『半沢直樹』
2013.07.31 Wednesday
先週日曜日の第3回が待ち遠しかった人、はい(爆)。ふだんはドラマをほどんど観ないみっちですが、ハマっています。参議院選挙の開票速報なんか全局で実況中継しなくても次の日に結果がわかればいいんで、半沢直樹をちゃんと毎週放送すべきでしょう。いやむしろ、一晩中全話放送して結末まで見せろ。といいたくなるくらいおもしろいです、これ。
現代の銀行が舞台なんですが、こういうシチュエーションだとたいていの場合、理想と現実、上司と部下あるいは家族と仕事などの板挟みになって苦悩・葛藤する主人公という社会派風ドラマが多いように思います。しかし、半沢直樹の場合、上司だろうが権力だろうが、言いたいことは言い、しかもその言い分を通していく点で葛藤はないといっていいです。半沢は中間管理職なので、立場的に逆らえない相手はもちろんいるし、そういう相手がだいたい敵に回るんですが、有能で信頼できる同僚や部下など協力者がいて、妻との間にも溝はありません。苦悩はあっても、それは逆境を「倍返し」するための手段みたいなもので、いわば最後の15分間の反撃をより効果的に盛り上げるための「演出」といってもいいくらい。
で、半沢は反撃のために敵の裏をかいたり、マスコミを利用することもためらいません。必要なら手段は選ばない。しかし、その目的は保身や金ではなく、バンカーとしての理想と正義に基づいているというあたりが、時代劇のヒーローを思わせます。時代劇といえば、半沢は剣道の有段者らしいし、悪代官と悪徳商人の密談風な場面もちりばめられていて、そのあたりかなり意識して作ってある感じ。敵が憎たらしい奴であればあるほど、やっつけたときの爽快感も大きいわけで、悪役はみんな好演。第3回では人事部の小木曽次長が血祭りに上げられた(爆)んですが、ここは小木曽役の人(緋田康人)の怪演に「あっぱれ」をあげましょう。この人、『亀は意外と速く泳ぐ』に出てたらしいのですが、思い出せない。それはともかく、わが家ではこのシーン大ウケで、ホビットと小木曽よろしくテーブルをバンバン叩いてわめいたり、「どういうことか説明してもらいましょうか。おーぎそー!」と半沢の口調をまねたりして大騒ぎ。