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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
『ワイルド7』
いまから30年から40年前のマンガを原作とした映画化。懐かしいタイトルです。とはいえ、みっちが覚えているのは望月三起也の独特の絵柄以外には、ハードな世界観、バイクや銃にこだわっていたような気がする、という程度のものです。テレビドラマにもなっていて、見たとは思うのですが、これも記憶があやふや。おそらくは、まだ子供すぎた。

そういうわけで、実写版映画はほとんど予備知識のない状態で観ました。けっこう楽しめたのは、その後バイクの面白さも知って、少しは大人になれたからかもf^^;。黒革のジャケットにブーツは、似合うかどうかは別として一度は着てみたいアイテムですよね。なにしろメンバーたちはビルの中や階段もバイクで移動しますから、バイク映画としても成立しそうです。

ツッコミどころがないとはいいませんが、ストーリー的にはなかなかまとまっていましたし、終わり方がよかった。ロケシーンが多く、描写がリアルというのも、こういう映画では重要です。セットばかりだと開放感がなく、どうしてもツクリモノめいてしまいますから。その上、ロケ地の多くが北九州だった(冒頭の銀行強盗シーンでは、道路の案内表示に「戸畑」の文字が見える)こともあり、風景にかなり親近感を覚えました。

また、この手の映画としてよくある、メンバーの死に方で盛り上げる手法を最小限にとどめたことも好感が持てます。その分、7人全員のキャラが立っていたかといえば、残念ながらそこまではなかったんですが、多くを語らないことでむしろ奥行きを与えたということで、できれば続編で掘り下げてくれるといいと思います。

配役では、まず女優陣2人に注目です。そもそもこの映画を観る気になったのは、本仮屋ユイカが出ているからだったり(爆)。役どころとしては狂言回し的でしたが、元気そうで何よりですf^^;。もうひとりは実質ヒロインともいえるユキ役の深田恭子。この役はだれがやっても「あり得ない」キャラですが、フカキョンならまああるか、と(おい)。ただし、スケベオヤジ的観点からは、露出度の点ではまったく物足りませんぞ、ドロンジョ様(爆)。

男優では、PSU統轄官・桐生役の吉田鋼太郎が印象的。台詞もいちばん多かったんじゃないかな。草波役の中井貴一との対決は、なかなかの見物です。ただし、中井貴一にいきなり見せ場をさらわれてしまった、飛葉役の主演・瑛太の立場はどうしてくれるって感じに(爆)。

題材が古びていないというか、いまだからこそ楽しめるということかもしれません。設定からして連続物に向いていると思うので、テレビでも続編をやってくれるとうれしいなあ。
posted by みっち | 19:34 | たまに観る映画 | comments(2) | trackbacks(0) |
さらば、静御前
静御前とは、わが家で長年使っていた洗濯機ですf^^;。日立の製品で、いつ買ったかはっきり覚えていない。おそらく20年にはなります。当時独身だったので、小ぶりの容量5キロですが、3人家族になってもふだんの洗濯には十分でした。

12月に入ったあたりから、脱水が十分効かなくなってきました。ボディのシールに「カラッと脱水」と書いてあるのに、カラッとしないぞ(爆)。そろそろモーターが弱くなってきたみたい。さすがに買い換えですかねえ。あっぱれ、いままでよく働いてくれました。

電気屋さんのチラシを物色したところ、洗濯機が10万円って? どういうこと? わかってきたのは、このごろ流行のドラム式は乾燥機と一体なんですね。どうやら縦型でも乾燥機能付きが主流になりつつあるようです。しかし、わが家は物干し場があるし、めったに使わないけどその気になれば風呂場でガス温風による乾燥もできるので、乾燥機はあるだけムダ。

というわけで、昔ながらの全自動洗濯機に決めました。今回も日立製品で、その名も「白い約束」。このネーミング、北海道方面から苦情はこないのか(爆)。まあ、お菓子じゃないからf^^;。その昔「モートルの日立」などというキャッチフレーズがありましたが、いまでもこの神話は生きているのかな? 静御前に負けない、長いつきあいをお願いしたいものです。
posted by みっち | 21:22 | お気楽妄想系 | comments(0) | trackbacks(0) |
慈遠寺
ウィキペディアに「慈遠寺」を新規投稿しました。慈遠寺は、種子島の西之表市にあったお寺です。2年前に撮っていた種子島の写真をアップする過程で、項目になりそうだと思って立ててみました。5,000バイト程度で分量は多くありませんが、種子島氏の祈願寺というだけでなく、日本の外交史とも関わりの深い史跡なので、歴史好きの方には喜んでもらえそうな記事になったかな?

種子島氏関連では、菩提寺である本源寺は現存していて、こちらについても書ければと思っているのですが、ちょっと経緯が入り組んでいて、うまく整理できていません。

画像アップロードについては、「水木しげるロード」のブロンズ写真についても進行中で、それやこれやでここのところ、珍しく一日の編集回数が増えていますf^^;。こっちはアップして貼るだけで記事書く余地はないので、あと少しで終わりそう。

あと、「Wikipedia:第3回秋の加筆コンクール」が期間延長の結果、先週末でエントリが締め切られたようです。審査員がどうなるか心配していたんですが、どうやらそろったみたいです。分野Cはあとひとりほしかったかな。分野AとBなら春にひきつづき審査員に立候補することも考えましたが、審査員すでに3人いるし、分野違いのエントリ者による相互審査が常態化するのはちょっとどうかという気がして、踏み切れませんでした。

極端な話、分野AやBのエントリ者が分野Cを審査を兼ね、分野Cのみっちが逆にAやBの審査を担当した場合、自分の加筆記事評価に手心を加えてもらおうとして相手の加筆記事を過分に持ち上げる、といった操作もあり得ます。本人にそのつもりはなくとも、潜在的にそういう可能性があることは、考えた方がいいのではないでしょうか。せっかくのお祭りが後味のよくない結果になりませんよう。
posted by みっち | 21:19 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
LotRO:マゾグ捕獲
「まったく、ドワーフとエルフって仲悪いんだから」。「結局、われらにお鉢が回ってきましたな」。「とばっちりもいいとこよ」。「しかし、ドゥリン王の間への抜け道が見つかるとは、モリアにはまだまだ秘密が隠されていそうでござる」。「もうちょっと整然と作ってくれれば迷わなくてすむんだけどな。おまけにあちこち壊れてるし、ってマゾグいた! 観念なさい」。「捕まえたものの、こやつをどうするかで意見がまとまらないようでござる」。「人質交換なんて無理よ。モルドランボールがなにやったか知らないの?」。「あのときはひどい目にあいましたなあ」。「でも、もしかしたらこれでボーリの命が救えるかもしれないとすれば、仕方ないかも……」。「三冬さま、見かけによらずお優しいので、ぐえっ!(死)」。

「なんなのー、この洞窟」。「このレバーを操作して鏡の向きを変え、うまく光を反射させると進路が開けるようになっておるようで」。「それはわかってるけど、ほら、これいくら動かしてもダメじゃない」。「どうやらダミーがあるようでござる」。「オバ十やってよ。こういうの苦手なのよ」。「拙者、足がありませぬゆえ、ふんばれませぬ」。「なら口も引っ込めとけば? 調子よすぎ」。「恨むなら、仕掛けを作ったドワーフを恨んでくだされ」。「うるさいわね。終わったと思ったら、今度は水路だって。あれ、これどうなってるの? なにか動いて止まるみたいな」。「こちらは扉が開く時間に制限があるようで」。「レバーとハンドルがあるんだけど?」。「やはりダミーになっておるようでござる」。「トホホ。ドワーフ助けるのに、どうしてドワーフに苦しめられるのよ!」。

「はああ、疲れた。もうパズルはお断りよ」。「幸い、これで終わりのようでござる。マゴール殿がもう一度アザナルカールに赴かれるそうで」。「あのときの上のエルフね。また勝手に帰るんじゃないでしょうね」。「向こうからの頼みでござるから、さすがにそれはないかと」。「ドワーフもドワーフだし、エルフもエルフで、ぶつぶつ……。あーれー、グワスノールが復活した!」。「ゴロスルめの仕業じゃ」。「とんでもないわ。苦労して倒したのに、そんな簡単にやらせるもんですか」。「お見事じゃ、今度こそ息の根を止めましたぞ。これでゴロスルの悪巧みはひととおり防いだことになりましょう」。「やっと人質作戦にとりかかれるわね」。「ドワーフたちもローリエンから舟で闇の森へ向かうとのことでござる。行かれまするか?」。「無論よ。それにゴロスル、あいつだけは絶対許さない」。

(以下、中の人みっち@パズルは苦手)
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posted by みっち | 12:47 | LotRO NA | comments(0) | trackbacks(0) |
ヨレヨレ
日曜日、区民音楽祭が終了しました。今年は市民会館が改装工事中で、生涯学習センターの講堂で開催されました。会場が狭くなった分、独奏向きといえるかもf^^;。

みっちはバッハの無伴奏チェロ組曲第3番から、ブーレとジーグを弾きました。ブーレは、まあまあでした。第1ブーレは繰り返しを入れて、第2と第1再現は繰り返しなしでいきましたが、けっこういいバランスだろうと思います。しかし、好事魔多し。ジーグでは、3箇所ぐらいで指がもつれてヨレヨレに(ーー;)。10月の発表会で失敗したところはちゃんと弾けたのに、違うところで引っかかった。走っているつもりはなかったんですが、間が保てなくなっていました。

入りが順調だと、かえってプレッシャーや雑念が押し寄せてきて後半集中力を欠くという悪いパターンが出てしまいました。雑念というのは、「よし、ここまでいい感じ。あとは暗譜でもいけるはず。けど、やっぱり念のため楽譜見て弾いた方が安全か。ってあれ、いまどこ? あれ、あれ?」(爆)。こんな感じで、せっかく楽譜を置いていても、演奏が先行して自分が弾いているところを後から探して追いかけているような状態に。変な自己暗示にかかってパニックになるわけです。指がもつれると、その箇所が気になってさらに目線がさまよってしまい、むしろ譜面があるだけ邪魔。暗譜で弾けばよかったかなあ。とはいえ目の前に楽譜がないと、今度は頭真っ白放心状態で続きが弾けなくなるのではないかという恐怖から、自己暗示でそういう最悪の事態に自分を追い込んでしまう危険もあるので、結論はどっちともいえないf^^;。

人前で弾くと平常心ではいられず、まだまだ修行が足りません。バッハ無伴奏2曲は重かった。
posted by みっち | 19:20 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |
もらいもののコーヒー豆
ふつうにドリップ用のコーヒー豆をもらったのですが、わが家はエスプレッソマシンか直火式マキネッタなので、焙煎が浅い豆はあんまりおいしく淹れられません。実はこの豆、前から知っていて、ふつうにドリップしてもおいしくなかった(爆)。

そこで、スタバで買ったマンデリンに混ぜ込んで淹れたりしたんですが、やっぱり混ぜない方がうまいぞf^^;。どうしようかなあ、というわけで、きょうふとひらめきました。焙煎が浅いなら、フライパンで焙ってみたらどうだろう?

奥方が「お茶、お茶!」というので、さっそく分量を取り分けて中火にかけてみました。焙る時間は適当です。焦がしてもまずそうなので、匂いが立ってきたあたりで止め、ミルで挽きます。この時点で香りは元のまま変わってない感じ。このぐらいではやっぱりダメか?

しかし、マキネッタで淹れて飲んでみたところ、妙な酸味が気になっていたのが、すっきりして飲み味がよくなっています。これなら悪くないぞ! もうちょっと時間をかけて焙ると、さらによくなるかもしれません。
posted by みっち | 10:21 | なんちゃってグルメ | comments(0) | trackbacks(0) |
コモンズへのアップロード始めました
ウィキメディア・コモンズに画像のアップロードを始めました。当面、2年前に種子島で撮った写真を上げているところです。この件では管理者のTaisyoさんに相談に乗っていただき、ありがとうございました。アップロード画像と、西之表の書店で購入した史跡紹介の本を典拠として、関係項目への加筆もちょこちょこっとやっています。

写真のアップロードは前から頭にはあったのですが、著作権や肖像権、ライセンス問題などが絡むので面倒というのと、なにより「英語の厚い壁」が立ちはだかっていましたf^^;。この間いろいろ解説ページなどに目を通し、テンプレートの書き方など最低限必要なことは理解したつもりで取りかかりました。ところが、アカウント取ってアップロードを選ぶと、ウィザードページに案内され、それに従うだけであっという間に完了。日本語だけでもOKじゃん(爆)。

なにごともまずやってみるべし、という鉄則をあらためて思い知らされた一件ですが、それでも事前に解説を読んだおかげで、ウィザードが必ずしも完全ではない事に気が付きました。コモンズではファイルにGFDLとCc-by-sa-3.0という2つのライセンスを付けることが推奨されているのですが、ウィザードではなぜかGFDLが選べず、選べるのはCc-by-saのヴァージョンだけのようです。これで支障があるのかどうかわからないのが初心者の悲しさで、とりあえず、GFDL後付けで設定したりしているんですが、大丈夫なんでしょうか?

あと、境港の「水木しげるロード」でもブロンズ像の写真をかなり撮っています。しかし、これはコモンズに上げるのはヤバそう。公共物の写真でも対象に美術的価値があったりすると削除されるようです。長崎の平和祈念像も削除されたそうで、キャラクタなど版権ものはもろに引っかかる可能性大。

幸いというか、ウィキペディア日本語版には[[Wikipedia:屋外美術を被写体とする写真の利用方針]]という草案があって、これに従えば一応アップロード可能なようです。ただしこの方針、やけに制約が厳しい。解像度制限はまあいいとしても、該当する画像は1記事につき3つまでしか掲載できないとなっていて、妖怪ギャラリーを作ったら楽しいだろうという構想はボツに(ーー;)。あと、「目的外利用」も制限されていて、利用者ページに飾るのもダメみたいです。うーむ、やる前からもう怒られている感じで、気が引けるなあ。
posted by みっち | 21:06 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
『チェリストの物語』
『チェリストの物語』

コリン・ハンプトン 著、瀧川郁久 訳 春秋社

著者のコリン・ハンプトンは1911年生まれのイギリス人チェリストで、王立音楽院を卒業してグリラー弦楽四重奏団の一員となり、主としてアメリカで活動したようです。グリラー四重奏団は、SP〜モノラル時代に録音があり、当時世界最高水準のカルテットだったらしい。プリムローズ、デニス・ブレイン、マイラ・ヘス、エドウィン・フィッシャーらと共演し、ブロッホの弦楽四重奏曲の初演もしているようです。みっちは知りませんでした。ハンプトンが亡くなったのは1996年で、この本はその10年前の1986年にハンプトンが遺していた録音テープをもとに本にされたものです。

この本はぱっと見、地味でつまらなそうな装丁ですが定価は2,300円もするんですよ。実は、みっちが読みたくて買ったのではありません。妻が生協のバザーに出品されていたのを見つけてさらに安く買いたた、もとい値引き交渉遊ばして、ワンコインでお買いあげ遊ばしたのをみっちめに下賜いただいたお宝です。というわけで、ほとんどぎむか、もといさしたる期待もなく(言い換えの意味ない?)読み始めたのですが、これ、面白かった。

まず、繰り出される豊富なエピソードの数々が楽しい。まさにとんでもない話や、いかにもイギリス人的なユーモア精神を持った著者によるイタズラまで、読んでいて何度か本当に吹き出しました。これだけで元が取れます。以下に紹介するのは、演奏仲間として親交の深かったピアニスト、マイラ・ヘスのエピソードです。

・戦争が始まったばかりのころ、クィーンズ・ホールでのリサイタルの最中に、彼女は盲腸炎の激痛に襲われた。なんとか我慢して最後まで弾き終えたが、楽屋口に救急車が呼ばれ、病院に担ぎ込まれてすぐ手術ということになった。彼女の秘書が見舞ったとき、マイラはちょうど浣腸をされたところだった。「どうマイラ、お尻が世界から落っこちたみたいでしょう」と、秘書が尋ねると、マイラは答えて、「なんの、世界がお尻から落っこちたみたいよ」。
・戦時中、マイラ・ヘスがナショナル・ギャラリーで演奏会を開いて、シューベルトの作品を演奏したことがある。毎日のように爆弾が落ちていたころで、演奏している最中に空襲が始まった、爆音がどんどん大きくなったので、マイラも負けじと大音量で演奏した。ついには、演奏というよりも、ピアノで爆音をかき消してみせるという状況になった。信じられない力量だ。

マイラ・ヘス、素晴らしい女傑です。また、ハンプトンはチェリストだけにカザルスと親密だったようでく、驚くべきことが書かれていました。
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posted by みっち | 14:07 | 読書 | comments(0) | trackbacks(0) |
N.ケネディによるエルガー:ヴァイオリンとピアノのための作品集
1. エルガー:「愛の挨拶」 作品12
2. エルガー:「愛の言葉」 作品13-1
3. エルガー:『南国にて』  作品50から「月光に」
4. エルガー:「ため息」 作品70
5. エルガー:「夕べの歌」 作品15-2
6. エルガー:「朝の歌」 作品15-1
7. エルガー:6つのやさしい小品 作品22
8. エルガー:ヴァイオリンソナタ ホ短調 作品82

ナイジェル・ケネディ(Vn.)、スティーヴン・イッサーリス(Vc. 「愛の挨拶」)、ピーター・ペッティンガー(Pf.)
録音:1984年1月6、7日
(CHANDOS ANNI 0030 「シャンドス創立30周年記念ボックス」-6)

「シャンドス創立30周年記念ボックス」の6枚目。エルガーのヴァイオリン曲をナイジェル・ケネディが弾いています。ナイジェル・ケネディは、ヴァイオリニストの「変わり種」として名前だけ知っていました。ステージで燕尾服を着ずにパンクファッションとかで現れるらしい。ヴィヴァルディの「四季」が人気だった記憶があります。

この演奏はケネディの録音最初期のもののようです。果たしてどんな演奏なのか? まず有名な「愛の挨拶」ですが、ここではイッサーリスがチェロで参加していて、トリオになっているのにびっくり。こんな楽譜あるの?

ヴァイオリンのメロディーはいつもどおりで、チェロパートはピアノの低音部から分離した感じ? 合いの手のようなところなどイッサーリスがけっこう主張しています。演奏は、軽めに始まるのですが、後半になるにしたがって遅くなるというか、おそらく基本テンポは同じなのでしょうが、リタルダンドでしっかり腰を落として沈潜する傾向があり、小品の域を超えて、ピアノ三重奏曲の中間楽章としても成立しそうな音楽になっています。

2曲目から7曲目まではヴァイオリンとピアノのための小品。ケネディの歌い回しは率直で、奇をてらった感じはなく、好感が持てます。とくに印象的なのは5曲目、ブラームスのヴァイオリンソナタ第3番とそっくりに始まるので、びっくりしますが、その後は穏やかな進行で違う曲にf^^;。7曲目は、原題 Very Easy Melodious Exercises in the First Position ということで、第1ポジションのみで弾けるようになっているらしい単純なメロディーが6つ現れます。ケネディの演奏は、それぞれの旋律の異なる性格を味わい深く描き分けていて印象的。

最後の8曲目に、ソナタが置かれています。この曲は初めて聴きましたが、激情的でブラームスを思わせる第1楽章、静かでモノローグ的な第2楽章、特徴的な歌が中心となる第3楽章、いずれも充実した内容を持った音楽です。

ケネディのヴァイオリンはここではさすがに大きな振幅で聴かせます。とくに第1楽章は、強烈な響きで入る第1主題から大きく歌う第2主題の対比も素晴らしく、コーダでの結びまで緊張感に包まれた圧倒的な運びです。第2楽章は、クルマで静かな音楽を聴くのには限界がありまして、残念ながらしっかりとはわかりませんf^^;。第3楽章の歌は、特徴的なんですがなんだか覚えにくいメロディーで、この不思議な旋律を歌いながらコーダ近くで色彩が変化するあたりのニュアンスが見事。ラストは第1楽章に匹敵するクライマックスを築きます。ペッティンガーのピアノはソリスティックに目立つ箇所はありませんが、まずは万全のバックアップといっていいでしょう。もっと有名になってよい曲であり、演奏です。
posted by みっち | 19:18 | CD・DVD | comments(2) | trackbacks(0) |