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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
北九州混声記念合唱団による、ラター『マニフィカート』ほか
第1ステージ「日本の作曲家VI 清水脩」
・組曲『おかあさん』より
・組曲『廟堂頌』より

第2ステージ
・廣瀬量平:混声合唱組曲『海鳥の詩』

第3ステージ
・懐かしい日本の歌

第4ステージ
・ラター:『マニフィカート』

北九州記念混成合唱団
中山敦指揮、メモリアルアンサンブルほか
2011年6月26日(日)、アルモニーサンク 北九州ソレイユホール

二週連続で、中山敦先生の指揮する合唱の演奏会を聴きました。聞けば、中山先生は山口から福岡まで13団体を指導しておられるそうで、こんな風に演奏会が連続するのは珍しくもないのかもしれませんが、すごい集中力だなあと感嘆するばかりです。

第1ステージは日本の作曲家を扱ったシリーズもので、今回は清水脩作品。合唱曲に疎いみっちは全然知らない人です。組曲ふたつともがアカペラ作品でした。簡潔で象徴的な曲ですが、伴奏がないため、曲の輪郭を示すのが難しいと思います。発声はかなり明瞭でしたが、それでもみっちの中で音楽として消化するまでにはいかなかった感があります。

2ステ、3ステは、副指揮者の安高信雄さんが指揮台に立ちました。『海鳥の詩』は、ピアノの比重がかなり高い曲で、出だしからソリスティックなパセージ、そして荒ぶる日本海を表すような波音型が奏でられます。しかし、せっかくの響きがこもった感じでした。合唱の方には申し訳ないですが、ピアノの蓋を全開にして協奏曲風にやったらどうかと思いました。3ステは、肩の凝らない選曲で、いまや懐メロと化したかつての流行曲。編成に変化があって、楽しめました。

ジョン・ラターは、作曲家としてよりもフォーレのレクイエムの校訂者としての方が有名かもしれません。みっちはラター作曲のレクイエムを聴いたことがあります。いかにもイギリス風な渋い作品でした。今回は祝典的なマニフィカートということで、どんな曲かと思ったら、びっくり! いきなり軽快な3拍子のリズムで走り出し、ラテンのノリ全開です。南米風『ラ・マンチャの男』のような音楽。こんな異国情緒な宗教曲って、ヴィラ=ロボスなら書いてるかな?

曲はオケ伴奏で、弦楽パートを含めて各楽器1〜2人という小編成です。変拍子に独特なシンコペーション、ジャズ風にスイングする箇所もあって、技術的に決して易しくはないと思いますが、小気味よく楽しそうに演奏していました。ボンゴみたいな小さな太鼓をはじめとして打楽器が大活躍です。随所でハープも効いていました。合唱も良かったです。ソプラノ独唱も美しく、曲によく合っていました。宗教曲というと、しかめ面して聴くイメージがありますが、この曲は踊っちゃいそうで、中山先生の幅の広さにあらためて感心。来週はアクロス福岡でこの曲を演奏するそうです。博多でもきっと評判になるでしょう。
posted by みっち | 19:17 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
LotRO:不調
今週までで、人間WDNのKageyu(歴史家)、エルフRNKのArezel(風来人)、ドワCHNのLikki(防具職人)、ホビMNSのPeco(木こり)、がそれぞれLv.56になりました。先行しているのがCPTのMifuyu(探検家)で、Lv.60でお休みしていましたが、そろそろ再起動しようと思います。探検家は鉱石と木材を両方調達できるので、先行キャラに適しているんですね。

画像はモリアのWater Works。「水場」とでも訳すのでしょうか。水道施設らしい建造物や巨大な水車が立ち並ぶ広大で幻想的な空間です。ここには、貴重な「ミスリルのかけら」を落とすネームド(サイン)が何種類かいて、高確率で出会うと思います。これまで見たのはカエル(トサカ)、サラマンダー(紫)、芋虫(紫)。クモもいた?

