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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
第5回湧き上がる音楽祭 in 北九州 その2
<独創企画演奏会>
・ヒンデミット:小室内楽(木管五重奏曲) 作品24-2
・ボロディン:弦楽四重奏曲第2番 ニ長調
・山本教生編曲:『日本の歌』(木管五重奏)
・シュポーア:大九重奏曲ヘ長調 作品31

後藤龍伸(Vn.)、上山文子(Va.)、関原弘二(Vc.)、時津りか(Cb.)、森山仁美(Fl.)、坪地泉美(Ob.)、小田美代子(Cl.)、浦野さやか(Fg.)、ルーカス・ボーツ(Hr.)ほか
2014年8月24日(日)、北九州芸術劇場・小劇場


「湧き上がる音楽祭」2回目は、室内楽演奏会。
最初はヒンデミットの木管五重奏曲。かなり現代的ですが、どことなく調性の名残のようなところがあって、面白く聴きました。ファゴットがとくにかっこよかったと思います。

2曲目は弦楽アンサンブルということで、選手交代してボロディン。生では初めて聴きました。第3楽章のノットゥルノはとくに有名で、「だったん人」に劣らないボロディンのメロディメーカーぶりを堪能しました。ここ、メロディーはチェロで抜群の安定感。装飾音とか強調してもっと揺らしてもよかったかもしれませんが、そういうお下品なことはやらないようでf^^;。第1楽章でものっけからチェロが旋律を取って第1ヴァイオリンと対話を続け、四重奏とはいいながら、第2ヴァイオリンとヴィオラは終始ほとんど伴奏という偏りぶり。見た目にも「日曜作曲家」らしい作品でした。とはいえ、ヴィオラはけっこう中音で存在感を見せる場面があり、わが北九響のコンミスが落ち着いた音色を響かせてくれたのはさすがでした。

休憩後の3曲目は、再び木管アンサンブルに戻っての日本のメロディー・メドレー。ここで、後ろの席に座っていた女子たちの一人が、ステージ中央でつるつる坊主頭の外国人ホルン奏者が『浜辺の歌』のソロで見る見る上気して、ゆでダコみたいになっているのを指摘するので、みっちも吹きそうになって見る見る上気しました(爆)。はあはあ、これアンコールされなくてよかった。

メインは出演者ほぼ全員集合の九重奏曲。ルイ・シュポーアは1784年生まれということなので、ベトベンより14歳若く、ウェーバーとほぼ同年代。この曲の作曲時期が不明ですが、ベトベンには六重奏曲や七重奏曲、シューベルトには八重奏曲があり、もしかしたらその上を行く、という意味で『大九重奏曲』にしたのか? しかしまあ、編成は大きいですが、スケールがそれに伴っているかというと、疑問f^^;。ディヴェルティメント風な優雅な雰囲気の中におっと思わせるベトベンの表出性や、シューベルトの長調なのにみなぎる劇性、切迫感と比べると、平和で穏やか、どこにも事件は起こりませんf^^;。

小劇場にもかかわらず、観客数も少なめだったのは、2,500円というチケット代も関係していたかもしれません。オケ付きのコンチェルトの方が千円も安いからなあ。
posted by みっち | 22:56 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
ピアノ三重奏曲 (フォーレ)
ウィキペディアで標記記事を大幅加筆しました。新規記事ではありませんが、実質的にフォーレの室内楽記事シリーズ第9弾といっていいでしょう。元記事もみっちと同じ資料を使っていたので、既存の内容を活かしつつより発展させることができたのではないかと思います。

ピアノ三重奏曲はフォーレが自力で完成させることのできた最後の作品で、このあと書かれた弦楽四重奏曲は一部未完成のまま残されました。このころになると、フォーレはしばしば体調を崩すようになっており、何ヶ月も筆が進まない期間もあったようです。

音楽的にもフォーレ最晩年の境地を表していて、簡潔・簡素で「枯れた」印象を残す作品です。とはいえ、質の高さはまったく変わっておらず、とくに第2楽章アンダンティーノは「至高」という言葉がふさわしく、人間の手で書かれたものとしてはこれ以上ないのではなかろうかと思うような音楽です。ここのチェロパートは一度は弾いてみたい。

資料読みから書き出ししているときは、これで果たしてまとまるんだろうかと自分でも疑わしくなるんですが、なんとか形になってくれています。ペース的にも、ここまでだいたい1ヶ月に1曲仕上がっているわけで、思ったより順調にきています。これで、マイプロジェクトもついにあと1曲を残すのみとなりました。
posted by みっち | 23:50 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
2014鹿児島伯林的管弦楽団演奏会
・マーラー:交響曲第3番 ニ短調

宮原真紀(アルト独唱)、シャンテ・ブリュー(女声合唱)、鹿児島市立少年合唱隊
末廣 誠指揮、鹿児島伯林的管弦楽団
2014年8月17日(日)、宝山ホール(鹿児島県文化センター)


今年1月の北九州伯林的の演奏会でマーラーの3番が鹿児島であることを知り、日帰りで行ってきました。演奏会は無料だけど、往復の旅費に23,000円ほどかかるんで、当日までどうするか迷いましたf^^;。しかし、この先この曲を生で聞く機会があるのか疑問だし、迷ったときは実行、ですよね!

