぐらい(これに対して管球は30分)で本調子とのことで、まだまだよくなるはず。

 

というわけで、以下は更新されたメインシステムの構成です。


・LPプレーヤー:LINN SONDEK LP12
・カートリッジ:Benz Micro MC Gold
・CDプレーヤー:Wadia 302
・CDマッチングトランス:Shindo Laboratory AROME(位相切り替え付)
・プリアンプ:Shelter Model 404-2(管球式、フォノイコライザー付)
・メインアンプ:YBA Genesis Power6
・スピーカー:Audio Begin JULIA

 

○JULIAの構成
・ドライバー:JBL 2425H
・ホーン:JBL 2370A
・ウーハー:JBL 2226H

posted by みっち | 13:46 | Audio | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルによるモーツァルト作品

・モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」
・モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 K.385「ハフナー」
・モーツァルト:歌劇『魔笛』序曲 K.622


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 

1974年9月23日、10月16日、1975年9月18日(交響曲)、1967年4月3日、29日(魔笛)録音
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)

 

ワーナーのボールトボックス15枚組ボックスの2回目は、モーツァルト作品。CD2枚目に「ジュピター」、3枚目に「ハフナー」と『魔笛』序曲、計3曲が収録されています。序曲から聴いていけば、ちょっと小ぶりの演奏会でのオール・モーツァルトプログラムのような構成になるので、逆順で追ってみたいと思います。


『魔笛』序曲は、1967年で比較的早い時期の録音。解釈としてはほとんど変わりありませんが、後に録音された交響曲と比べると、ちょっと余裕のなさというか、もたれないのはいいけど、そこまで駆け足じゃなくても、みたいに思うところがあります。だけど、これがこの曲本来のフォルムなんだろうな、と納得。弦楽が気持ちのいいアンサンブルで聴かせてくれます。
 

「ハフナー」交響曲は、第1楽章冒頭主題のオクターヴ跳躍が特徴的で、だいたいの演奏はここでパンチをぶちかますと思います。しかし、ボールトはスッと入り、むしろその後の推移で盛り上げます。以後も快調で、終わりまで一気呵成の感があります。そもそも4つの楽章合わせて20分足らずの小曲で、あんまり大げさに入るものじゃないよと説教されている感じもf^^;。見事なバランス感覚といえるでしょう。
 

「ジュピター」交響曲もアプローチは変わりません。ただし、構成が大きい分、説得力はより増しています。実を言うと、みっちはこの曲、大して好きではなかったんですよ。だいたいがモーツァルトの曲を聴くと寝てしまうという「パブロフのみっち」状態(爆)。いわゆる最後3つの交響曲の中では、39番が結晶化されていて例外的に大好物ですが、世評高い40番は、終曲の緊迫感は大したものだとは思うもののそれ以外はさほどでもなく、ジュピターに至っては、第1楽章などガラが大きい割に内容が見合っておらず、いささか空疎ではないかと思っていました。
 

ところが、ボールトで聴くと、力まず、恣意的に膨らんだり縮んだりしないことで、ストレートに曲が入ってきます。推移が自然で見事なことはここでも同じで、曲想の変化、オーケストレーションによる音色と響きの変化がシンクロして、めくるめくような経過となります。いい曲だったんだ(爆)。提示部の繰り返しがあり、もう一度聴けるのもうれしい。第2楽章は、さすがにちょっと意識が遠のきますが、第3楽章からは完全に持ち直します。終曲では、奔流のような輝かしい音楽の運びにただ身を任せるのみといった風情。ここでは提示部だけでなく、展開部から再現部にかけての繰り返しもあり、これがまた効果的。
 

ボールトの古典的なアプローチは、大げさで押し付けがましいロマンティックな演奏の対極に位置しており、「一服の清涼剤」とでもいえそうな役割を果たしているのではないでしょうか。「男のモーツァルト」などというと、かえって逆効果かもしれないので、「素顔美人」とでもいいましょうか。いや、これもまずいのか!

posted by みっち | 19:31 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
シャトレーゼの樽出し生ワイン

小倉に「シャトレーゼ」というお菓子屋さんができて、安くて美味しいというのでわが家の奥方が利用しています。シャトレーゼは山梨県のメーカーですが、全国進出しているらしい。福岡県では、地元菓子店「さかえ屋」がシャトレーゼの傘下に入り、さかえ屋の店舗が一部シャトレーゼになったりして増えてきています。


たまたまついでがあって店に行ったところ、お菓子類だけでなく「樽出し生ワイン」を売っているのを発見。山梨に自社ワイナリーを持っていて、そこからの直送らしい。ワインは、赤がメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン、白がシャルドネの計3種。最初に専用ビンを買う必要がありますが、ビン代(150円ほど)込みでも1本1,000円以内に収まります。2回目からはビンを持っていけば、ワイン代だけでビンごと交換してくれます。これは面白そう。

 

ということで、さっそく試しました。メルロー、カベルネ、シャルドネの順で飲みました。メルローは、なめらかな口当たりと芳醇さが特徴で、飲みやすい。カベルネは、渋みやハーブっぽい香りが感じられ、メルローに比べると重いですが、生ならではの飲み口の良さがやはりあります。シャルドネはさっぱりした辛口。ただしシャブリなどブルゴーニュのようなスモーキーな深みはありません。おすすめは、メルローです。常飲用として、とてもいいと思います。飲みやすくて、ついお代わりしてしまうため、一人で飲んでもせいぜい3日くらいしか持たないのが困るf^^;。

posted by みっち | 22:30 | なんちゃってグルメ | comments(0) | trackbacks(0) |
このごろのチェロ練習(2018.3)

新しいエンドピン、アルフェ・アンティークでいい感じに弾けている今日このごろ。定期演奏会まで残り1ヶ月となり。日曜日は指揮トレで「ユメニティのおがた」まで行ってきました。オケ練習でいろんなホールに行けるのも楽しみのひとつです。円形小ホールの客席を使って練習しました。門司から直方までは1時間かかりますが、なかなかいいところでした。ただ、昼食場所を探して駅前にある大きな商店街を歩いたのですが、アーケードはシャッター通りでほぼ無人。終点近くにやっと1軒のランチのぼりを見つけました。テーブル3つ、席は5人分という小さなカフェで、名前もカフェ・ピコラ。ランチのカレーがおいしかった。


さて、練習状況ですが、『火の鳥』はとりあえず「どうやって弾くの?」状態からは脱しました。譜面と奏法を概ね理解し、落ちることはなくなってきましたが、難しいところはやっぱり難しい。とくにカスチェイの後半、ト音記号頻発箇所は速いわ高いわで、だいたいメチャクチャになります(ーー;)。終曲のラストは、後ろの管楽器や打楽器の轟音で、自分が出している音が聴こえません。まあ、どうせ聴こえないなら外してもいいか(爆)。ちなみにこの曲、スクロヴァチェフスキ盤を以前に紹介しましたが、もう1枚手持ちのジュリーニ/フィルハーモニア管の演奏が素晴らしい。
 

タンホイザー序曲では、チェロの難所は中間部です。半音階上昇のウネウネもやっかいですが、これは効果音みたいなものなのでまだまし。より重要なのは、2回目のタンホイザー主題の後ろで前半刻み、後半3連符で動き回るところで、わかっていてもメチャクチャに(ーー;)。3連符が終わるころには腕が疲れてヘロヘロです。ちなみにこの曲、前半の3拍子が中間部以降2拍子に変わることはわかっていましたが、チェロの懺悔の後にアッチェレランドがかかり、アッサイ・ストレットからピウ・ストレットへとかなりの速さになることを、今回初めて知りました。ここ、聴感上は前半とそれほど変わらない印象ですが、実は、前半の3/4拍子の1拍分が1小節になっており、単純にいうと3倍速。金管による巡礼のテーマに、ヴィオラ、チェロ、コンバスが8分音符を刻み、ヴァイオリンが16分音符でなだれ落ちるような音型をひたすら弾き続けます。このヴァイオリンがとても大変! 指揮トレではこの部分が重点的に繰り返され、気の毒になるほどでした。
 

ベートーヴェンの7番は、上の2曲に比べるとまだいい方。ある程度弾けるようになって、楽しくなってきました。やっぱり曲がいいよね。とはいえ、細かいところはまだまだなので、精度を上げていきたい。

posted by みっち | 21:32 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |
シェリー酒飲み比べ

昨年からウィキペディアの「エンリケ・グラナドス」を加筆したりして密かなスペインブームが来ているみっち、スペインといえばフラメンコ、かもしれませんが、シェリー酒もお忘れなく!


シェリー酒は、ワインの醸造過程でアルコールを添加することで保存性を高めた酒精強化ワインの仲間です。シェリー、ポート、マディラを「世界三大酒精強化ワイン」と呼んだりします。日本のような高温多湿な環境では、スティルワインよりも持ちのよい酒精強化ワインはむしろ合っているのじゃないかと思うんですが、ワインブームの中でも、シェリーは辛口のフィノが食前酒として知られているものの、それほど飲まれていない気がします。
 

高いワインを買ってもそうそう開ける機会も来ないわけで、シェリーを日常的に楽しんでは? というわけで、今年はじめから飲んでいたのが次の3本です。

 

・マルケス・デル・レアル・テソーロ:オロロソ
 

店頭でいちばん安かったシェリー。1,500円くらい。当初は5,000円予算で2本買えれば、という予定だったのですが、たまたまロングモーン16年が目に入ってしまい、それだけで予算オーバー(爆)。仕方なくシェリーも1本だけ買いましたf^^;。
マルケス・デル・レアル・テソーロ社は、1879年創業で社名は「王室財宝侯爵」という意味らしい。いかにもオロロソらしい暗褐色ですが、エントリークラスだけあって、味のインパクトは弱め。常温ではちょっと物足りない感じがします。それでも、冷蔵庫で冷やして飲めば、味が引き締まって楽しめます。シェリー入門としては、いけるんじゃないでしょうか。

 

・エミーリオ・ルスタウ:アモンティリャード ロス・アルコス
 

こちらは税抜きで1,800円くらい。命名規則がよくわからないけど、どれも長いなあ。ルスタウ社のボトルは特徴的でわかりやすく、見た目にも高級感があります。上のオロロソとは300円の違いですが、この差はけっこう大きいと感じました。アモンティリャードということで、オロロソほどではありませんが、しっかりした琥珀色が付いています。辛口ながら、熟成感のある香りで常温でも十分おいしい。冷やせばいっそうキリッとします。食前または食中酒としても、おすすめ。

 

・ヴァルデスピノ:デリシオーサ マンサニーリャ
 

値段は上のロス・アルコスとほぼ同じで税込み2,000円程度。ヴァルデスピノ社は、長い歴史を誇る家族経営の優良メーカーだそうです。マンサニーリャ(マンサニージャ)は、辛口のフィノタイプですが、サンルーカル・デ・パラメダ産のみこの名称で呼ばれるとのこと。淡色で、爽やかな飲み口。しかし、フィニッシュで鼻に抜けるような芳香が特徴的で、お、これはいい酒だ。

 

このままシェリーを飲んでいく手もありますが、ポートワインやマディラワインも気になるところ。この後どうするかは、酒屋で決めることにしますね。

posted by みっち | 22:30 | なんちゃってグルメ | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルによるブランデンブルク協奏曲集

・バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 

1972年4-7月録音

ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)

 

ワーナーのボールト15枚組ボックスのエントリ開始です。このボックスは録音が作曲家順に整理されているため、エントリも作曲家ごとにまとめていくことにしたい。というわけで、初回はバッハとなります。ブランデンブルク協奏曲は全6曲で、CD1枚目に1〜4番、2枚目に5番、6番が収録されています。なお、メインシステムのアンプがダウンしたため、当面は居間のサブシステムでの鑑賞となります。
 

バロック音楽の楽器や奏法などは、いまとなっては「モダン」の方が古いという逆転状態ですが、1972年の録音ということは、古楽器演奏の黎明期に当たるのかな? ここでは奏者にデイヴィッド・マンロウの名前が見えます。来るブームを先取りした演奏といえるかもしれません。加えて、ボールトの指揮はもともと虚飾を排したインテンポで、快調に運びます。したがって、現代オケによる「オールドスタイル」というと、誤解を招く表現かもしれません。
 

違和感があるとすれば、現代の弦楽セクションに古楽器の独奏を合わせた、その折衷的なスタイルということになるでしょう。また、最近の洗練された古楽器演奏に慣れた耳には、このころの古楽器は妙に古臭い響きがするのも事実です。もしかすると、古臭さというか、アルカイックな響きをあえて意図していた可能性もあります。弦合奏が厚いため、独奏楽器とのバランスの点で不利ということもありますが、音色や奏法についてはいまだ発展途上にあったのではないでしょうか。例えば4番のリコーダーはいまいち冴えないし、5番のチェンバロはイギリスではハープシコード(奏者はレイモンド・レパード)で、これもやや金属的というか、ポップスなどでも聴けるようなギロンギロンした響きf^^;。おそらく、当時として最先端をめざしてがんばったのでしょうが、使える楽器は限られていたのかも。逆に、これらの独奏楽器のない、弦楽のみの3番と6番は文句なく素晴らしいと思いました。
 

この曲のみっちの手持ちCDとして、ピケット指揮ニュー・ロンドン・コンソート盤とイル・ジャルディーノ・アルモニコ盤という、いずれも古楽器による全集盤があるので、参考にこれらも聴き直しました。
 

まず、ピケット盤はみっちのお気に入りで、弦楽が各パート1人から2人と小編成。独奏楽器の音色が素敵なんですよ。昔、CDプレーヤーの買い替えのときにこのCDで判断したくらい。演奏はイギリスの音楽家らしい上品なもので、とくに2番、4番、5番は素晴らしい。ところがですね、このピケットくん、こともあろうに2015年に音楽学校の生徒への強姦罪で禁錮11年の実刑判決を受けており、現在服役中とか(爆)。余罪もあったらしい。彼の録音は「黒歴史」として今後世に出ることはないかもしれません。そういう意味で、これは貴重盤になってしまいました(ーー;)。
 

もうひとつは、一時期古楽器界の話題をさらったイタリアのイル・ジャルディーノ・アルモニコ。古楽器演奏にはイギリス的な格調の高いタイプとオランダ的なアグレッシヴなタイプの「英蘭戦争」みたいな様相がありましたが、どちらかというと後者に属し、各奏者の自発性を重んじた即興的なノリやスウィングするようなリズム感に特徴があります。全体に尖ったところのある演奏ですが、とくに編成の大きい1番では、ホルンの割った音色など、この曲にふさわしい野趣が感じられます。
 

そういうわけで、ブランデンブルク協奏曲を以上の3つの演奏から取り出して聴くとすると、1番がイル・ジャルディーノ・アルモニコ、2番、4番、5番が幻のピ○ット、3番と6番がボールトということになるかな。

posted by みっち | 20:45 | CD・DVD | comments(2) | trackbacks(0) |
パワーアンプがやっぱりダメだった

入院中のメインシステムのパワーアンプ、クレルKSA-100sですが、結論からいうと、もはや手の施しようがない状態で、処分となりました。オーディオビギンの小山さんがシャーシを開けたところ、コンデンサーの液漏れで基盤がびしょ濡れだったそうで、ショートしてるだろうし、このまま鳴らしていたら爆発まではいかないまでも煙ぐらいは出ていたとのお話でした。マジですか! もちろんいくらかかかってもいいというんだったら直せないことはないそうですが、それなら買い直した方が安くつくような状況。


うむむ。ちょうどわが家のエントっ子が大学に入学して、これから東京暮らしが始まるというときで、タイミング悪し。しかし、このままではスピーカーのJuliaほか、ほかの装置がまったくのムダになるため、なんとか替えのアンプを探したいところです。ちなみに一緒に入院したプリアンプは全く問題ないらしい。「久しぶりに聴いたけど、相当いいね!」と小山さんに太鼓判を押してもらいました。
 

で、前回候補として挙げてもらった、プライマーとYBAの話になりました。この2社以外では、100万円以上になるとのことで、事実上の一騎打ちです。おすすめはプライマーだそうです。中低音が充実していて、ドイツや北欧のクラシックによく合うとのこと。これまでのクレルと比べると、アメリカだけに派手系だったのがイギリス的なイメージになるらしい。一方のYBAもよく鳴るけど、オケでいうとやっぱりパリ管的で、響きが軽めらしい。重量も対照的で、プライマーが40Kg、YBAは20Kg。この歳になると、軽いアンプにも魅力を感じますがf^^;。なにより違うのは価格だったりする。定価で15万円ぐらい違います。ネットではどちらもあまり情報が見つかりませんが、プライマーはコストパフォーマンスがよいとの評価があり、YBAは逆にボッタクリとの評も(爆)。というわけで、ほぼ決まった感じもしますが、とりあえずはエントっ子を送り出してから、もう一度ゆっくり考えようと思います。

posted by みっち | 16:25 | Audio | comments(0) | trackbacks(0) |
アルフェ・チェロエンドピン 補足情報

チェロ用エンドピン「アンティーク」をしばらく使ってのフォローです。先日のエントリにおいて、アルフェ(鉄・アルミの合金)の制振効果とは、チタンや真鍮といった素材の「色」で響きを増幅するこれまでのタイプとは違い、エンドピン自体の余分な振動発生を抑えることで、楽器の響きを邪魔せず本来の能力をより発揮させる効果があるのではないかと書きました。


日曜日の合唱組曲「北九州」演奏会まで、ずっとこのエンドピンで弾いてきたのですが、新たに発見したことがあります。それは、弱音器を付けたときの効果がとても大きいということです。ミュートといっても、音を小さくするよりは音色を変化させることが主目的ですが、アルフェのエンドピンでミュートを使用すると面白いくらい音色が変わります。これも、楽器のパフォーマンスが上がっていることの証拠なんじゃないでしょうか。
 

例えば天気がよく湿気の少ない日などは、練習していてもチェロがなんの屈託もなく朗々と鳴ってくれる感じがします。これは雨の日には鳴らないという意味ではありませんよf^^;。コンディションの違いがこんな風にはっきり出るのも、楽器のパフォーマンス向上によるものだと思います。そうだとすると、いい楽器ほど効果が高い可能性もあります。
 

また、アルフェのうたい文句として、音程が取りやすくなることが挙げられています。これだけでは意味がよくわかりませんが、おそらくは、響きがクリアになることで音程感が増し、自然に正しい音程を選ぶようになるということのようです。この間、みっちも以前より音程を取りやすくなったと実感しています。
 

というわけで、アルフェのエンドピンはいいことずくめ。以前のエンドピン「カルテット」よりもわずかに重くなりましたが、鉄だけよりは軽く、ほかにマイナス点が見当たらないことから、これからも使っていくことにします。

posted by みっち | 22:23 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |