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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
クーベリックのマーラー交響曲第4番

・マーラー:交響曲第4番


エルジー・モリソン(ソプラノ独唱)
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団

 

録音:1968年4月
クーベリック グラモフォン録音全集ボックスより

 

クーベリックのグラモフォン録音全集から、マーラーの4番です。CD31枚目に収録されています。ここまで聴いてきて、テンポが速めで筋肉質、というのがクーベリックのマーラーの特徴かな、と思います。この4番も同様。それもあってか、全体にいい意味で小ぶりな印象があります。


とくに速いのは第1楽章でしょう。ただ、速いというのは相対的なもので、他の演奏には妙に遅いものがあってそう感じるわけです。音楽的には、むしろクーベリックのテンポは妥当でしょう。遅い例でみっちが知っているのは、スヴェトラーノフやルイージなどですが、これらは解釈的にちょっと斜め上というか、いや斜め下か(爆)。怖い感じの音楽になっています。
 

マーラーの音楽には、いろんな楽器が分担しあってフレーズのひとつの流れを形作るという特徴的な手法がありますが、クーベリックの場合、そういうときにこれがメロディーですよ、といったわかりやすいバランス取りをしない、ということがあります。例えば、第1楽章展開部の終わり近く、5番を予告するトランペットが出ますが、ここでクーベリックは木管や弦をしっかり鳴らしていて、トランペットだけの線にしていません。いろんな音が聞こえて面白い反面、旋律線が明確でなく洗練やスマートさに欠けるともいえます。3番で「一見無造作」といったことがここでも当てはまります。クーベリックのマーラーに対する「ボヘミア的」という、わかったようなわからないような形容も、このあたりの「素朴さ」が理由になっているのではないでしょうか。
 

第2楽章も活気のある音楽。弦を2度高く張った独奏ヴァイオリンのキーキーした響きが、楽章後半では通常の調弦に戻る変化もよく出ています。第3楽章では弦楽主体の暖かく柔らかな音色が好ましい。最後の急激な頂点は軽く、スヴェトラーノフの「天罰」のような強烈さはありません。終楽章でソプラノ独唱を務めるモリソンは、クーベリック夫人です。歌声はそれほど特徴的ではありませんが、表情は豊か。クーベリックが作る世界によくはまっています。
 

この曲にはクレツキ/フィルハーモニア管、フォンク/セントルイス響という、みっちには双璧というべきお気に入りがあり、クーベリック盤がこれらを越えるもしくは割って入るほど魅力があるかというと、そこまでではありませんでした。

posted by みっち | 20:13 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリックのマーラー交響曲第3番ほか

・マーラー:交響曲第3番
・マーラー:交響曲第10番からアダージョ


マージョリー・トーマス(アルト独唱)
バイエルン放送女声合唱団、テルツ少年合唱団
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団

 

録音:1967年5月(3番)、1968年4月(10番)
クーベリック グラモフォン録音全集ボックスより

 

クーベリックのグラモフォン録音全集から、マーラーの3番です。CD29枚目に第1〜5楽章、30枚目に第6楽章と第10番のアダージョを収録しています。
 

みっちは3番をこの演奏(レコード)で覚えました。したがって、これがリファレンス。以上、終わり(ウソ)。考えてみると、2番同様、この曲もそんなにいろいろ聴いていません。手持ちでいい演奏だと思ったのにギーレン盤があります。パースペクティブをよく捉えた録音も手伝って、冒頭のホルン斉奏が気持ちいい。たしか、第4楽章で合唱がコケた感じになっていますが、ライヴ録音だったのかな? 冷血などと呼ばれるギーレンですが、曲への共感がよく表れた演奏で、終曲も感動的です。
 

クーベリック盤は、テンポがやや速めなのはこれまでと同様。アゴーギクはところどころで見られますが、極端でなく自然です。アンサンブルは素朴というのか、無造作なようでいて、バランスが取れています。刷り込みになっているということもあり、オケの音には安心感があります。合唱もギーレン盤のような綻びはありません。
 

第1楽章は行進曲に入ってから前へ前へノッていく調子が快い。第2楽章、第3楽章では木管楽器の味わいある音色が聴きもの。マーラーのユーモアのセンスをこれだけよく示している演奏はそうないのではないかと思います。楽しい。第4楽章のアルト独唱はマージョリー・トーマス。この人はこの全集ではこの曲だけかな。比較的明るい声で歌っています。第5楽章では児童合唱のビムバムが、例えばウィーン少年合唱団にイメージされるような透明でコントロールされた美声ではなくて、もっと地声でやんちゃな感じが微笑ましい。これらの中間楽章では、全体に戯画的な調子が出ています。終曲はしっとりと始まり、全曲の締めくくりにふさわしい高揚を見せます。
 

10番のアダージョは、初めてこの曲を聴いたときは、不気味だったですねえ。9番を書いて死んだマーラーが亡霊になって出てきたみたいな印象がありました。いま聴くと、わりとあっさりしているかな。これは、聴く方が変わったということでしょう。この曲はヴィト盤がとても美しいので、ちょっと分が悪いか。


録音は2番とほぼ同様。残響少なめで、各楽器の定位はかなりはっきりしています。弦の対向配置によるステレオ効果もめざましく、ハープが左側で明瞭なのもいい。

posted by みっち | 21:27 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリックのマーラー交響曲第2番

・マーラー:交響曲第2番「復活」


エディト・マティス(ソプラノ独唱)、ノーマ・プロクター(アルト独唱)
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団、バイエルン放送合唱団

 

録音:1969年2月-3月
クーベリック グラモフォン録音全集ボックスより

 

クーベリックのグラモフォン録音全集から、マーラーの2番です。マーラー好きなみっちですが、この2番だけはやや例外。敬遠する理由は両端楽章のドギツさにあり、最初に聴いたワルター盤ですらあざとすぎると思ったくらい。
 

手持ちのCDは、ホルヴァートのライヴ盤、スヴェトラーノフの全集、ナクソスの全集のヴィト盤です。ホルヴァートは爆演といわれましたが、共感と熱っぽさはもちろんありますがトンデモ演奏というわけではありません。ただし、カップリングのナヌートの1番の方が録音もよく、お気に入り。スヴェトラーノフ盤は、ある意味最強。ドスの利いた重低音やマックス最大限からなおも振り絞ってくるクレッシェンドなど、すべてが想像以上です。弦は対向配置で録音も優秀。ヴィト盤は、この曲で初めて抵抗なく聴ける!と思った演奏。全般にやや遅めで、精緻なアンサンブルは他の追随を許しません。このほか、過去にはブロムシュテット盤も買ったことがありますが、すぐ処分しました。草食系の爽やかな演奏を期待しましたが、全然つまらなかった。むしろ3番ならいい演奏になったかもしれないのに、なぜ2番……。


前置きが長くなりましたが、クーベリックの2番は、全体的に速めのテンポでCD1枚に収まっているのがまずポイントです。第1楽章は引き締まっていて筋肉質。アゴーギクはありますが率直でもったいぶらない。第2楽章では、主要主題のズンチャッチャというところをきっちり締めることで、この曲の舞曲的な要素を強調しており、新鮮です。第3楽章はよどみなく流れ、決めるべきところはしっかり決めます。各声部の絡み具合が素晴らしく、弦の対向配置も効果的。第4楽章のアルト独唱はノーマ・プロクターで、温かみのある声です。第5楽章、テンポは総じて速いけれど、ここまでくると慣れてきます。編成が大きいからか、1番のときに感じたホルンや低音系の不足はありません。ソプラノ独唱はエディト・マティス。凛として張りのある歌唱は、曲によっては強すぎると感じる場合もありますが、ここでは理想的。合唱も含めて充実した終曲です。
 

録音は、大編成だから難しいと思われそうですが、1番よりも成功していて、不満がありません。

posted by みっち | 20:32 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリックのマーラー交響曲第1番

・マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
・マーラー:「さすらう若人の歌」
 1. 恋人の婚礼の時
 2. 朝の野を歩けば
 3. 僕の胸の中には燃える剣が
 4. 恋人の青い目


ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン独唱)
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団

 

録音:1967年10月、1968年12月(さすらう若人の歌)
クーベリック グラモフォン録音全集ボックスより

 

クーベリックのグラモフォン録音全集から、マーラーの交響曲全集を聴くことにします。まずは第1番から。CD27枚目に「さすらう若人の歌」とともに収録されています。「巨人」の標題は、ジャケットにもブックレットにも "Titan" と明記されているので挙げました。1967年の録音ですが、1番よりも前に9番、3番が録音されており、これがシリーズ3つ目ということになります。9番から始めるあたり、この全集プロジェクトに対するクーベリックの自信の現れと見ていいのではないでしょうか。


前もって言っておくと、LP時代にみっちはクーベリックのマーラーを3番(10番)、7番、8番、9番と聴いています。1番はAuditeのライヴCDで聴いたような気がしますが、手元に残っておらず、処分したのかもしれません。
 

第1楽章序奏は神経質にならず、素朴に始まります。バイエルン放送響は温かみのあるサウンドで、安心感を覚えますね。だれかがクーベリックのマーラーを「ボヘミア的」と評していたのを思い出しました。ホルンがすごい弱音を聴かせます。この楽器は小さい音が難しいはずですが、よほどの名手か? チェロの第1主題はくっきり、ファゴットの絡みも聴かせて素晴らしい。フルートの響きもいい。クーベリックといえば「対向配置」で、1stと2ndでこんな掛け合いやってたのか、と弦楽セクションのステレオ効果も目覚ましい。ただ、盛り上がりの頂点での迫力にはやや欠ける面があるかも。これは演奏ではなく録音によるものでしょう。これについては後述します。
 

テンポは基本的にやや速めでサクサク進み、ところどころでアゴーギクが見られるものの、停滞することはありません。このあたりはドロドロ型(爆)とは違うマーラーです。第2楽章ではヴァイオリンの力奏が印象的ですが、逆に管楽器の低音系がちょっと物足りない。そういう場合は、スヴェトラーノフ盤を聴くといいかとf^^:。第3楽章も速めで、流れとしてはスムーズですが、終盤でヤケになったように速くなるところとの対比がもうひとつな気もします。


フィナーレでは、再びヴァイオリンが強力。トランペットも活躍しますが、ホルンとトロンボーンはもっと聞こえていいんじゃないかな。この曲というか、マーラーではとくにホルンが重要で、吹きすぎなくらい吹いていいと思うんですが、概して低音系が控えめな印象。そんなときはスヴェ(以下略)。とまあ、不満点も挙げましたが、いい演奏です。「さすらう若人の歌」が収録されているのもこのCDの特徴で、とくに第2曲と第4曲は交響曲第1番の第1楽章と第3楽章のそれぞれ元ネタあるいは姉妹編といっていいほど関連が深い。フィッシャー=ディースカウの歌唱も全盛期の見事なものです。
 

さて、録音ですが、ダイナミクスの幅がやや狭い印象があります。弱音からフォルテぐらいまでは問題ないのですが、最強音あたりにくると響きの厚みがいまひとつで、リミッターもかかっているのかなと。よくクーベリックはライヴがすごいみたいなことを言われますが、実はやってることはそんなに変わりません。違うのが録音で、ライヴでは編集の手を加えることが少ない分、クライマックスでのもうひと伸びが自然にわかってカタルシスを感じるのではないでしょうか。あと、再生装置によっても印象が変わります。実はみっちのメイン・オーディオでは違和感がそれほどないのですが、サブシステムで聴いたときはトランペットが飛び出して聞こえ、フィナーレなどトランペット協奏曲かと思うくらいでした。そうなると、相対的にそれ以外が弱いまたは不足となるわけで、クーベリックのマーラーについて「聞こえない」と評した人が過去にいましたが、原因はこれではないかと。グラモフォンの録音については、EMIなどよりもいいという印象がありましたが、このあたりは留意点ですね。逆にボールト・ボックスなど聴くと、EMIの面目一新f^^;。問題だったのはリマスタリングなどのソフト化の過程で、元の録音はよかったことがわかります。


ちなみに、第1番の録音でみっちのお気に入りは、ナヌート指揮リュブリャナ交響楽団盤だったりします。なんだそれ、っていわれそうですが、演奏も録音もいいので、機会があったら聴いてみてください。

posted by みっち | 22:16 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルほかによるブラームス作品集(その2)

・ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 作品90
・ブラームス:交響曲第4番ホ短調 作品98
・ブラームス:セレナード第1番ニ長調 作品11
・ブラームス:セレナード第2番イ長調 作品16
・ブラームス:アルト・ラプソディ 作品53


ジャネット・ベーカー(メゾ・ソプラノ)
エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン交響楽団(第3番)、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

 

録音:1970年8月13〜14日(3番)、1972年3月4日、13〜14日(4番)、1977年5月15日、7月19日、10月17日、1978年1月20日、4月2日、同26日(セレナード)、1970年7月15日(アルト・ラプソディ)
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)

 

ボールトによるブラームス作品の後半。ボックスの10枚目と11枚目で、これで最後となります。
 

3番のみロンドン交響楽団との演奏ですが、オケの差はそれほどありません。音色的にややニュートラルよりか。録音時期は4曲中でもっとも早く、このことからすると、この3番の出来のよさに感心したプロデューサーがブラームス管弦楽曲全集を企画したのかも。それで、契約の関係で以降はロンドン・フィルになったとか? 推測はともかく、きわめて説得力の高い演奏です。

