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フォンク/オランダ放送響によるブラームスの交響曲第2番ほか

・ブラームス:交響曲第2番ニ長調 作品73
・ブラームス:悲劇的序曲 作品81

 

ハンス・フォンク指揮、オランダ放送交響楽団
 

録音:2003年6月
(PentaTone classics PTC 5186 042)


タワーレコードのポイントが溜まっていたことに気づかず、失効する前になんか買っとこうということで選んだのがこの1枚。


ハンス・フォンクは大好きな指揮者で、ケルン放送響時代のシューマン交響曲全集やフェルツマンとのブラームスのピアノ協奏曲、セントルイス響を振ったブラームス、ブルックナー、チャイコフスキー、マーラーの各4番シリーズなどは、それぞれの曲のもっともお気に入りの1枚になっています。ブラ2の存在は前々から知ってはいたのですが、SACDのため、手を出せないでいました。録音時期からすると、病気のため2002年にセントルイス響を退任、2004年に62歳で亡くなるその中間であり、ほぼ最後の録音といっていいでしょう。
 

交響曲第2番は、ひとことでいえば、滋味あふれる演奏というべきか。でもこの表現は語弊があるかも。テンポはどの楽章も中庸で、遅いとか速いとか、アゴーギクがどうしたとか、そういう次元で語るべきものはありません。表現的にも穏やかで、ギラついたりケレン味的な要素は皆無。聞き手によっては、なにもしていない演奏と受け取られかねません。しかし、実はその逆。すべてが充実して、声部・進行に込められた思いに圧倒されます。そして、全体に漂う寂寥感。セントルイス響とのマーラーの4番でも、とくに後半で惜別の念が胸に迫って感動的ですが、ここでは最初から夕暮れの雰囲気があります。
 

響きのバランス的には、弦のアンサンブルが重視されており、金管は、ホルンのみはソロがあるので比較的目立つものの、ほかは補強的な役割に抑えられています。おかげで、第1楽章や第4楽章の展開部など、通常の演奏では金管にマスクされて聞こえにくい声部の絡み具合がよくわかります。弦の音色も渋く、第1楽章のヴァイオリンの入りなど、びっくりするくらい控えめ。第2主題のチェロとヴィオラも抑制が効いており、室内楽的といっていいほど。とくに再現部の儚げな表情などは、ほかでは聴けないでしょう。弱音だから主張が弱いというわけではなく、緻密なバランスのもとに実に味わい深い響きになっており、幽玄といってもいいくらい。木管の和音の美しさもフォンクならではのもので、例えば第2楽章でのホルンと木管の絡みなど絶美。伴奏のピッツィカートやブラームスの4曲中2番だけに使われているテューバの深い響きなども、目立たせずにしっかり物を言っています。クライマックスはアタックの強さではなく、フレーズそのものの質量で押し寄せてきます。これぞブラームス! 内気に見えるブラームスにどれだけの秘めた情熱があったか、如実に感じさせる演奏です。この曲が好きなら、一度は聴いてもらいたい。


悲劇的序曲も同傾向の演奏ですが、曲の違いもあって軽々しいところが全然なく、音の波動とでもいうのか、気迫の凄さに、何度聴いても涙が止まりません。この曲に関しては、スクロヴァチェフスキ指揮ハレ管の演奏がこちらも気合十分で好きだったのですが、真実性の差というべきか、ちょっとこれは別格。
 

録音は、ハイブリッドSACDをCDプレーヤーで再生しています。演奏によるものかもしれませんが、重心低めの渋いバランスです。ペンタトンレーベルはSACDしか出さないみたいで、単にCDで出してくれてたら違う結果になるのかどうか、知りたいところです。

posted by みっち | 15:39 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
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