ピアノ四重奏曲第1番 (フォーレ)
2014.04.28 Monday
ウィキペディアに標記記事を立ち上げました。フォーレの室内楽作品シリーズ第5弾。これまでチェロソナタ2曲、ヴァイオリンソナタ2曲、今回ピアノ四重奏というわけで、後期作品から初期作品と来て、あとは年代順に下っていくだけ、なのか?
この曲のスケルツォ楽章は、ほんとフランスのエスプリという表現がぴったりの軽やかな音楽です。ユニゾンでいったんバーン、と終わって、そこから中間部が始まるアイデアも秀逸。この中間部がまたしゃれています。
第3楽章はフォーレには珍しい悲痛なアダージョで、フォーレの失恋の痛手が反映されているかもしれない曲ということなんですが、真相は不明。確かにこの楽章や同じころ作曲されたという歌曲「夢のあとに」の耽美的で詠嘆調のメリスマ、『エレジー』の慟哭のような表現がいずれもハ短調で書かれているのを聴くと、さもありなんという感じはします。
ただ、音楽自体はそういう事情との関わりを抜きにしても十分魅力的だし、それよりもむしろ、最初の完成から3年後に書き直されたというフィナーレが、この曲の終わり方として不自然でないだけでなく、まとまりを見せながらもやはり年代があとというのか、7年後(改作から4年後)の第2番をすでに予告するような内容になりつつあることを感じさせて、個人的にはそちらの方が興味深いですね。
この曲の演奏は、これまでドーマス四重奏団(ハイペリオン)の演奏が小気味よくかっちりしていて好きだったんですが、カプソン兄弟らの「フォーレ室内楽全集」の演奏は、ドーマスとは対照的に柔らかくスケールが大きいもので、温かい雰囲気の録音ともあいまって、とてもいい感じです。
この曲のスケルツォ楽章は、ほんとフランスのエスプリという表現がぴったりの軽やかな音楽です。ユニゾンでいったんバーン、と終わって、そこから中間部が始まるアイデアも秀逸。この中間部がまたしゃれています。
第3楽章はフォーレには珍しい悲痛なアダージョで、フォーレの失恋の痛手が反映されているかもしれない曲ということなんですが、真相は不明。確かにこの楽章や同じころ作曲されたという歌曲「夢のあとに」の耽美的で詠嘆調のメリスマ、『エレジー』の慟哭のような表現がいずれもハ短調で書かれているのを聴くと、さもありなんという感じはします。
ただ、音楽自体はそういう事情との関わりを抜きにしても十分魅力的だし、それよりもむしろ、最初の完成から3年後に書き直されたというフィナーレが、この曲の終わり方として不自然でないだけでなく、まとまりを見せながらもやはり年代があとというのか、7年後(改作から4年後)の第2番をすでに予告するような内容になりつつあることを感じさせて、個人的にはそちらの方が興味深いですね。
この曲の演奏は、これまでドーマス四重奏団(ハイペリオン)の演奏が小気味よくかっちりしていて好きだったんですが、カプソン兄弟らの「フォーレ室内楽全集」の演奏は、ドーマスとは対照的に柔らかくスケールが大きいもので、温かい雰囲気の録音ともあいまって、とてもいい感じです。