 

第1楽章冒頭のF-A-Fの強靭な響きから、一気に持っていかれます。ネット上では「滋味あふれる」みたいな評価もありますが、ちょっと違うのでは? 確信に満ちた進行とぎっしりと充実した響き、男性的な魅力とはこのことでしょう。第1楽章の小結尾では聴感上の拍と楽譜の拍とがずれるのですが、ボールトの指揮だと微妙なギクシャク感でそれだとわかります。第2楽章はもったいぶらずにすいすい進みます。第3楽章は淡々とした流れから哀愁がにじみ出てくる、背中で語っている感じの音楽。終楽章での落ち着いたテンポは2番と共通しています。1番、2番と聴いてくるとボールト流にも慣れてきて、インテンポが当たり前のように感じてくるのですが、小結尾では速くなります。再現部でも同様なので、ボールトの設計どおりなんでしょうけど、ここだけちょっと普通になった感もあります。


比較対象として、スクロヴァチェフスキ盤を取り出しました。ミスターSがハレ管を振ったブラームスの交響曲全集は、みっちの中では代表的な演奏のひとつです。すると、いやあ、やってるやってる(爆)。ボールトの後で聴くと、デフォルメ具合が実によくわかります。タイム表示は以下のとおり。


・ボールト 13:08  8:32  6:03  9:08
・スクロヴァチェフスキ 13:54  10:15  6:39  9:34

 

どの楽章もボールトが速いと思うでしょうが、実はボールトがはっきり速いのは第2楽章ぐらいで、あとは基本テンポはそんなに変わりません。上でも述べたように、終楽章はむしろボールトが遅い。どういうことかというと、ミスターSは歌い込もうとして各所でタメ、楽章後半を引き伸ばし、と手練手管の限りを尽くします。それもまたよしf^^;。ちなみに、両者とも第1楽章の提示部は繰り返しています。
 

4番でもボールトは持ち味である構築性を全面に打ち出しています。この曲はブラームスの4曲の中でも各楽章がほぼ同じくらいの重みというか、高い水準でバランスしている点で、ある意味究極の造形ともいえるのですが、おかげでこれ以上のものを書けなくて最後になったかも、などと妄想したりします。それはともかく、ボールトは前半楽章を比較的速めのテンポで進め、決して詠嘆調になりません。それでいて十分に味わい深い。例えば、第1楽章の長調になるところで柔らかく膨らんだりといったアゴーギクがところどころで見られるのは、音楽への共感の現れでしょう。第3楽章ではリズムの輪郭を際立たせた力強いアクセントが素晴らしい。終楽章でも速めのテンポですが、終わり近く、ストレッタでたたみかけるように盛り上がっていくところで、踏みしめるように遅くなるのがボールト流。交響曲全集の締めくくりとしても印象的な幕切れといえます。
 

これも別の演奏と比べてみました。比較対象はフォンク/セントルイス響盤。フォンクは晩年にこのオケとブラームス、ブルックナー、チャイコフスキー、マーラーの各4番を録音しており、「フォンクの4番」シリーズを形成しています。今回ブラームスを聴いたところ、ライヴ録音とは思えない完成度の高さと曲に対する真摯で誠実な姿勢に感動。終楽章中盤のコラールでは、チェロなどが装飾的に上昇する音形のあまりの美しさ、優しさに思わず涙してしまいました。フォンクのこの4枚はみっちの宝物です。両者のタイム表示は以下のとおり。
 

・ボールト 12:29  9:55  6:24  10:15
・フォンク 13:37  11:17  6:39  10:07

 

ご覧のように、前半はボールトが飛ばしますが、スケルツォでフォンクが差を縮め、フィナーレではまくるという展開(なんのこっちゃ)。むろん、どちらもありです。
 

もう1枚のCDには、2曲のセレナードと『アルト・ラプソディ』が収録されています。録音時期からすると、セレナードはこのボックスの最も遅い録音で、ボールトは90歳近い。にもかかわらずセレナード第1番の速いこと。他の演奏をあまり知りませんが、この曲のイメージからして相当な駆け足になっています。それだけに、若き日のブラームスの湧き立つような感興が快活かつシンフォニックに表出されて、胸がすくようです。2番は編成を含めてもっと穏やかで渋いですが、こういう曲で強みを発揮するのがイギリスのオケf^^;。『アルト・ラプソディ』では、ブラームスの鬱屈した想いが音楽とオーケストレーションに反映しているようです。独唱・男声合唱も含めて美しい。
 

これで、ボールト・ボックス「バッハからワーグナーまで」全11枚を聴き終えました。エントリするにあたって、部屋のメイン・オーディオだけでなく、居間のサブシステムも使って繰り返し聴いたのはもちろん、比較のために他の演奏も取り出したりして楽しかった。ワーグナーでもブラームスでも、どちらかに関心があるなら必聴のボックスと断言します。とくにDiskyのブラームスをお持ちの方は、ぜひこれで買い直すことをおすすめします。耳が洗われます。

posted by みっち | 22:10 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルほかによるブラームス作品集(その1)

・ブラームス:交響曲第1番ハ短調 作品68
・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
・ブラームス:交響曲第2番ニ長調 作品73
・ブラームス:大学祝典序曲
・ブラームス:悲劇的序曲


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団(悲劇的序曲)
録音:1972年3月2〜3日(1番)、1977年5月15日〜1978年4月26日(ハイドン変奏曲)、1971年1月16日、28日、4月15日日(2番)、1972年3月4日、13〜14日(大学祝典序曲)、1970年8月13〜14日(悲劇的序曲)

 

ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)
 

本ボックスも残すところブラームス作品のみとなりました。ボックスの8枚目から11枚目までの4枚を2回に分けてエントリしようと思います。まずは前半の2枚。
 

交響曲第1番は、ボックス最初のエントリで紹介したので、繰り返さないことにします。ブラームスの4曲中、ボールトの音楽作りの特徴がおそらくもっとも端的に現れている演奏ではないかと思います。逆に言えば、この曲が通常どんな「お化粧」というか、演出や誇張がなされているか、ボールトを聴くとわかるというもの。
 

第2番も基本的には1番と同じですが、テンポ設定がなかなかユニークです。この曲でみっちがひいきしている演奏にミュンシュのものがあり、録音時間を比較してみました。
 

・ボールト 19:13  8:23  5:12  9:53
・ミュンシュ 15:35  9:01  5:26  9:16

 

第1楽章はボールトが長くかかっていますが、これは提示部を繰り返しているため。ミュンシュはテンポが揺れるので部分的に速いところもありますが、基本的にはボールトが速い。つまりボールトは第1楽章から第3楽章までが速く、第4楽章が遅いという結果になります。
 

なお、ミュンシュ盤はボストン響とのスタジオ録音ではなく、フランス国立管との1965年ライヴ録音(Living Stage)です。両端楽章で一部リミッターがかかったようになるのが欠点ながら、ボストン響盤よりも音質がよく、ミュンシュの掛け声や足を踏み鳴らす音なども聞こえます。ライヴならではの高揚に、フィナーレでは最後の和音が鳴っている途中からやんやの大喝采という、ほとんどトンデモ盤といえそうな録音ですが、これその場にいたらそうなるよね、と納得の演奏。あ、それよりもボールト盤の話だった(爆)。
 

ボールト盤はオケの音色が渋く、上記のテンポとも相まって剛毅さを感じさせます。第1楽章では提示部を繰り返すとかなり長くなるため、省略する演奏も多いのですが、ボールトの場合は第2主題や提示部を繰り返すところでの推移がとても美しいため、繰り返しはメリットになっているといえるでしょう。ティンパニが弱音でもものをいっていて、素晴らしい存在感。中間楽章も速いのですが、テンポが整然としてかつ豊かなので、不満なし。第3楽章のオーボエの音色もいい。フィナーレは落ち着き払った感じが心憎い。小結尾の音がぎっしり詰まった感じも最高です。コーダでは速くなる演奏が多いですが、ボールトはここでも悠然と構えてどっしりと、しかし確実に高い頂点を築き上げます。この曲のひとつの典型となる演奏だと思います。
 

ほかにオーケストラ曲が3曲。これらがまた充実した演奏です。「ハイドン変奏曲」は、細切れで録音されているようですが、全然そんなことを感じさせません。最初の主題からして実にニュアンス豊かで、その後の変奏も素晴らしい。とくに第7変奏?速めのテンポでシシリアーノのリズムを強調しているあたりは、ブラームスにそんな要素があったかとびっくりさせられます。この曲は、ザンデルリングの引退演奏会の神々しい演奏が忘れられませんが、これに匹敵する出来。
 

「大学祝典序曲」もきびきびした足取りが小気味よい。最初のファンファーレ風な箇所で、トランペットだけでなく木管の和音を聴かせるのがボールトらしい巧みさで、味わい深い。第2主題でもテンポを落とさず、粘らず、歌わせ方と響きで対比を形作ります。祝典にふさわしい充実した音色と終わりまで間然とするところのない演奏で、この曲のマイベスト。
 

「悲劇的序曲」は3番と同じくロンドン交響楽団の演奏のようです。オケの違いはあまりなく、これも立派ですが、この曲に関してはスクロヴァチェフスキ盤の金管楽器の豪放な迫力が頭に残っており、インパクトの点で一歩譲るか。

posted by みっち | 15:49 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
クーベリック ドイツ・グラモフォン録音全集

クーベリックのマーラー交響曲全集をいつか買おうと思っていたら、こんなのが出てポチってしまいました。マーラーどころか、グラモフォン録音が全部! CD64枚とDVD2枚入りで約1万6千円。いい時代になったというべきか。


ボックスは横幅が18センチぐらい、重さもあるので片手ではちょっと厳しい。紙ケースがLPジャケットと同じ体裁になっており、2枚組や3枚組で出ていたものは、紙ケースも同じようにまとめられています。例えばマーラーはクリムトの絵画から取られたジャケットデザインが懐かしい。みっちは3番、7番、8番、9番を持っていました。ブックレットは120ページもありますが、クーベリックについてのオリジナルの解説は4ページほどで、あとはCDのクレジット表示という簡素なものです。
 

最初にDVDの1枚目を観ました。モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」、ベートーヴェンの「レオノーレ」序曲第3番、交響曲第2番、同第3番が収録されています。ウィーン・フィルとの「プラハ」はライヴ映像で、1970年ごろでしょうか、コンサートマスターは若き日のゲルハルト・ヘッツェル。クーベリックはいい顔して指揮するなあ。青灰色の目がとても印象的です。音楽も陰影豊かで素晴らしい。
 

ベートーヴェンは、CDになっている全集と同じオケですが、タイム表示が違うので映像用に撮り直したものかもしれません。ロイヤル・コンセルトヘボウ管との「レオノーレ」と交響曲第2番は、いずれも躍動的な演奏。このオケの響きはウィーン・フィルとはまた違う味があって好きです。一方、映像の方はヘンタイ的なカメラワークによるツッコミどころ満載なもの。引きの画は最初と最後だけで、あとはずっと局部のどアップ。「局部」ってなに? といいますと、ヴァイオリン奏者の右手指の関節だったり、楽器のf字孔だったり。チェロの場合は女性奏者の顔かと思えば左後ろからネック部分だけとか。はては魚眼レンズと思われる周囲が丸く歪んだ映像や、ステージにフルート奏者が一人だけいる絵とか、いったいなにがしたいのかと不審になります。おかげでクーベリックも鼻毛がばっちり捉えられています。ある意味貴重か(爆)。
 

ベルリン・フィルとの「エロイカ」は、重量感に満ちた演奏が聴けます。第1楽章クライマックスでの弦楽器の弓の速度が凄まじい。第2楽章の深沈たるテンポはとくに印象的です。カラヤン時代のベルリン・フィル、さすがにすごいな、と思って見ていると、あれ、なんか人が多いぞ。チェロが12、コンバスが10。1stヴァイオリンは、なんと18! ホルンも5人いるではありませんか。トランペットも4人で、つまりオリジナルのほぼ倍の4管編成。トロンボーンがいませんが、これは楽譜通りか。これだけいれば重量感は当たり前ともいえますが。うーん、CDでも同じ人数かけているんでしょうか。
 

まったく知らない曲もあり、64枚全部聞き通せるのか自信ありませんが、とりあえず、マーラーは全曲エントリしたいと思っています。その前に、ボールトボックスを聴いてしまわねば!

posted by みっち | 14:39 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルほかによるワーグナー作品集

・ワーグナー:ファウスト序曲
・ワーグナー:歌劇『リエンツィ』序曲
・ワーグナー:歌劇『さまよえるオランダ人』序曲
・ワーグナー:歌劇『タンホイザー』序曲
・ワーグナー:歌劇『ローエングリン』から第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲
・ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』から第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲
・ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』から第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲
・ワーグナー:楽劇『ラインの黄金』から「ヴァルハラへの神々の入城」
・ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』から「ワルキューレの騎行」
・ワーグナー:楽劇『ジークフリート』から「森のささやき」
・ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」、「ジークフリートの葬送行進曲」
・ワーグナー:舞台神聖祝典劇『パルジファル』から第1幕への前奏曲、「場面転換の音楽(第1幕)」、「聖金曜日の音楽」、「場面転換の音楽(第3幕)」
・ワーグナー:ジークフリート牧歌
・ヴォルフ:イタリア風セレナーデ


