知らなかったのですが、「An die musik」が4月いっぱいで閉鎖になっていました。クラシック分野での老舗サイトとして、名曲・名盤解説だけでなくシュターツカペレ・ドレスデンやロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の応援団としてにぎわっていたことを思い出します。主宰の伊東さんだけでなく、常連の方々の寄稿もレベルが高くて読ませるものが多く、とくに「ゆきのじょう」さんのルドルフ・ケンペをはじめとした投稿文は、ただで読めるのがもったいないくらいのクオリティでした。
個人的にも、かつてはテキストを掲載していただいたりして、「クラシック招き猫」と並んでお世話になった二大サイトのひとつでした。「招き猫」の休止が2006年で、そのころ登場したブログによって、旧来のクラシック系のHPや掲示板サイトが曲がり角を迎えた感じだったわけですが、それからさらに7年サイトを維持してこられたことに深く敬意を表します。同時に、ネットではもうお目にかかれないのかと残念です。
みっちが「An die musik」から離れたのは、実はこのブログ「夕陽の窓」を立ち上げたことと関係があります。ブログ開設について「An die musik」の掲示板で挨拶コメントをしたところ、伊東さんから「営業」は止めてくれという趣旨のメールをいただき、ショックを受けたみっちは「An die musik」から去りました。ブログを作ったばかりで、少しでも多くの人に見てもらいたい気持ちがあったことは否定しようもありませんが、応援してもらえる仲間だと思っていた方からそんな風に見られていたのか、という思いでした。もしかすると、おふざけ大好きで不謹慎、「名盤」指向のような権威主義に背を向けたがるみっちの傾向を常々見透かされた上で、ブログ宣伝をいい機会だと考えられたのかもしれません。
そんな反発心から、「An die musik」の当時の「脱マニア宣言」を多分に意識して「宣言!みたいなf^^;」という愚痴っぽいエントリをかましたりしています。こんなことはいまだから白状できる恥ずかしい話で、セコイ小物の所行をなにとぞお許しを。以降はサイトにアクセスすることもなくなり、いまごろになってようやく事態を知った次第です。あれだけの蓄積をもう見ることができなくなったことも本当に残念ですが、せめて、お世話になったお礼とお別れの挨拶くらいはしときたかった。