先日のアップデートで、新たなスカーミッシュが加わったりしたようですが、スカーミッシュやってない(日本語なら違うんでしょうけど)のと、いまだモリアを抜けていないキャラには縁のないエンドコンテンツ? ではないかと勝手に考えて、ひたすらモリアのクエスト消化に励んでいますf^^;。

実は、前々回のアップデートごろから、ずっと調子が悪いんですよ。具体的には、イン後しばらくはなめらかに動くんですが、そのうちグラフィックがコマ送りのようにギクシャクし始めてキャラクタ操作が不自由になります。おかげで目的物を行きすぎたり、橋から落ちたり(ーー;)。反応が遅いのはグラフィックだけみたいで、当たり判定などはリアルタイムで動いているので、戦闘では効果音でタイミングを計りながらコマンド入力します。一時的に元に戻ることや、インスタンスで画面が切り替わることで解消される場合もあるのですが、突然ゲームが止まったり、ひどいときにはPC自体がシャットダウンしてしまい、これが連続したこともありました。PCの不具合かなあ。

以前、無線LANでやっていたのが原因で似た症状があったのですが、いまはやめたので、原因がわかりません。念のためプリンタドライバを切ってみたのですが、それでも同じでした。こういうことがつづくと、いかに好きな世界とはいえ、遊ぶのが辛くなってきます。
posted by みっち | 08:17 | LotRO NA | comments(2) | trackbacks(0) |
山口市民合唱団「のんた」によるフォーレ『レクイエム』ほか
東日本大震災追悼演奏会
・フランク:『十字架上の七つの言葉』
・フォーレ:レクイエム 作品48(ラター校訂による1893年版)

桑原英子(ソプラノ)、山口市民合唱団「のんた」
中山敦指揮、のんたんさんぶる
2011年6月19日(日)、山口市民会館大ホール

妻の恩師、中山敦先生指揮による演奏会を聴きに、家族3人で山口に行ってきました。昼前に着いたので、亀山公園のサビエル記念聖堂に寄りました。みっちが子供のころに見学した古い聖堂は火災で消失してしまい、いまはモダンで新しい建物です。祭壇の反対側にオルガンがあり、壁からラッパが何本も突き出ているのが印象的で、きょうのプログラムをここで聴いてみたいと思いました。

公園のふもとに「サビエルカンパーナ」というパン屋さんがあり、ここの2階でランチ・バイキング。パン屋なのでパンの種類は豊富で全部は食べきれないほど。ラムレーズンを使ったバターがおいしかった。ホビットは好物の鶏の唐揚げを食べすぎて、デザートがちょっとしかお腹に入らなくなったと愚痴っていました(爆)。コーヒーを飲み終わって会場に向かうころには雨になってしまいました。

最初のフランクは、37歳のときの作品ということで、晩年の名作群と比べると明快ですが、フランクといえば半音階的というようなところはあまりなく、個性の点ではいまひとつな感じでした。ただし、チェロは独奏的に活躍したり、メロディーを受け持ったりと見せ場が多い。バリトン独唱(竹永久男)がいい声で、フォーレへの期待が高まりました。しかしお昼過ぎということで、睡魔がf^^;。なんとか眠らずに聴き終えました。

フォーレのレクイエムはけっこう聴いている気がしていましたが、考えてみると実演はこれが初めてでした。1893年版なので、弦はヴィオラ・チェロ中心でヴァイオリンは一人しかいません。チェロは4人が2部に分かれており、オッフェルトリウムの前奏で後ろ2人が弾き始めるところなど、視覚的にもよくわかりました。

素晴らしい演奏でした。テンポは中庸で、心地よいものでした。中声部を中心とした編成は、フォーレ独特の絡み合いと転調の妙を表出して見事。サンクトゥスでのヴァイオリンのオブリガートは艶やかさがやや足りないと思いましたが、ラッパの響きには泣けました。アニュス・デイの旋律の美しさも出色で、フランクのときとはかなり違うぞ、とf^^;。また、ティンパニの轟きが随所でものをいっていました。

合唱は平均年齢が高そうでしたが、よく咀嚼され反応していました。ソプラノ独唱によるピエ・イェズは、紫の羽衣風な衣装がどちらかというと仏教的(弁天様?)な雰囲気で、ヴィブラートたっぷり、ときおりずり上げるような箇所が気になりましたが、下品にならずにしっとりまとめていたのはさすがと思いました。ここでの優しく包み込むようなオケの合いの手が素晴らしかった。この曲ではバリトン独唱によるホスティアスとリベラ・メが重要だとみっちは思っているのですが、フランクと同じ人で声量、歌唱ともによかった。地味な印象になりがちなホスティアスが実に味わい深い聴き所になっていたのは、ポイント高し。リベラ・メの後半では合唱のユニゾンがありますが、ここでは全員が気持ちを込めていたのが感動的でした。