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団(ヴォルフ)
 

録音:1971年〜1974年(ワーグナー)、1957年1月5日(ヴォルフ)
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)

 

本ボックスのメインともいうべき聴きものは、ブラームスの交響曲全集とこのワーグナーでしょう。CD5〜7枚目まで収録されています。以前持っていた2枚組よりも曲数が多く、初期から晩年まで、ワーグナーの音楽活動ほぼ全体を見渡せる選曲になっています。基本的には序曲や前奏曲など、ひとつのオペラ作品から1〜2曲ですが、『パルジファル』のみ4曲選ばれているのが特徴。
 

音楽的には明快・明晰で、いわゆるドイツ風な重厚さや神秘性、おどろおどろしさといったものとは一線を画します。しかしオケの音色には味があり、曲想の動きと響きの変化がぴったりはまって素晴らしい。3つのオケを振り分けていますが、違いはあまり感じられません。また、初期だから晩年だからといった、曲による演奏のバラツキも見られません。とはいえ、『タンホイザー』序曲や『マイスタージンガー』第1幕への前奏曲、「ジークフリートの葬送行進曲」といったスケールの大きい曲は、ボールトのテンペラメントにより合っているのか豊かな風格があり、クライマックス付近のぎっしり詰まった響きに圧倒されます。一方で、「ジークフリート牧歌」が入っているのもありがたい。インテンポの爽やかな流れに、イギリスオケらしい充実した弦楽合奏に管が彩りを添えて、これはいい!

 

全体を通じて音質もよく、この主の録音としては代表的なものに数えられるでしょう。なお、ヴォルフの「イタリア風セレナーデ」のみ録音年代が古く、ほかとは肌合いが異なります。
 

演奏ヴァージョンについてもいくつかコメントしたほうがいいかな。『トリスタンとイゾルデ』第1幕への前奏曲には「愛の死」はありません。『ローエングリン』第3幕への前奏曲のラストは、金管に「禁問の動機」が出ますが、いわゆる「トスカニーニ・エンディング」ではなくあっさり終わります。「ジークフリートのラインへの旅」は、華々しく盛り上げて終わるのでなく、オペラの進行どおり暗転して不穏な響きに移って閉じられます。このあたり、質実剛健であえてスペクタキュラーな効果を狙わないのがボールト流。彼の指揮でワーグナーのオペラ全曲を聴けたら、と思わずにいられません。

posted by みっち | 20:47 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルによるシューベルト「グレイト」交響曲ほか

・シューベルト:交響曲第9番ハ長調 D944「グレイト」
・ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 作品228
・スッペ:「詩人と農夫」序曲


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(シューベルト)、フィルハーモニア管弦楽団(シュトラウス、スッペ)
 

録音:1972年5月28〜30日(シューベルト)、1967年7月28日(シュトラウス)、同29日(スッペ)
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)
 

ワーナーのボールトボックス15枚組ボックスの4回目は、シューベルトほかの作品。CD4枚目に収録されています。なお、中ほどに収録のベートーヴェン「アテネの廃墟」からの2曲は前回エントリ済みのため省略。
 

「グレイト」の番号は最近「8番」が主流になった感じですが、ここではボックスのジャケット及びリーフレットに従って「9番」と表記しています。第1楽章では、序奏と主部のテンポ設定が指揮者によってかなり違うため、大きな注目ポイントになっています。ボールトは、序奏をかなり遅く始めます。冒頭のホルンはできる限りの弱音を要求された感じで抑えています。その後の進行もダイナミクス控えめですが、もたれないのはさすが。三連符が始まりますが、このあたりでもテンポは上がりません。ところが、主部に入る直前のテュッティで急激なアッチェレランドがかかり、第1主題に入ります。うーむ、これはかなり唐突感があります。主部はインテンポですが、コーダに入ると再び加減速があり、ちょっとギクシャクというか、ボールトらしくない感じ。
 

第2楽章は全体的に少し遅めか。みっちはこの楽章苦手なので速い方が好きですがf^^;。途中の印象的なホルンの弱音は美しい。第3楽章は、スケルツォ主部の繰り返しを実行しています。いかにもボールトらしいですが、これやられると、さあトリオだ、と思ったところで振り出しに戻るような疲労感がありますねえ。それでなくとも繰り返し的な音楽ですから、やっとトリオになっても、もう集中力が切れかかっている自分がいます。
 