12時前に自宅を出て、14時半にはホールに着いたので、九州新幹線恐るべし(実は初めて乗った)。無料なのに配られるパンフレットに力が入っていて、おもしろいんですけど! 「まず最初に、この交響曲第3番は全部で1時間40分近くかかります。途中に休憩は挟みません。御用をお足しになりたい方は、読んでる場合ではありません! すぐさまそちらを優先されるようお願いします。」とあったので、半分だけ読んで用足しにf^^;。席に戻ったら、もうオケが入場済みでした。伯林的の演奏会は、入場の仕方や開演前のファンファーレなどに仕掛けがあるのですが、そんなわけで今回は入場は確認できず。開演前のデモンストレーションについては、この曲の第3楽章で使われるポストホルンが舞台裏で吹かれ、これをバックにドイツ語で出演者のアナウンスがありました。やりますねえ。

宝山ホールは客席はふつうですがステージが広く、大編成向き。音響もよかった。以前同じオケのマラ6でもここが使われたようです。6番も聴けばよかったなあ。弦の配置は左からVn1, Vn2, Vc, Vaで、ヴィオラの後ろにCb。席の関係でステージ奥はよく見えなかったのですが、左からハープと打楽器群、トランペット、中央にトロンボーンとチューバ、右側にホルン隊といった感じ。北九響からも数名参加していました。そのさらに後ろに段が設けてあって、合唱が並ぶみたい。

末廣氏の指揮は初めてですが、素晴らしかった。よくぞここまでやってくれました。アマチュアでしかも無料なのに、こんな演奏が聴けていいのか、という感じ。長い第1楽章はさすがに隅々まで完璧というわけにはいきませんでしたが、気持ちが入った演奏であとに行くほど充実してきて、みっちは早くもうるうるしてしまいました。第1楽章のあとに独唱者と合唱が入場しました。第2楽章と第3楽章は座って待機ということですね。この二つの楽章も、どれだけ合わせる時間があったのかわかりませんが、よく練られていたと思います。とくにトランペットのうまさは印象的で、ちょっとシカゴ響のハーセスを連想したくらい。

第4楽章からの三つの楽章は、アタッカで連続して演奏されました。声楽陣も文句なしに素晴らしい。豊かなアルト独唱、児童合唱の「ビム、バム!」や女声合唱も歯切れがよくて明快でした。そして、それまで休憩していたヴァイオリンがアダージョの旋律を弾き始めると、空気が一変しました。ここからも山あり谷ありなわけですが、集中力を切らすことなく、むしろ尻上がりに高揚していきます。ラストのティンパニ連打はずいぶんゆっくりでしたが、非常に息の長いフレーズを最後まで響かせてお見事! あっぱれ!! みっち号泣(爆)。場内もブラボーの嵐でした。

個人的には、チェロパートにどうしても目が行くんですが、トップの方の弾き方もあるんでしょう、嫋々たる音色でしっとり聴かせてくれて大満足です。9番につながるモルデント風の音型など、実に意味深かった。ただ、第2ヴァイオリンやヴィオラと比べるとピチカートが弱くて、ほとんど聞こえませんでした。伯林的のみなさんには、マーラーの7番や8番、ブルックナーの8番や9番にもぜひ挑戦していただきたいです。
posted by みっち | 21:19 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
第5回湧き上がる音楽祭 in 北九州 その1
<コンチェルト演奏会>
・ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調 作品21 より第1楽章
・ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92
・モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番イ長調 K.414 より第1楽章
・シューマン:チェロ協奏曲イ短調 作品129

指揮:橋本和則(ベト1)、ピアノ独奏:本田桃香、チェロ独奏:河野明敏
楠本隆一指揮、湧き上がる音楽祭祝祭管弦楽団

2014年8月10日(日)、北九州市立響ホール


妻と行きました。中三のホビットはもはや付き合ってくれません。ホールにいても爆睡するだけなので、チケット代がもったいないしf^^;。

ベト1は、曲頭で振り下ろす指揮棒の先が震えていて、緊張感がこっちにまで伝わりましたf^^;。しかし、その後の進行は素晴らしかったですよ。序奏から味の濃い演奏で、引き込まれました。主部に入っても、各声部が生きていて、聴いていてわくわくする。提示部を繰り返したんですが、もう1回聴けるのがうれしいほど。きっと、オケも指揮者をもり立てようとしてたんでしょう。立体的でまったく退屈しない演奏でした。で、第1楽章が終わって拍手が起こったので、おいおい、お楽しみはこれからだろ! って思っていたんですが、マジこれだけ? なんで全曲振らないの? もっと聴きたかったなあ。

その後、指揮者を替えてベト7がこちらは全曲演奏されました。第2楽章の前半、弦楽器だけのところがよかった。しかし全体としてはうーん、悪くはないんだけど、フィナーレでさえも眠くなりました。妻曰く、「小さくまとまっている」。みっちより厳しい(爆)。

後半の協奏曲。モーツァルトのソロは10歳の女の子でした。第1楽章だけとはいえ、暗譜で弾きこなします。大したもんです。展開部の終わりのところで音がずれたまま立て直せない箇所があったのは惜しかった。本番では、なんでここで?というところに意外な落とし穴があったりするんですよね。カデンツァは立派でした。

最後は、シューマンのチェロ協奏曲。この曲を生で聴くのは初めてかも。チェロ独奏は20歳の若手でしたが、曲をよくつかんでいるなあ、と感心。最初は少し固いところがあったんですが、シューマンのさまざまに表情を変える曲調にぴったり追随します。第2楽章ではオケのチェロトップとの二重奏も美しかった。ソロの楽器の音色がちょっと塩っぱい感じで、まろやかなオケ奏者のチェロと好対照でしたが、それもいい味でした。第3楽章は、ダイナミックさとシューマン独特の飛翔感がよく表現されていて大満足。とくに、コーダのカデンツァ以降の進行はお見事。強奏でのゴリゴリ感も気持ちがよく伝わりました。コンチェルトの素晴らしい演奏を聴くと、たまにブラボーって叫びたくなるんですが、今回がそれでした。でも誰も叫ばないのでガマンf^^;。ただ、このソリスト、演奏中右足でリズムを取るのはいいんですが、アタックで踏み込むために演奏台がガタガタいって妻がうるさいと(爆)。

今月は「沸き上がる」をもうひとつ聴く予定。
posted by みっち | 21:35 | 近況 | comments(0) | trackbacks(0) |
指揮トレ(「ドン・ファン」とベト4)
エントリが遅れてしまった。土日、1回目の指揮トレに参加しました。指揮は中井章徳さん。中井先生は、2年前?プロコフィエフの「古典」交響曲とブラ3でご一緒させていただきました。

10月の定期演奏会の曲目は次の3曲です。
・R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
・ハイドン:トランペット協奏曲
・ベートーヴェン:交響曲第4番


土曜日のトレーニングは、前半はハイドンで降り番、後半の『ドン・ファン』から参加しました。いきなり「大変な曲を選びましたねー。指揮者ならプログラムに入れないトップ10に入る曲ですよ」って。だれだよ、選んだの(爆)。ちなみに、そのトップ10が知りたいf^^;。中井先生、相変わらすのイケメンで、しかも指導時のよく通る歌声が素晴らしい。

「ゆっくりめで行きましょう」と始めて、ふつうに速いのはお約束なのか(爆)。プロコのときもそうでした。例のテーマですが、16分音符のゴシャゴシャや2分音符の伸ばしよりもそのあとの3連符を決めましょうといわれて、おお、そうなのかと少し気分が楽になりました。しかし全体にボロボロで、いまは音程はいいからなにか音出して(爆)、っていわれたのにもなかなか応えられないという情けなさ。日曜日も最後に『ドン・ファン』を少しだけやり、この曲はプロでもいろいろ問題が出るそうで、同じところで引っかかっても全然大丈夫ですよ、と慰めてもらいましたf^^;。ちょっとこれから気合い入れないといかんなあ。やってできるものかどうかもあるけど。

ちなみにこの曲、昔『N響アワー』のタイトルに使われていましたよね。妻から「どんな曲?」と聞かれたので、♪どんどんふぁんふぁん、どんふぁんふぁーん、と歌ってやりました(やけくそ)。

日曜日のベトベンは、自分なりには準備できていたつもりですが、いろいろ課題が見つかりました。フィナーレがやっぱり速くて大変。コーダでコンバスといっしょに刻むところがなかなか難しくて、気持ちはあるが、指がついて行かない。「今日はここ音程ないわけですね」ってダメ出しされました(爆)。ただ、ドン・ファンとは、やっただけのことはあるという手応えが違うf^^;。
posted by みっち | 16:11 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |