ウィキペディアに「
ヒュプシピュレー」、「
ペリクリュメノス」、「
ポイアース」を新規投稿しました。「アルゴナウタイ」の赤リンク埋めもそろそろ終わりに近づいたかな。
ヒュプシピュレーは、レームノス島(記事名「リムノス島」)の記事が投稿されたことで、アルゴナウタイとつながる赤リンクを埋めました。この人は島の女王なんですが父親を助けたために奴隷に売られてしまいます。買われた先のネメアーで乳母をしていると、「テーバイ攻めの七将」がやってきて水を求め、彼らを泉に案内している間に養育していた王子を蛇に殺されてしまうという、相手を思いやっての行動が全部裏目に出た(ーー;)ような物語です。ネメアーの王はヒュプシピュレーを殺そうとしたようですが、七将が取りなしてネメアー祭の競技を創設したということになっています。イアーソーンとの間に生まれた息子はレームノス島の王になっており、彼女が買い戻されて故郷に迎え入れられたという話になっていればいいんですが、その後のことは語られていません。
ペリクリュメノスとポイアースの二人はアルゴナウタイの一員です。アポロドーロスではペリクリュメノスは3人登場するんですが、うち2人はポセイドーンとの関係が深く、同じ人物としてもいいんじゃないかと思えます。変身の術を駆使してヘーラクレースに立ち向かったのですが、いかんせん相手はギリシア最強の英雄、あえない最期となりました。しかも、蠅やミツバチになってとまっているところをやられたらしく、なんでわざわざそんな虫になるかなあ、という感じです。もちろん、この変身には信仰上かなにかの根拠があったのだろうと思いますが、物語として読むと情けなさ倍増(爆)。
ポイアースは、息子のピロクテーテースが有名なため、ちょっと影が薄い存在です。ヒュギーヌスではポイアースの物語は全部息子がやったように語られています。息子のピロクテーテースも、トロイア戦争ではオデュッセウスにレームノス島に置き去りにされるなど、活躍というより損な役回りですが、遺伝でしょうか(爆)。その彼が携えていた「ヘーラクレースの弓」がなくては戦いに勝てない、というあたりが興趣を盛り上げる要素になっています。しかし、求められるのが人物じゃなくて道具の方、というのがまたなんというか(爆)。気の毒な親子です。