・ウェーバー:歌劇『聖霊の王者』序曲
・ウェーバー:歌劇『アブ・ハッサン』序曲
ホルスト・シュタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1972年11月(ブルックナー)、1977年10月(ウェーバー)
(Eloquence Australia 4762745)
病気療養中と伝えられていた指揮者のホルスト・シュタインが、7月27日に亡くなったそうです。80歳でした。指揮者としてはまだこれから、ともいえる年齢です。しかもこの10年ぐらいはほとんど活動できていなかったわけで、無念だったでしょう。ご冥福をお祈りします。
シュタインはN響の名誉指揮者で、日本でもおなじみでした。ぱっと見、赤塚不二夫のマンガのキャラを思わせる風貌で、失礼ながら、みっちは「でこっ八」と呼んでいました。17、8年前にバンベルク響を率いて日本に来たときに、サントリーホールでブラームスの4番を聞いた覚えがあります。デフォルメの少ない堅実な指揮ながら、オケの音色に独特の柔らかさ、豊かさがあったと思います。
シュタインはもともと歌劇場で活躍した人で、ワーグナー指揮者として有名なんですが、残念ながらみっちはこの人のワーグナーを聴いたことがありません。ワーグナーの録音も少なそうです。入手しやすいところでは、グルダとのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(ウィーン・フィル)が有名でしょう。みっちも愛聴しています。ただ、日本ではシュタインは「名匠」と呼ばれていて、これは「巨匠」じゃないという意味で微妙な呼称なんですよね(独自研究)。