参考までに、各楽章の収録時間について、みっちがこの曲のリファレンスにしているケンペ/ミュンヘン・フィルと比較すると、次のとおり。
 

・ボールト:14:14 14:07 14:22 11:29
・ケンペ:13:19 13:42 10:00 10:51

 

全体にボールトが遅く、スケルツォは4分以上も長くかかっていることがわかります。もちろん、これはケンペが速いということでもありますが。フィナーレは剛毅で、テンポもそれほど遅いとは感じません。しかし、終わり近くでボールトには珍しいタメがあるのがかえって「らしくない」。全曲を通じて各楽器の魅力がいまひとつなのと、オケが締まりすぎ?なのか、やや薄い感じがするところがあるのも惜しい。というわけで、この曲に関しては、手放しの評価というわけにはいきませんでした。
 

「ラデツキー行進曲」は、豪快一直線。なお、ウィーン・フィルのニューイヤーで聴く演奏とちょっとアレンジが違っている感じがあります。スッペの「詩人と農夫」は、演奏なのかそういう曲なのかはわかりませんが、やたらうるさいと感じました。

posted by みっち | 14:51 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ボールト/ロンドン・フィルによるベートーヴェン作品

・ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」
・ベートーヴェン:コリオラン序曲 作品62
・ベートーヴェン:「アテネの廃墟」 作品113より序曲、第4曲トルコ行進曲


エイドリアン・ボールト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団(アテネの廃墟)
 

1977年4月17日、5月10日、15日(交響曲)、1970年9月17日(コリオラン)、1957年1月5日(アテネの廃墟)録音
ボールトボックス「バッハからワーグナーまで」より(Warner Classics 6 35657 2)
 

ワーナーのボールトボックス15枚組ボックスの3回目は、ベートーヴェン作品。CD3枚目に「田園」とコリオラン、4枚目に「アテネの廃墟」の2曲が収録されています。これも逆順に追っていくのがよさそう。
 

「アテネの廃墟」は1957年とかなり早い時期の録音。ボールトのスタイルは基本的には変わっていませんが、音質的にもほぼ直接音のみでダイレクト感が強調されていることもあり、より直線的な印象。オケがフィルハーモニア管なのも関係あるかな? 序曲も速いですが、とくにトルコ行進曲はわずか1分半であっという間に終わります。行進というより高速参勤交代(爆)。ヴィヴァーチェだから本来こんなものなのかもしれませんが。
 

コリオラン序曲は1970年録音で、交響曲と同じロンドン・フィルですが1977年録音の「田園」よりも間接音がやや少なめで、「アテネの廃墟」と「田園」の中間的な音質。70年台にかけて、ホールトーンが重視されていく経過がわかりますね。アゴーギクで揺らさないのは相変わらずですが、音色変化で単調にならず、そしてそれはベートーヴェンが書いたとおりの音が鳴っているということでしょう。ボールトならではの剛毅な演奏。
 

「田園」は、ボールト89歳のときの録音。ボールトはベートーヴェンの交響曲を全曲録音してはおらず、そんな中でもこの6番はいくつか音源が残っており、その最後のものらしい。非常に完成度の高い演奏で、このボックス中でも出色のものと聴きました。

 

第1楽章は落ち着いたテンポで、弦楽の充実ぶりが際立ちます。この、弦楽合奏を中心に管楽器と打楽器が彩りを添えるという基本スタンスは全曲に渡って安定感をもたらしています。展開部で長い和音に第1主題の動機と低弦の3連符が同時進行するところなど、各声部のバランスに聞き惚れます。第2楽章は、まさにサラサラ流れる春の小川。その中で浮かび上がる木管のフレーズが美しい。ラスト近くの小鳥の鳴き声のところで、余韻などの間を置かずにすぐヴァイオリンが受けて入るあたりがボールト流。スケルツォから嵐がやってくるところも奇をてらうことなく純音楽的です。フィナーレでもタメることなく先へと進みますが、それでなんら不足を感じさせません。木管の中間部的なエピソードの後、主要主題が還ってきますが、このあたりがおそらく頂点になっていて輝かしく、ここから音楽的には少しずつテンションが下がってくるような印象があります。通常なら最後で盛り上げようとするところですが、ボールトはそういう恣意的な操作をしないんですね。だけど、それで十分に説得力がある。最後はテンポを守りつつも音色と響きで万感迫る終曲となります。素晴らしい!! この曲が第5番と並ぶ動機労作による楽曲構築法の頂点に立つことを実感させてくれます。

posted by みっち | 18:47 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |