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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
LotRO:十字路の部屋
今回は最初から中の人でf^^;。モリアもだいぶ様子がわかってきました。中は馬が使えないのですが、なぜか山羊には乗れます。山羊はモリアの名声を「友人」以上にすると買えるようになるみたいです。生涯課金の場合、わざわざ買わなくてもプレイ開始段階でもらえる山羊が使えます。ただし体力が60しかなく、ほぼ一撃でいなくなってしまうので、トンズラと呼んでます(爆)。それでもあると便利。あと、装備品でスピードアップできるクエスト報酬もいくつかあり、複数装備すると重ねがけが効くかと期待したのですが、無理でしたf^^;。

Mifuyu(CPT)はLv.60で一段落し、その後Arezel(RNK)をLv.55まで上げ、現在Kageyu(WDN)でLv.56まで来ています。モリアは研究家用の素材が手に入りやすいので、戦闘用ロアを量産しつつ、T6クリティカルができるまでには生産をこなしました。あとはLikkiとPecoもモリア入りさせたいところです。

『指輪物語』で旅の仲間たちがたどった進路のうち、第21番広間とマザルブルの間は判明していたんですが、その前にガンダルフが悩んだという三つの通路の入り口と、ピピンがやらかしてガンダルフから投げ込まれそうになる(爆)井戸が見つけられませんでした。実際には、来ていたのに気が付いていませんでした。

「十字路の部屋」がそうだとわかったのはごく最近。三つの通路の入り口は、原作では左が下り、真ん中が平坦、右が上りとなっています。LotROでもその通りなんですが、空間が広くて一画面で把握しづらいのと、実際には左と真ん中の通路はすぐ行き止まりになっているので迷うほどのこともなく、分かれ道という実感がありませんでした。これで、ガンダルフのせっかくの思案がパー(爆)。
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posted by みっち | 10:10 | LotRO NA | comments(2) | trackbacks(0) |
ザンデルリング/シュターツカペレ・ドレスデンによるフランクの交響曲ほか
1. フランク:交響曲ニ短調
2. マーラー:『さすらう若者の歌』より
 第1曲「恋人の婚礼の時」、第2曲「朝の野を歩けば」、第4曲「恋人の青い目」

1. クルト・ザンデルリング指揮シュターツカペレ・ドレスデン(1964年録音)
2. ヘルマン・プライ(バリトン)、クルト・ザンデルリング指揮ベルリン放送交響楽団(1961年録音)
(edel CLASSICS 0002342CCC ザンデルリング・ボックス16枚組-3)

「シャンドス創立30周年記念ボックス」を聴き始めたところですが、いったんお休みして、11月定期演奏会のメイン曲目であるフランクの交響曲を聴くことにしました。手持ちのCDでは、「ザンデルリング・ボックス」にあったはず、ということで、16枚組の3枚目を取り出しました。

フランクの交響曲は、それほど聴く機会がありませんでした。録音を聴いたのは、ほかにはLPでクリュイタンス(モノラル)、パレーぐらい? フランクを最初に聴くなら、ヴァイオリンソナタとか交響的変奏曲とか、もっと親しみやすい曲があります。交響曲はなにしろ始まりがおどろおどろしくてお化けが出そう(爆)なので、入門用としてはあまりおすすめできない気がします。とはいえ、パレーみたいに竹を割ったような痛快な演奏なら話は別かな。要は演奏次第ともf^^;。

ザンデルリング盤はシュターツカペレ・ドレスデンを指揮しての演奏。このオケとこの指揮者とくれば、だいたいの予想が付くと思いますが、その通りの演奏です(って、説明になってるのか?)。ザンデルリングの作る響きは、弦楽主体に管楽器・打楽器をなじませるオーソドックスなもので、手応えのあるずっしり感が特徴です。オケも、伝統的な厚みを活かしてそれに応えています。

フランクはベルギー生まれだからか、ドイツとフランスの中間的な作風を感じるのですが、以上の点からして、かなりドイツ風な演奏といえるでしょう。とくにクライマックスの構築性は説得力があります。ザンデルリングの場合、「ドイツ風」といっても当たりそのものは柔らかく、クレンペ○ーみたいにテコでも動かんという感じではありません。第1楽章は、第2主題などの音価をたっぷりとった踏みしめるような表現が目立ちますが、速いところはかなり速くなります。第2楽章はアレグレット指定がアンダンテ以下になっています。丹念な表現といえますが、ここでは、それだけではちょっとつらい。エレガントさとかスケルツァンドな雰囲気とか、プラスαがほしい。フィナーレでは熱っぽさをはらみながらも、フランクお得意の循環手法によって先立つ主題が次々に再現されるところでは、腰を落としてじっくり聴かせます。とくにラスト間際の第1楽章第1主題の再現は荘厳にして幽玄かつ深遠。お化けが成仏、じゃなくて昇天したようです(爆)。最後は案外あっさり終わって拍子抜けするところもあるこの曲ですが、ザンデルリングはそういう不満を感じさせません。

カップリングには、マーラーの初期歌曲から3曲。この曲集は交響曲第1番と深い関係があり、2曲目に交響曲の第1楽章、3曲目に第3楽章の主題を含む、かなりの部分が入っています。なお、1曲目のモルデント風なモチーフは、9番終楽章の主要主題を思わせます。「大地の歌」も含めて、マーラーが若いころからの構想や曲想を活かしていることに気づかされて感慨深い。ここでは、若き日のプライの美声が楽しめます。ただ、どうせなら4曲全部入れて欲しかったな。
posted by みっち | 20:15 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ジーグの練習
オケの定演が終わり、今週はバッハの無伴奏チェロ組曲第3番のジーグを練習しています。こういうときに集中してやっておかないと。

3番のジーグは、華やかで演奏効果が高いわりに難度自体はそれほどでもない、と踏んでいました。が、弾けばいろいろとありますf^^;。簡単とか難しいとかは、要求レベルの水準もあって、一概にはいえません。

レッスンでは、他の弦と共鳴する音程を外さないように指摘されます。これ、もう何度も何度もストップさせられます。次に行きたいのに行けないので、ストレスがたまる。実際、オケでやったシューベルトでも、音程の悪さを痛感しました。ポジションがテキトーだったり、指が縮こまってたり。一朝一夕には直りませんが、少しでも当てられるように反復練習しておこうと思います。

ボウイングでは、とくにC弦やG弦から高いA弦に移るときに、発音をくっきりさせるため、弓を構えて準備するようにいわれます。これがなかなかうまくできなかったのですが、先日弓を換えた効果で、かなりよくなった感触があります。と、弓のせいにするみっち(爆)。

あと、雑音を出さないようにいわれます。雑音は運指とボウイングの両方が原因で発生します。例えば、D弦からA弦の開放に移るときなど、D弦を押さえていた指を維持したままA弦に移るようにいわれます。こうすると、開放弦がビビらないで鳴ってくれます。これもなかなかできない。早く次の準備をしたくて、指を動かしてしまう。すると開放弦が汚くなる(ーー;)。ボウイングでは、C弦→A弦のように移動幅が大きいときに、途中でG弦に当たったりすることがあります。そんな細かいことええやん、といいたくなるときもあるんですが、基本的なところ。

というようなわけで、短い単位を反復・確認しながら少しずつ長くして、少しはそれなりになってきた気がするので、ブーレにも手を出しています。ブーレとジーグを連続して披露できるようになっておきたいなあ。
posted by みっち | 20:30 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |
北九州交響楽団第105回定期演奏会
・シューベルト:交響曲第7番ロ短調「未完成」
・ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調

長野力哉指揮、北九州交響楽団
2011年4月17日、アルモニーサンク・北九州ソレイユホール

春の定演が終了し、開放感に浸りつつ、右の肩胛骨あたりが痛いみっちです。トレモロって疲れることがわかったf^^;。

シューベルト「未完成」では、はじめのところ、チェロがピチカートからアルコに移るあたりで譜面を見失い、あたふたしてしまいました。動揺はすぐには収まらず、第2主題を高い弦で弾きそう(再現部がこれ)になってあわてて戻すという失態(ーー;)。おそらくは、リハーサルが終わって時間が経っていたために集中力が切れていたかも。中盤からは持ち直したと思いますが、申し訳ない。この曲では、チェロ6.5プルトで13人だったので、いなかった方が良かったかも……。

失敗を取り返すためにも、ブルックナーはエンジン全開で行きました。この曲は約80分かかるので、ペース配分した方がいいかな、と思っていたんですが、演奏前にパートの方と話していて、体力がどこまで保つか行けるとこまで行こう、ということになりました。よっしゃあー、という感じで、トレモロffも全力投球(爆)。

第3楽章トリオを終わって主部にリピートするころには、すでに意識を失っている聴衆の姿もちらほら。弾いている方も、気が遠くなってきますf^^;。スケルツォのリピートをやめて「複合二部形式」とかにしたら、シャルク改訂版よりひどい、とか怒られますか(爆)。長大なフィナーレはもちろん難所だらけですが、気合いで乗り切ります。最後はもう夢中でした。すべてはここに向けてやってきた! というわけで、客観的には聴けてないですが、充実した時間でした。

アンコールは、ブルックナーの第2楽章から後半部分。長野先生のお話では、ここにはモーツァルトのレクイエム「ラクリモーザ」のモチーフが隠されているのだそうです。会場で東日本大震災への義捐金を募ったところ、約15万円集まったと報告されました。みなさん、ご協力ありがとうございました。

チェロパートは今回、九州交響楽団から宮田浩久先生にエキストラ参加していただきました。パート練習での指導では、宮田先生からボウイングの秘訣を教わりました。ソロでも使えそうな例を挙げると、一弓の中で長い音符の後に短い音符がつづくような場合、長い音符よりも短い音符で弓をたくさん使う、というものです。いわれてやってみると、なるほど音楽的! これまで、だいたい逆だったなあ。こういうことを常に意識してできるようになると、表現力が増すんでしょうね。

宮田先生のチェロが変わっていて、話題の的でした。ストラドより前の時代の楽器だそうで、いまの楽器と比べるとサイズが一回り小さい。長期間使われずに眠っていた楽器で、期待通り鳴るようになるまで2年かかったそうです。その前はゴフリラーを使っておられたということなので、よほどの可能性を感じられたんでしょう。それだけでなく、糸巻き部分の右側にペグがありません。演奏中首に当たらないよう、取り外し式に改造されていました。エンドピンもカーボン製の、取付部から角度が変えられるタイプのもので、見た目のインパクトも十分。まさにプロ仕様。宮田先生「楽器も大切だけど、やっぱり練習ですよ!」。そうですよねf^^;。

以下、次回のご案内です。お楽しみに!

北九州交響楽団第106回定期演奏会 2011年11月13日(日)、北九州芸術劇場大ホール
指揮:田中一嘉
・デュカス:交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」
・ドビュッシー(ビュッセル編曲):「小組曲」
・フランク:交響曲ニ短調
posted by みっち | 19:11 | cello | comments(2) | trackbacks(0) |
トムソン/アルスター管によるバックス:交響曲第4番ほか
・バックス:交響曲第4番
・バックス:交響詩「ティンタジェル」

ブライデン・トムソン指揮アルスター管弦楽団
(CHANDOS ANNI 0030 「シャンドス創立30周年記念ボックス」-2)

30枚組の2枚目は、イギリスの作曲家アーノルド・バックス(1883-1953)の作品で、みっちは初めて聴きました。バックスは、ホルストやウォルトンなどと重なる世代ですが、死後忘れられていたのを、このCDで蘇演されたという意義があるようです。

バックスの交響曲は7番まであり、この4番はちょうど真ん中に位置します。3楽章構成で、演奏時間は各17分、14分、10分半。第一印象は、長いf^^;。

データが不明ですが、編成はかなり大きそうで、ハープや各種打楽器を駆使しています。両端楽章ラストの和音などは分厚く、オルガンのような響きも聴かれます。概して重厚ながら、ドビュッシーを思わせるような色彩的な部分もあります。近代的とはいえ調性音楽の範疇で、部分部分はそれほど聴きづらくはないのですが、目立つ旋律や劇性に乏しく、長丁場を聴き通させるだけの構成がつかめないという難点があります。

第1楽章は、低弦と木管による推進的な主題?で始まり、そこから5分ぐらいまでは、3連音によるリズム変化も見せながらキビキビした進行。行進曲調でマーラーを思わせるところもありますが、もっと楽天的です。ここまではなかなかだと思ったのですが、問題はそこからで、テンポが落ちて静かになると、どこが頭かしっぽかわからない状態になります。ときおりワルツ風な動機が目立ったりもするんですが、発展しません。この停滞感が約8分間もつづいて、ようやく元の活気を取り戻します。最後は轟然とした終結を迎えます。

第2楽章は、ケルトっぽい雰囲気がありますが、第1楽章の中間部分と似た断片的な流れの連続で、茫漠としています。最後の弦楽器(おそらく弱音器使用)とフルート、クラリネットによる終結部分は美しく印象的ですが、それまで13分も待たないといけないのはつらい。

第3楽章は、いちばん短いこともあって、比較的簡潔です。やはりマーチ風のお祭り気分で始まり、途中サルタレロのような早い3拍子の音楽が混じります。4分ごろに、おそらく中間部に入り、テンポを落としたところでオーボエに特徴的な主題が出ます。これ、リスト「レ・プレリュード」の金管動機とよく似ているんですが、表情は穏やかです。このエピソードは2分ほどで、もとの音楽に戻ります。「レ・プレリュード」動機が力強く再現するところからコーダのようです。最後は祝典的に盛り上がり、ダメ押しのような和音が連ねられます。

交響詩「ティンタジェル」は、交響曲と比べるとなじみやすい作品です。ティンタジェルはアーサー王伝説ゆかりの地であり、音楽もそれを意識したものになっているみたいです。朝靄から太陽が顔を出す情景をイメージしたような、輝かしい音楽で開始され、ここでは金管がテーマを奏しているようです。静まると、ヴァイオリンにケルト民謡風の幅広い旋律が現れます。中間部分は、ドビュッシーの「海」を思わせる展開ですが、有機性・簡潔さには乏しいか。その後冒頭部分が再現するのですが、ここでは短調で暗くなっていて、ケルト風旋律につながるところで大きく転換します。劇的効果とともに渋さもあって感動します。北九響でやれるかな?

演奏については、ほかを知らないのでなんともいえませんが、オケはよく鳴っており、ブリティッシュ・サウンドを十分楽しめます。
posted by みっち | 10:47 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
ロブソン/コレギウム・ムジクム90のアルビノーニ:オーボエ協奏曲集
・アルビノーニ:オーボエ協奏曲集(全8曲)

アンソニー・ロブソン(オーボエ)
サイモン・スタンデイジ指揮コレギウム・ムジクム90
(CHANDOS ANNI 0030 シャンドス創立30周年記念ボックス-1)

30枚組で5,000円という値段に釣られて買ってしまったシャンドス・ボックス、そのまま積ん読状態となっていたのを、ようやく開封しましたf^^;。その最初の1枚。

ジャケットにはComplete Oboe Concertosとありますが、作品7から4曲(3,6,9,11)、作品9から4曲(2,5,8,11)、計8曲が収録されており、全集からの抜粋でしょうか? 演奏は順不同で、どういう並び方なのかはわかりませんでした。オリジナル楽器を使用しての初録音とも書いてあります。

アルビノーニといえば、「アルビノー二のアダージョ」。みっちにとっては、陰の風が吹き、滅の雨が降る、クラシック音楽中もっともネクラな音楽です。これに対抗できるのは、「ひなまつり」や「雨」といった日本の童謡ぐらいしか思いつきません(爆)。が、実はこの曲は別な人の創作らしいです。この場合、アルビノーニはタイトルに含まれていて、「ブラジル風バッハ」みたいなものかf^^;。なので、本物のアルビノーニ作品を聴くのは、たぶんこれが初めてのはず。

に、似ている! なにが、って、バッハに似ている。もし、バッハの協奏曲といわれたら、みっちは信じたと思います。まさに「イタリア風バッハ」(爆)。もちろん、ホメてます。同じイタリアの作曲家ということでは、ヴィヴァルディが有名ですが、ヴィヴァルディはもっと表現主義的で激しいところがあるのに比べて、アルビノーニはそういうゴリゴリしたところがなく、終始穏やかでご機嫌な音楽。すいすい快調に流れます。ちなみに、ドラクエやってる方は、お城の音楽とか思い起こしていただくと、イメージがつかめると思いますよf^^;。ドラクエ9の王宮の音楽なんか、まんまオーボエ協奏曲ですし。

短調作品が2曲あり、そのひとつである作品9-2(収録順では第7曲)を、とくに気に入りました。どの曲も3楽章構成で、中間の第2楽章はごく短く、その多くは間奏というか、橋渡し的役割というのがほぼ共通しているのですが、作品9-2は第2楽章が独立した性格を持ち、しかも非常に美しい。それもあって、演奏時間12分で8曲中最長となっています。第1楽章も特徴的で、弦楽器のフレーズに聞き覚えがあります。FMで聴いたことがあったのかもしれません。「アダージョ」よりこれ聴いて欲しい!

独奏は、現代楽器の甘い艶やかな響きはありませんが、オーボエが葦笛から発達したのだろうと納得できる懐かしい音色です。サイモン・スタンデイジはヴァイオリニストだったはずで、アルヒーフから出ていた、ピノック指揮イングリッシュ・コンソートとの共演によるバッハのVn協奏曲をLPで持っていますが、その後コレギウム・ムジクム90を結成して活動しているようです。いい仕事してますねえf^^;。

余談ですが、ダイナミクス・レンジの一定しているバロック音楽は、クルマで聴くのにもってこいですね。リズムもほぼ一定しているので、繰り返しかけると眠くなりやすいのが玉に瑕ですがf^^;。
posted by みっち | 19:49 | CD・DVD | comments(2) | trackbacks(0) |
『ロシア音楽史 《カマリーンスカヤ》から《バービイ・ヤール》まで』
フランシス・マース 著、森田稔、梅津紀雄、中田朱美 訳、春秋社

ウィキペディアに「スコモローフ」の記事を書くために、参考文献として読んだ1冊です。分厚い本で、全部読むのにはかなり時間が必要です。

「《カマリーンスカヤ》から《バービイ・ヤール》まで」という副題があるように、内容はグリンカ以降が中心で、それより前の時代についての記述ははわずかです。それによると、ピョートル1世による近代化政策以前のロシア音楽は、ロシア正教の聖歌と、あとは民謡しかなかったと書かれています。ここではスコモローフの音楽は民謡と同一視されているようです。「スコモローフ」に直接言及しているのはたったの1箇所、ストラヴィンスキーがバレエ音楽『きつね』でツィンバロムを導入した理由として触れているだけです。しかも、ここではスコモローフが演劇の起源と見られていることを紹介しつつ、その裏付けとなる史料がないことを指摘しています。

これについては、みっちは専門家ではないので推測するしかありませんが、ロシア音楽の近代以前と以降の間には断絶があり、以前についてはほとんど史料がないため、書こうにも書けないという事情があるのかもしれません。民族音楽や民俗・文化研究の分野ではスコモローフの果たした役割は重視されても、アカデミックな観点からはなにもないも同然ということでしょうか。

そういうわけで、項目を充実させるという点では期待外れでしたが、一方で、近代以降については豊富な文献調査を基に多面的に描かれていて面白く読めます。名のある作曲家たちについても客観的な視点が保たれており、資料から彼らの実績と役割を明確に示しつつ、当時の主流を巡る勢力争いや、ときの政権や世界情勢との関係を浮き彫りにしている点で、興味深い読み物となっています。

例えば、ルービンシュテイン、バラキレフ、セーロフのいわば「ロシア音楽三国志」状態、これにいわゆる「五人組」やチャイコフスキーらが織りなす関係には、認識を新たにしました。とくにムソルグスキー、チャイコフスキー、ストラヴィンスキーあたりにはかなりのページが割かれており、いろいろ目を開かせられました。

後半では、ロシア革命後の作曲家たちの運命が述べられます。プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの二人はとくに重視されており、内容にも説得力があります。プロコフィエフは、人生の選択を誤った結果、そこから抜け出せなくなった不幸な人間として描かれます。ショスタコーヴィチについては、彼を取り巻く状況の厳しさを事実として示しながら、むしろその音楽そのものの意義の高さに着目・強調しており、ショスタコーヴィチの「真の意図」が「社会的リアリズム」だったのか、そうでないのかというような二元論からは距離を置いています。例の『証言』にも触れていて、マースの態度は『証言』に批判的なフェイの調査を支持するものとなっています。『証言』の信憑性への疑いが明らかになった現在でも、いまだに「強制された歓喜」などといった解釈がまかり通っていることについて、マースは、それは作曲者の真実というより、聴き手が作品に求めているものだと喝破しています。
posted by みっち | 21:41 | 読書 | comments(0) | trackbacks(0) |
「二ノ国」オリジナル・サウンドトラック
久石譲指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
(FRAME PKCF-1036)

「二ノ国 漆黒の魔導師」は、ドラクエ・シリーズなどを手がけるレベル・ファイブと宮崎アニメで知られるスタジオジブリが手を組んだニンテンドーDS用ロールプレイングゲームです。これ、最初はみっちが自分で遊ぶつもりだったのを、わが家のホビットに取られてしまいました。序盤や中盤でちょっとだけ手を貸したんですが、最後はホビットが独力でクリアしました。

このゲームには、「マジック・マスター」という本が同梱されていて、これを読みながら呪文を覚えたり、謎解きをしたりしてゲームを進めるようになっています。この「マジック・マスター」が装丁もなかなか良く、魔術書らしい雰囲気を出しているため、ホビットはこれを手にしたくてゲームを始めたいうのが真相のようですf^^;。あと、ゲーム内の地名やキャラクタ名などがダジャレ満載で、これだけでも楽しめます。

スタジオジブリが協力、ということは、音楽も当然?久石譲なわけで、「二ノ国」のメインテーマは、思わず胸ふくらむようなオーケストラによる壮大な音楽で開始されます。このCDは、ゲームのサウンドトラックをまとめたものです。前置きが長かったf^^;。全21曲ですべて久石譲の作曲・指揮によるオーケストラ・サウンドは、すぎやまこういちの「交響組曲ドラゴンクエスト」に匹敵する内容といえるでしょう。

メインテーマとは別に「心のかけら」というサブテーマがあり、こちらは歌詞つきで、このメロディーがフィールドやいくつかの場面で流れて統一感を出しています。歌っているのは久石譲の娘の麻衣。親娘共演は実はこれが最初ではなく、劇場版『風の谷のナウシカ』で♪ラ・ラン、ランララランランラン、というアレを歌っていた女の子が彼女なんだそうです。この「心のかけら」、いかにも久石譲らしい懐かしく切ないメロディーラインで、琴線に触れてきます。あえていえば、前半がバラード調で『もののけ姫』っぽく、後半は伸びやかに高揚して『天空の城ラピュタ』の「君を乗せて」っぽくなるという、もう、ずるいぞ(爆)。みっちはこれをチェロでイ短調で弾いてみたんですが、ほとんどA弦で弾けて、いい感じです。あとはピアノ譜がほしいんですが、どこか出版してくれないかなf^^;。

ほかにも、「アリー〜追憶〜」やこれに対応するエンディングと思われる「奇跡〜再会〜」ではピアノがフィーチャーされて協奏曲風になるなど、場面場面で効果的なオーケストレーションが施されており、ファンタジーの世界にたっぷり浸れます。
posted by みっち | 19:07 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
LotRO:ガラドリエルの手紙
「剣技60段、祝着至極にございまする」。「ありがと。まだまだこれからよ」。「勘解由様からお祝いの小包が届いておりまするぞ」。「まあ! 兄上は、いまどこにいるの?」。「やはりモリアにおられるようですが、どこかですれ違ったやも」。「こうやって送ってくれるってことは、元気ってことよね。中身はなんだろ?」。「銘は『村雨』。見事な剣じゃ!」。「やった。こういうのが欲しかったのよ。さすが兄上、わかってるわね」。「Kageyu様も技を磨いておられるようじゃ。お返しに、装備を縫って差し上げては?」。「十休もたまにはいいこと言うじゃない。さっそく皮を集めなきゃ!」。「たまにはは余計じゃろ。な、なむなむ、なんでもありませぬ。」

「もうひとつ、三冬様にお手紙がございますぞ」。「今度はだれから? 差出人の名は、ガラドリエル……?」。「ガラドリエルと申せば、噂ではエルフの王国ロスロリアンの妃とか。巷では、人をたぶらかす恐ろしい魔女だともいわれておりますぞ」。「へえーっ。その魔女が私になんの用? ふーん、どうやら、闇の森にドル・グルドゥアってところがあって、そことの戦いに手を貸してほしいってことみたい」。「ドル・グルドゥアとな! そこには死人占い師が住むとかで、恐ろしい闇の森のなかでも最悪の場所らしゅうございますぞ」。「魔女対死人占い師、というわけね」。「化け物同士の対決みたいにいうと、どこでエルフに矢で射られるかわかりませんぞ!」。「魔女とか化け物とか最初にいったのは十休でしょ。狙われるならあなたよ」。「あわわわ、お許しくだされ、魔女様ー」。

「ハルディアっていうエルフに会え、って書いてある」。「なるほど。外敵への警戒を強めているようで、すんなりとはロスロリアンに入れてくれないかもしれませぬ」。「でもその前に、ここから出ないとね。モリアに入ってもうずいぶんになるけど」。「ドワーフのキャラバン隊はどういたしますので?」。「そっか。まだ頼まれてることがあるのよ。ロリアンのエルフにはちょっと待ってもらおうかな?」

(以下、中の人みっち@Mifuyu、Lv.60に)
 
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posted by みっち | 09:51 | LotRO NA | comments(0) | trackbacks(0) |