終わった後、指揮者が客席を向くまで拍手が起こらなかったのもよかった。演奏がいくらよくても最後に台無しにしてしまう例もあるので、聴衆のみなさんに感謝。アンコールは同じくフォーレの『ラシーヌの雅歌』でした。オケがこの編成でも演奏できるんですね。この曲ではゆったりしたテンポで、合唱が大きな波のように重なる表現。個人的にはフレモー/バーミンガム市響盤のような、もう少し速めで各声部の連携がくっきりした演奏が好きですが、これだけ響きに浸れればいうこともないです。
posted by みっち | 19:30 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
ロシア民謡
ウィキペディアの「ロシア民謡」の項目を加筆しました。この項目は、インターリンクにロシア語版しかなく、見るとほとんど説明のない一覧記事です。ロシア語はまったく読めませんが、構成を見れば、それぐらいのことはわかります。ロシア民謡の「正体」って、ロシア人にも書けないくらいあやふやなのかf^^;。

具体的には、定義を書き換え、「概要」と「叙情歌のジャンル」、「ロシア歌謡」という節を付け加えました。既存の文章は見出しを「日本での受容」として中身には手を付けずに残しました。流れからいえば、できれば「ロシア・ロマンス」についても触れられるといいと思うんですが、基本的にロマンスは芸術歌曲であって民謡ではないので、ここで述べるのはおかしいし、実をいうと、解説がありません(爆)。無い袖は振れぬf^^;。

出典にしたのはマースの『ロシア音楽史』と『ロシア音楽事典』です。マース本だけではグリンカ以前の内容は薄いですが、2冊あれば、それぞれの足りないところをお互いに補えて、一応のことは書けたかな。つなぎ方や構成面ではかなり悩みましたが。

以前、マース本をネタに「ロシアの音楽」を書くという「遠大な構想」を思いついたといいました。もし、実際に書くとすれば、近代以前の記述が絶対的に不足していて、とくにロシア民謡は避けて通れないと考えていましたから、この記事はいい下均しになったかも。ごく大まかな構想としては、前半が歴史(縦線)、後半が各地域の音楽(横線)、といったイメージです。本格的に取り組むにはまだまだ解決しないといけないことだらけですが、少しずつ楽しみながら……。
posted by みっち | 08:28 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
『プリンセス・トヨトミ』(原作)
万城目学 著、文藝春秋社

先日観た映画の原作を読んでみました。これを読んで、映画では消化不良というか、腑に落ちなかった部分が解決しました。

ゲーンズブールは、原作では女性で、鳥居と性別が入れ替わっています。それだけでなく、内閣法制局から会計検査院に出向しており、その背後には内閣総理大臣の意図があった。これ、どうして映画で描かなかったんでしょうね。原作では、彼女は終わりごろに女性ならではの活躍を見せ、さらに、男たちだけに受け継がれてきた「大阪国」が女たちにとってどういう意義があるのかを明らかにしてくれます。同時に、大坂の陣の顛末について、ある人物の役割が示唆されることで、直接的ではないのですが、「旭」という名前が、おそらくは徳川家康の「正妻」として嫁がされた秀吉の妹からとられているであろうということに思い至ります。うんうん、これでこそ、大阪「静止」の全体像が理解できるというものです。

また、大阪府庁での「対決」で銃弾を受けるのは、松平ではなく真田でした。これも大きな変更で、あれほど強硬だった松平がなぜ折れたかという心理変化を描く上で、原作の方が説得力があります。映画ではそのあたりがあいまいです。

それから、蜂須賀組に乗り込むのは、大輔ではなく茶子(ちなみに原作では、切れ長の一重まぶた)。これは鳥居を女性にしたためのシナリオ変更でしょうが、やっぱり無理気味。原作の方が納得がいきます。しかも、蜂須賀組関係では、映画では出番のなかった親分が登場して、きっちりシメてくれます。これでモヤモヤが晴れた。

このほか、加藤、福島、浅野、宇喜多、大谷、前田といったいかにもな脇役が多数登場して、楽しくなります。ただし、島はいるのに石田がいなかったようなのは不思議。
著者の思い入れの差かもしれませんf^^;。
posted by みっち | 19:12 | 読書 | comments(2) | trackbacks(0) |
FIAT500 ツインエア試乗
自動車通勤を始めて8ヶ月が過ぎました。いいかげん、飽きてきた(爆)。通勤にというより、いまのクルマに、といった方が正解かも。というわけで、最近出たフィアットの875cc、2気筒ターボエンジンを体験してきました。売れ行き好調だそうです。

FIAT500は、もっと大都市ならそれほど珍しくもないかもしれませんが、北九州あたりでは、このごろたまーに見かけるようになってきたクルマで、昔のチンクチェントのデザインを現代風にアレンジしたスタイルは、おっ、いいね!と思わせます。実はみっちはかつてFIATオーナーだったことがありまして、20年前にウーノの1300ccに乗っていました。いまも現役のパンダと同じくジウジアーロのデザインによる、コンパクトな2ボックスでした。

当時のイタ車を知ってる人はわかると思いますが、かなりテキトーな作りで、サイドブレーキの効きが悪くて坂道に停まれない(爆)とか、ウィンカーやヘッドライト(電気系統が弱点だったらしい)、リアハッチにマフラー(ていうか弱点だらけ?)とあちこち壊れまくってくれました。ディーラーに修理に持って行くたびに「よくあるんですよ」とかいわれて、よくあっちゃダメだろ(爆)と。ところが、手のかかる子ほどかわいいというんですかf^^;、ちょうど東京で勤めることになったのが最終的に手放す原因になりましたが、可哀想なことしたなあ、といまでも思うくらい、いちばん愛着を感じるクルマです。高級ではないがセンスのよいインテリア、とにかく走って楽しい、というのが魅力でした。

試乗車は青のツインエア、グレードはラウンジでした。雨で、試乗日和とはいえませんでしたが、その分悪条件での走行が経験できます。座席に座って、まず思ったのは、「やっぱりセンスいいわ」。メーター類は正面に同心円状にデザインされていて、かっこいいです。インパネの前面にボディと同じ塗装色の板が張られているのがおしゃれ。ボタン配置もきれいで、エスプレッソマシンみたいf^^;。この空間にいること自体が楽しくなる、みっち車の無機質で殺風景な室内とは雲泥の差。車幅はかなり狭いですが、むしろ小回り感がいい。ただし、それもあってフロントのピラーが前方視界に入り込んでいるのはやや気になるかも。みっちは身長175cmですが、視覚的にシート位置がちょっと高く感じました。あと、ウィンカーが左、ワイパーが右と、通常とは逆配置なので、慣れないと間違えます。これは以前もそうだったなあ。ウィンカーを操作すると、ピッコピッコと愛嬌ある動作音がします。意味もなく動かしたくなるf^^;。

後部座席は外見からして思ったよりスペースがあります。わが家のホビットが坐りましたが、大人でも問題なさそう。みっちの場合、チェロケースの収納性が問題です。2ドアで横幅もないので後部座席にそのまま置くのは無理か。リアシートが半分ずつ倒せるので、片方あるいは両方倒せば後ろのハッチから載せられそう。この次は、チェロケースを持ってこなければ。

マニュアルとオートマチックはシフトノブのワンタッチで切り替えられます。今回はオートマで走りました。クリープがなく、アクセルを踏まないと前に進みません。動き出すと、シフトするときのカックンとした感触が伝わります。その際、ワイパーの動きが連動してるっぽかったのがヘン。2気筒エンジンは、低回転ではドロドロした弱い振動があります。好き嫌いはあるでしょうが、予想より静かで、みっちは全然OKです。アイドリングストップなので、停車時はそれもなし。速度が上がるとバランサーが効いて安定します。ターボのフィーリングは、担当の人に聞いたところ、いつ効いているかほとんどわからないそうです。交通量の多い市街地で60キロぐらいまでしか出せませんでしたが、排気量の小ささはまったく感じませんでした。クルマに乗せられてるんじゃなくて、操縦している感じが楽しい。いいなあ、これ。

試乗終わって、猛烈に欲しくなりました。ただ、外車としては安いとはいえ、このクラスは国産なら半額ですからねー。もちろん比較にはなりませんけど。一応奥方に相談するも、あっけなく散ってしまいました(爆)。まあ、今年はもうチェロ弓買ったし、しょうがないか。
posted by みっち | 19:00 | 近況 | comments(2) | trackbacks(0) |
ワシーリー・アンドレーエフ
ウィキペディアに「ワシーリー・アンドレーエフ」を新規投稿しました。アンドレーエフは、バラライカをはじめとするロシアの民族楽器を復元・改良し、奏法も開発してバラライカ・アンサンブルやロシア民族楽器オーケストラの創立者となりました。

クラシック音楽でアンドレーエフの名前が出てくることはほとんどありませんが、グラズノフやシャリアピンとは親交があり、リムスキー=コルサコフやチャイコフスキーとも顔見知りだったようです。私財をなげうって民族楽器とロシア民謡の普及に努めた生き方は、素直にかっこいいと思います。

先に「ロシア民族楽器オーケストラ」を立項したので、あとどれだけ書けるか心配していましたが、そこそこありました。彼の大ロシア合奏団は、ムックやニキシュといったドイツの著名な指揮者からも賞賛されていて、となると、どんなサウンドなのか一度は耳にしたくなります。バラライカって、映画『ドクトル・ジバゴ』の「ララのテーマ」?ぐらいの知識しか、みっちにもないんでf^^;。

これで、「ブィリーナ」に始まり、「スコモローフ」、「グースリ」、「ロシア民族楽器オーケストラ」、「アンドレーエフ」と赤リンク埋めのための関連項目整備をいったん区切りとします。ロシアの民族楽器でいえば、「グドーク」もあるといいと思うんですが、手持ち資料でも不明なところが多く、まとまらなさそうです。数行くらいなら書けますが。あと、関連する「ロシア民謡」の項目を読んだところ、うーん(ーー;)、となってしまいました。現状では、「日本におけるいわゆるロシア民謡」でしかなく、それ以外のことはなにもわかりません。かといって、手を入れようとすると、半端じゃすまなそうだし。
posted by みっち | 19:22 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
『プリンセス トヨトミ』
二週連続でわが家のホビットと映画館へ。今回は邦画です。ホビットの感想は、ちょっと長かったけどけっこう面白かった、そうです。以下、ネタバレ。

宣伝用のコピーが大げさで、パニック映画と勘違いする人も出るんじゃないかと思いますが、それほどのもんじゃありません。歴史のifを扱っており、豊臣秀頼の子、国松が「大坂夏の陣」後も生き延び、その子孫が現代まで続いていた、という設定です。しかし、真のテーマはそこではなく、それを守る勢力の受け継がれ方そのものにあった、という点が新鮮で、かつ見終わって、これ本当にあったらいいよなあ、と思えました。

主人公といっていいのかどうかわかりませんが、発端となる3人は会計検査院の検査官です。彼らが補助金の受給調査のために大阪へ、というのが導入ですが、3人のうち2人が松平と鳥居、一方の「大阪方」が真田、長曽我部といったいかにもな姓が往時とのつながりを思い起こさせるようになっています。ここで引っかかるのが、もうひとりの検査官f^^;。松平、鳥居ときて、なんでゲンズブール? ここ笑うとこ? これだけは最後まで意味不明でした。原作読めばオチがあるのかも。名前の関係では、映画ではチャコとしか呼ばれない中学生が、原作では橋場茶子だそうで、なるほどー。

ツッコミどころはそれなりにあって、「大阪国」は男にしか受け継がれないにもかかわらず、彼らが立ち上がったときに女たちが当たり前のように協力しているのはちょっと変です。そもそも彼らは立ち上がって、なにをするつもりだったのか? ラスト近くの発砲沙汰も、必然性がいまいちよくわかりません。このあたりは、映画の尺では説明しきれなかった部分かもしれません。

とはいえ、中井貴一の好演もあり、クライマックスで語られる真のテーマは、観客の胸にしっかり届きました。みっちの中では、中井貴一は「陰陽師 II」や「どろろ」での不完全燃焼ぶりが記憶に焼き付いていた(爆)のですが、ここではむしろ、抑えた演技が説得力に結びついています。

とはいえf^^;、一見なんでもなさそうなお好み焼き屋に入ったら、大将が中井貴一、女将さんが和久井映見じゃ、絶対なんでもないわけない、とだれもが身構えると思いますね(爆)。この点は、役者たちの責任ではないとしても、松平の父親(平田満)やカメオ出演のタコ焼き屋のあんちゃん(玉木宏)を含めて、もっとコテコテの大阪人らしいキャスティングで見たかった気もします。

鳥居役の綾瀬はるかがボケ担当で、素でやってそうな自然な演技でした。タコ焼きを落としたときのむやみに大げさな効果音がいいです(爆)。このほか、大阪のおばちゃんたちがぞろぞろエレベーターに乗り込んできて、検査官同士の会話がほとんど聞き取れなくなる場面など、ホビットにも大受けでした。こういう場面がもっとたくさんあるとよかったけど、違う映画になるか(爆)。
posted by みっち | 19:14 | たまに観る映画 | comments(0) | trackbacks(0) |