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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
エベーヌ四重奏団ほかによるフォーレ:ピアノ五重奏曲集

1. ピアノ五重奏曲第1番ニ短調 作品89
2. ピアノ五重奏曲第2番ハ短調 作品115
3. 2本のチェロのための課題曲

エベーヌ四重奏団
Pf:ミシェル・ダルベルト(1)、ニコラ・アンゲリッシュ(2)
Vc:ゴーティエ・カプソン(3)、ラファエル・メルラン

録音:2010年7&9月
(Virgin Classics 50999 070875 2 3 5CD)


カプソン兄弟らによるフォーレの室内楽全集最後の1枚は、ピアノ五重奏曲です。弦楽四重奏曲を録音していたエベーヌ四重奏団と、ピアノは例によって第1番がダルベルト、第2番がアンゲリッシュという分担。

フォーレの第二期は、確立されたフォーレならではの表現手法と、第三期のようには枯れていない親しみやすさが両立した魅力的な世界が味わえます。ピアノ四重奏曲第2番がフォーレの第二期の「入り口」とするなら、ピアノ五重奏曲第1番は第二期の「出口」であり、第三期を予感させる傑作というべきでしょう。音楽的に純粋なのに官能的に響くのは、例えば『レクイエム』も同じかと。その美しさは、ほとんど妖艶といっていいくらい。

エベーヌ四重奏団は、弦楽四重奏曲同様の緊密で曖昧さのないアンサンブルで聞き手を引き込みます。みっちはこの四重奏団の第1ヴァイオリンの繊細な音色が好きなのですが、この曲では第1楽章の第1主題や展開部の新たな主題といった重要なところを第2ヴァイオリンが担当していて、そこがちょっと惜しいようなf^^;。3つの楽章はもともとテンポの対比が小さいのですが、この演奏では第3楽章も遅めでいっそう対比が弱まっています。言い換えると、第1番はそもそも全体の構成をどう見てどう演奏するか、判断の難しい曲だといえそうです。じっくりやるのが悪いとは思いませんが、例えばヴィア・ノヴァとユボーの演奏には、テンポの違いだけでなく、白熱する高揚感があったと思います。その点、こちらは精妙ですが最後までスタティックな印象があります。

これは、みっちの見るところ、ピアノのダルベルトに原因があるf^^;。この人、チェロソナタ第1番が典型でしたけど、自分が目立つところで音価をたっぷり取ろうとする癖があります。初期のソリスティックな手法も使われている曲ではそんなに違和感はないのですが、後期だと様式的に合わない。フォーレの中期以降の曲は、多少ぶっきらぼうなように見えても、リズムの一貫性や推進力を感じさせる表現がないと停滞してしまうと思います。ピアノがアンゲリッシュに代わった第2番では、そこのところの不満・疑問が一掃されます。4楽章構成でテンポ対比が明確なこともあり、こちらは文句のない演奏。どこをとってもフレーズが生きていて、素晴らしい。

最後に、チェロ2本による小曲がおまけ的に収録されています。メルランはエベーヌ四重奏団のチェリストで、ピチカート伴奏が彼でしょうか? 弦楽四重奏曲やピアノ五重奏曲ではチェロが目立たないので、もしかするとここではメルランがメロディーをとって、カプソンが伴奏に回っていたら面白いですが、それはないかな。

そんなわけで、フォーレの室内楽全集に優れた最新録音が加わったことはとてもうれしい収穫です。ただし、くどいようだけど、ピアノはアンゲリッシュ一人でもよかったよねー(爆)。

posted by みっち | 22:45 | CD・DVD | comments(0) | - |
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番の練習
連休中、バッハの無伴奏チェロ組曲第2番のプレリュードとアルマンドを毎日午前と午後に1時間ずつ練習する、という計画を立てたんですが、計画倒れに終わりました。いやまあ、チラッと考えただけで、自分でも無理だと思っていました(爆)。それでも、1日30分あるかないかという日ごろのペースに比べれば、かなりみっちりできたと思います。

プレリュードは、これまで途中でつかえずに弾けたことがない(爆)。威張ってどうする!という感じですが、長いので、どうしてもどこかで間違えてしまいます。こんなことで本番弾けるわけがない。この曲、イメージとしては挽歌です。ポイントは、すべて(爆)。少しでもイメージに近づけつつ、音程を外さず、きれいな発音で弾きたい。とくに始まりと終わりは注意深く弾かねば、と思っています。最後の連続重音を外したら、それまでの積み重ねがパーですからね。でも、その重音に持って行く直前の運指が悩ましい。最初の重音が第1ポジションの下から1(A)、4(G)、3(#C)で、これだけでも相当難しいため、その前のD、Gをポジションを変えずに4で取りたい。しかし、4の指で移弦するのも大変です。さらにその前の♭C、Gは第1ポジションでは弾けないため、いまはこれを第2ポジションの3、2で取ってポジション変更しているんですが、なかなか決まらない(ーー;)。逆に♭C、G、D、Gまでを第3ポジションで2、1、1、1、もしくは第2ポジションで3、2、2、2ならそれほど難しくありませんが、その後の重音が厄介で、まず無理。違うやり方があるでしょうか?

アルマンドは、前半は一応できてきたかな。重音や32分音符の走句など、進行にメリハリがあり、普通に弾くだけでかっこいい感じになります。問題は後半で、ほとんど16分音符の音階に終始するため、どこに山を置いたものか。ボウイングも悩んでいます。ちょっとでも変えると勝手が違って弾けなくなるので、そのたびに練習し直しf^^;。

それにしても、このごろ暗譜もよくできないのは、老化でしょうか。
posted by みっち | 00:06 | cello | comments(0) | trackbacks(0) |
カプソン兄弟らによるフォーレ:ピアノ四重奏曲集

1. フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番ハ短調 作品15
2. フォーレ:ピアノ四重奏曲第2番ト短調 作品45

Vn:ルノー・カプソン、Va:ジェラール・コセ、Vc:ゴーティエ・カプソン
Pf:ミシェル・ダルベルト(1)、ニコラ・アンゲリッシュ(2)

録音:2010年7&9月
(Virgin Classics 50999 070875 2 3 5CD)


カプソン兄弟ほかによる、フォーレの室内楽全集の4枚目は、二つのピアノ四重奏曲です。

奏者はヴァイオリンとチェロがルノーとゴーティエのカプソン兄弟、ヴィオラにはヴィア・ノヴァ四重奏団の初代メンバーだったジェラール・コセが参加しています。ピアノは例によって、1番ダルベルト、2番アンゲリッシュの分担。

かつてのエラートのフォーレ室内楽全集で、コセのヴィア・ノヴァ時代の演奏を聴くことができます。例えばピアノ五重奏曲第2番の冒頭、ピアノ(ジャン・ユボー)のアルペッジョに続いて第1主題で入ってくるヴィオラがコセで、もうここだけで金縛りになりそうな体験でした。エラートからはその後もユボーとヴィア・ノヴァによるシューマンの室内楽全集が出たのですが、そのときにはコセはヴィア・ノヴァから抜けてソロに回っていたため、ヴィオラとピアノのための『おとぎの絵本』はあるものの、ピアノ五重奏曲や弦楽四重奏曲の録音に参加していなくて残念に思ったものです。

あれから歳月が経ち、フォーレのピアノ四重奏で再会できたわけですが、期待に違わない演奏です。ひいき目からか、コセのヴィオラが目立ちますが、でもそれがいい。もしかしたら、解釈もコセが実質的にリードしていたのかもしれません。決してヴァイオリンとチェロの役割が軽いということではなく、アンサンブルとして調和しながらも埋もれません。ニュアンス豊かによく歌いつつ音楽のフォルムは崩さないという、理想的なヴィオラだと思います。

ピアノ四重奏曲第1番は、ヴァイオリンソナタ第1番とほぼ同時期に書かれた作品で、サロン風な快い響きと律動の中に、フォーレの若い情熱と表現意欲が盛り込まれています。そういうことが実によくわかる演奏。ピアノパートが巨匠的に書かれていることもあり、チェロソナタでは正直邪魔くさかったダルベルトもこの曲では違和感を抱かせません。この曲はこれまでドーマス四重奏団の若々しい演奏が好きだったけど、このメンバーではドーマスでは若干こぼれてしまったところもすくい上げられていて、いっそう味わい深い。

第2番は、ピアノ五重奏曲第1番と並ぶフォーレ第二期を代表する傑作で、響きと手応えがぐっと深くなっています。これぞフォーレの世界といえそうな充実ぶりは、ジャンケレヴィッチが絶賛するだけあります。半音階的で循環形式にも似た主題操作により、音楽的にフランクに最も接近していることも特筆できるでしょう。ピアノのアンゲリッシュを含めた4人の絡み具合は最高です。ここまでやられると、本当に言葉が出ないなあ。この2曲は、演奏によってはフィナーレが弱く感じる場合がありますが、この演奏では、そんな「弱点」はみじんも感じさせません。いや、素晴らしい!

posted by みっち | 15:23 | CD・DVD | comments(0) | - |
クロスバイクの現状
すっかり涼しくなって、自転車の季節になりました。週2ぐらいのペースで通勤できればと思っていますが、このごろ出張が多かったり天気がいい日があまりなかったりで、なかなか思うようにはいきません。

3月の終わりから復活させたTrek 7.5FX、4年間放置状態だったため、一度ちゃんと見てもらわないと、と思っていました。しかし小倉まで乗っていく機会がなく、ずるずると時間は経つ一方。そんなとき、通勤途中に唐戸のカモンワーフで自転車ショップが新しく入っているのを見つけました。「サイクルピット240 海峡店」です。トレックは置いていませんが、ロードバイクからミニベロまで扱う専門店のようでここなら便利、ということで入りました。

見てもらったところ、後輪ブレーキが片効きになっており、調整しても直らないとのこと。ブレーキは前から気になっていたので、この際前後ともシマノに交換してもらうことにしました。すると、これが劇的な改善を見ました。効きがよく、安心して走れるだけでなく、これまでブレーキをかけるたびにかなりな騒音がしていたのがウソのように静かになりました。シマノ恐るべし、ていうか、いままでのブレーキが悪すぎた? また、後輪ホイールが若干歪んでいることも判明しました。回すとちょっと波打つのがわかります。これはそのうちでもいいといわれたので、とりあえずそのまま。

一月ぐらい経ち、後輪タイヤの一部がぷくっと膨らんでいるのを見つけて、また持ち込んだところ、タイヤがもうダメで、このままではいつパンクするかわからないということでした。空気圧が高いと、タイヤのゴムが傷んだところからチューブがはみ出そうとしてこうなるようです。そういうわけで、タイヤも交換。7.5FXのタイヤは32mmとやや太めだったので、この機会に一段細い28mmにしてみました。前輪は32mmのままですが、明らかにスピードが上がりました。時速で1〜2kmは違うんじゃないかと思います。前も換えるともっと速くなるのかは、今後のお楽しみということで。

8月25日、わが家の物干し場が台風15号で半壊したことを先日エントリしました。このとき、窓が落下して下に置いていた自転車を直撃したかと思ったんですが、見たところ、フレームの塗装が一部傷んでいるだけで、大きな損傷はなさそう。かすっただけ? 走ってみると、変速もできるしとりあえず問題はないのですが、ペダルを漕ぐと以前より音がするので、ペダルかギアに当たったかも。落ち着いたらまた見てもらおうと思います。
posted by みっち | 23:30 | 乗り物 | comments(0) | trackbacks(0) |
『ピーターと狼』本番
土曜日、井堀市民センターでプロコフィエフ『ピーターと狼』の本番がありました。この演奏会では客席の最前列にマットが敷かれていて、小さい子供たちがお母さんといっしょに聴くことができるように配慮されていました。

2部構成に分かれていて、1部は弦楽四重奏。モーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』第1楽章やハイドンの「ひばり」弦楽四重奏曲第1楽章などのあと、『おもちゃの交響曲』では、本当の作曲者ではないといいながらモーツァルトパパが登場、子どもたちや市民センターの館長にもおもちゃの楽器を使ってもらっての合奏で盛り上がりました。みっちは着替えのため途中まで客席で聴いていたんですが、ガラガラの音がでかくて、これが鳴り出すとほかのおもちゃが完全に負けてました。でも音量調整はできなかったらしいf^^;。

『ピーターと狼』は、1段高い舞台に管楽器と打楽器が乗り、弦が舞台前という配置です。ナレーションと同時に、一枚の台紙に登場人物などのキャラクタを貼って、物語の進行に合わせて動かすという演出がありました。子どもたちもなにが始まるのかと興味津々の様子でした。とくに狩人のティンパニと狼のホルンは、かなりの至近距離ということもあってインパクト大。狼の登場シーンでは子どもたちの顔が引きつっていて、トレモロ弾く手にも力が入りましたね。「よしよし、怖がってるぞ、ぐへへへ」(爆)。アンコールは『ラデツキー行進曲』。拍手で盛り上がりました。中には踊り出す子供もいて、弾く方も楽しく過ごせました。ミスはなかったわけではないんですけど、致命的なエラーはなかったということでf^^;。

この曲に接したのは子供のときに家にあったレコード以来でしたが、あらためていい曲だなあと思いました。とくにネコのテーマは秀逸。プロコで代表的な旋律を上げろといわれたら、これでしょう。1回めの合わせのとき、ネコのシーンでわからなくなったため、どうするか対策を考えていたんですが、タイミングよくBSでガッティ指揮フランス国立管弦楽団の放送があったのを録画してパート譜を睨みながら繰り返し聴いて覚えました。それにしてもこの演奏、さすがですねえ。シャレトンシュワッ(爆)。ナレーションで気づいたんですが、みっちが聴いていたレコードでは、アヒルは狼のお腹の中で鳴いているだけだったんですが、今回は口から出てきて助かったことになっていました。このごろのはそうなの?

打ち上げにも参加。本番を終えての一杯はうまいなあf^^;。市民センターの館長からは定期的にお願いしたいといわれたそうです。もしやるとしたらなにがいいかということで、候補がいくつか挙がりました。楽器紹介がある曲ということになると、サン=サーンス『動物の謝肉祭』とか? ブリテンも有名ですが、ちょっと対象年齢層が高いか。『魔法使いの弟子』という声があったんですが、みっちが反対(爆)。もうあれはやりたくない。オネゲル『パシフィック231』なんかどうなんだろ? リズムが複雑そうですが、一度体験してみたい。
posted by みっち | 15:44 | cello | comments(2) | trackbacks(0) |
ハイブリッド車のよかったところ・よくなかったところ
マツダCX-3に乗り換えたことで、10年以上乗っていたハイブリッド車から卒業しました。これまでお世話になったプリウス2台とアクアの経験から、ハイブリッド車のよかったところ、よくなかったところを整理してみようかな、と。

<よかったところ>
○燃費がよく静か

なんといってもこれ。プリウスでもリッター当たり20kmは出たと思いますが、アクアでは30kmに迫る効率の良さでした。クルマでの長距離通勤には心強い、最強のアイテムといっていいかと思います。なお、ハイブリッド車はバッテリーが消耗しやすく、取り替えたら何十万円もかかるなどと不安をあおる意見が時折みられますが、みっちの経験ではどのクルマもバッテリー関係のトラブルは一度もありませんでした。この点では安心して乗ってもらってよいと思います。
アクアの場合、低速ではほとんどモーターのみで走るため、エンジン音はしません。この静けさはかなりのインパクトでしょう。ただし、遮音は高級車なみとはいえないため、ロードノイズや近くを走行する車両の騒音がけっこううるさいf^^;。50kmを超えるあたりからエンジンがかかり、ほとんどふつうのクルマになります。このため渋滞に強く、高速道路よりも一般道で燃費が伸びる傾向にあります。付け加えると、エンジン音が安っぽいのが難です。

○+αの魅力
ハイブリッド車の場合、地球環境に優しい先進的なシステムを使っているというイメージを自分のものにすることができます。しかしまあ、これだけ普及してくると、このイメージはもはや過去形というか、陳腐化してしまったかもしれませんね。
一方で、ハイブリッド車は価格が高く、いくら燃費がよくても元を取るのに10年かかる、といった指摘があります。計算すればそうなのかもしれません。しかし、ハイブリッド車を買うときに「元を取れる」かどうかはさほど重要ではありません。クルマは単なる移動手段でなく一種のファッションだったりステータスだったりするので、+αにどれくらいお金を積むかということは、オプション選びと同じかと。かつては白いハイソカーやRV車、ワンボックスやミニバンなどが次々に流行したのはそのためでしょう。これからはダウンサイジングと小排気量ターボ? ぶっちゃけ、これらより原チャリとか軽トラとか、目的に特化したクルマを選んだ方がよほど「元を取れる」わけで。

○デザイン
トヨタ車のデザインについては昔からいろいろいわれているようですが、少なくともハイブリッド車の先進的イメージを実際の見た目として表現しようと試み、成功したことは間違いないでしょう。好き嫌いはあるにせよ、プリウスもアクアもほかにない特徴的なデザインでした。
でも正直、このごろのトヨタの魚の口みたいなフロントグリルや歌舞伎の隈取り調などを見ると、この先どういう方向に進むのか、いささか不安を感じるのは確かですf^^;。

<よくなかったところ>
●燃費を意識させられること

よかったところの背中合わせで、エコ運転を意識しすぎるとストレスになります。車を運転する目的は、燃費をよくするためでは決してないので。周りに迷惑をかけるほどエゴ運転はしていないつもりですが、「あ、いま踏みすぎた」とかいちいち反省を迫るようなパネル表示はうっとおしい。
とくに朝の起動時にカーナビ音声でエコドライブがどうのと注意されたりすると、前日飛ばしてもいないのにエラそうに、と腹が立ち、「やかましいわ。おまえなんかペッパーくんと交代してしまえ!」とわめきちらしたくなる(爆)。

●アクセルレスポンスが車の都合次第
ガソリンエンジンに電気モーターのアシストを加えるという原理上、避けられないことかもしれませんが、バッテリー残量によって自動でエンジンが始動したり止まったり、アクセルを踏んだときの反応が鋭かったり鈍かったりする。言い換えれば、運転者の意図よりもハイブリッド・システムの都合で動いており、運転するというよりも乗せられている感じに近くなる。

●ブレーキがリニアでなく不快
回生ブレーキのフィーリングはいくらか改善されてきましたが、それでもいわゆる「カックンブレーキ」であることに変わりはありません。思ったところに止まれないストレスと、足への負担がだんだん積み重なっていきます。

ほかにも、駆動用の大型バッテリーを置くために、重量やスペースユーティリティーの点では不利に働くことなどもありますが、そのあたりはかなりがんばっていると思います。安い買い物ではないので、長くつきあえるクルマと出会えるといいですね。
posted by みっち | 21:43 | 乗り物 | comments(0) | trackbacks(0) |
コバケン/九響の「悲愴」交響曲
九州交響楽団第59回北九州定期演奏会

・スメタナ:交響詩「ヴルタヴァ(モルダウ)」
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 作品23
・チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」

指揮:小林研一郎、ピアノ:小林亜矢野
九州交響楽団
2015年9月5日(土)、北九州芸術劇場大ホール


「炎のコバケン 涙の悲愴」と銘打って開かれたコンサート、奥方が聴きたいというので二人で出かけました。日本フィルと縁の深かったコバケンですが、最近は九響の首席客演指揮者として九州で活躍してくれています。チャイコの「悲愴」は5番やベルリオーズ「幻想」などと並んでコバケン十八番の一つだったはずで、この機会を逃しては後悔しそうf^^;。全席自由で開演20分前に入ったところ、もう1階席と2階席は満席状態で、3階に。

わりとよくあるプログラムではあるんですが、コバケンの手にかかると、どの曲も心臓わしづかみで引きずり込まれます。九響は堅実なオケというイメージを持っていたんですが、モルダウからして濃厚で実によく鳴ります。各声部も有機的に絡んで、素晴らしい! モルダウは速めのテンポでたるみなく進みました。主題が長調に転じたところで、みっちはコバケンがオケを開放して「高い城」のテーマを壮大に聴かせるのではないかと予想していたんですが、緩めずにいったのが意外。奥方も「最後の方まで急流のままだったね」とf^^;。とくに3階席はステージ奥のパートの音が直接届くようで、打楽器や管楽器の響きがとても生々しく迫力がありました。ただ、近くの客席から、ラインらしいスマホの音が聞こえたのは困ったものです。

チャイコンのソリストはコバケンのお嬢さん、亜矢野さんで、親子共演。コバケンは協奏曲だからといって音量を抑えたりしないので、ソリストは大変なはず。演奏終了後、精魂尽き果てたかのような様子が印象的でした。この曲の途中からみっちは自分が高所恐怖症だったことを思い出し、落ち着いて聴けなくなってしまいました(ーー;)。3階席の前から2番めの列で、演奏が始まってしばらくはなんともなかったんですが、第2楽章あたりから怖くなり、手前の手すりを飛び越えて落ちるイメージと、体が飛び出しそうになる衝動に駆られて、これはまずい、まずいぞ(爆)。で、そこからはチェロトップサイドの宮田さんの弾き方を見ることに集中しました。違うところを見ると高低差を意識してしまう。

メインの「悲愴」でも第1楽章の曲が曲なもんで、第2主題が長く尾を引いて展開部の始まりにつながるあたり、ショックで本当に飛ぶんじゃないかとこっちも心配でしたが、そこを越えてからは次第に落ち着いてきました。演奏もそれぐらいの緊迫感。第2楽章は遅めのテンポでチェロがたっぷり歌っていました。奥方が「チェロは8人で十分よね」というので、その倍以上いる北九響はもっとすごいよ(爆)。第3楽章の終わりでは、実はこの曲の演奏前にコバケンから異例のスピーチがあり、「第3楽章が終わると拍手したくなると思いますが、どうかガマンして下さい」とお願いされたにもかかわらず、拍手しかけた奴がいまして、バカなの? それとも日本語ワカラナイ? 実はみっちもあまりの高揚に拍手の衝動にかられたけど(爆)。とまあ、そんな一幕もありましたが、第4楽章は文字通り「炎と涙」でしたね。演奏が終わってコバケンが残心の構えを解くまでホールが静まり返っていたのは有終の美でした。

アンコールはドヴォルザーク「ユーモレスク」。ここでもコバケンのスピーチがあり、この曲の主題は赤ちゃんのよちよち歩き、その後のヴァイオリンのポルタメンテは恋心、その後の短調の部分では悲しみを覚える、といった具合にユーモレスクとは人生を表すという解釈だそうです。演奏はこれまで聞いたことのないゆっくりしたテンポで、実に味わい深いものでした。いやあ、コバケンはやっぱりすごい!
posted by みっち | 12:00 | - | comments(0) | trackbacks(0) |
CX-3納車から1ヶ月
7月にマツダCX-3の試乗に行ったというエントリ後、話が急展開して、ディーラーと契約してしまいました。来年2月ぐらいまでに決めればいいぐらいのつもりでいたので、ここまで早まるとは自分でも思っていませんでした。大きな要因となったのは補助金ですf^^;。おそらく9月登録までで終了といわれて、いまでしょ(爆)。まあ、10月以降になったらなったで、値引き幅が大きくなったり特別仕様車でテコ入れされたりするだろうとは思うのですが、目の前にちらつく現ナマに負けた。トントン拍子で8月上旬に納車され、1ヶ月点検を受ける時期になったので、レポートしてみます。

1.グレード・オプション
グレードは、いちばん上のXDツーリングLパッケージ(FF)にしました。ディーラーからはXDツーリングからオプションを付けて同等にできると提案されましたが、そうすると装備的にLパッケージの方がお得な感じなんですよね。Lパケにすれば、オプションとして検討すべきはフロアマットなどの標準的なもののほかにはオーディオぐらいになります。
話題のナチュラル・サウンド・スムーザーは、この際ですから試してみたい気持ちはあったのですが、オプション設定としてBOSEのオーディオが前提条件なので、両方で計13万円ほどの出費になってしまいます。ディーラーの担当の方の話でもスムーザーの効果は微妙ということでしたし、BOSEを付けるとラゲッジルームの下段収納をウーハーに占領されてしまうこともあって、選びませんでした。BOSEを付けない代わり、フロントスピーカーをダイヤトーンのコアキシャルタイプに変更しました。これで10万円浮いたf^^;。
あと、わが家は掘り込み車庫で、横幅にあまり余裕がないため、ドアにエッジモールを付けました。これがダサいかと思っていましたが、塗装と同色で意外にもいい感じ。

2.外観・色
エクステリアは非常にかっこよく、マツダの全車種中でも抜群のプロポーションだと思います。サイズはアクアより横幅が出たため3ナンバーになりましたが、実質的にはドアの厚みが増した程度。それもあってドアの開閉音は重厚で高級車の風格があります。アクセラだとCX-3より横幅がさらに出ることも選択に影響しました。全長も増しましたが、フロントノーズが伸びた感じで、室内の広さには貢献していません。高さは155cmで立体駐車場に入れます。車庫入れはすぐに慣れました。
色はチタニウムフラッシュマイカを選びました。ソウルレッドとセラミックメタリックがメーカー推しでよく出ているようですが、かぶりたくないf^^;のと、Lパッケージの内装とのコントラストに期待しました。実車を見て、正解でした。チタンにしてはかなり黒っぽくて渋いですが、フロントグリルのステンレスメッキとの相性もよく、洗車嫌いのみっちとしては、なにより汚れが目立ちにくそう(爆)。ただし、フェンダーの黒とは対比がなくなるので好き好きでしょう。

3.室内装備
運転席に乗り込むと、適度な包まれ感で居心地がいい。アクアが殺風景だったからなあ(爆)。車高はやや高くなりましたが、見下ろすほどではありません。
Lパッケージのシートには白いバックスキン・レザーが使われており、汚れを気にしてディーラーは黒い合皮シートのXDツーリングを推奨しているようです。でも、白は室内が明るくていいですよ。ちなみにLパッケージにはシートヒーターも付きます。フロントパネルはタコメーターを中心にした左右対称形で、白を基調としたイルミネーションが上品です。ステアリングは前にも書いたとおり、前後上下に調整できるのがいい。エンジンをかけると、フロントパネル上部にスカウターのような透明なアクティブ・ドライビング・ディスプレイが立ち上がります。その気にさせられますが、もちろん戦闘力表示とかロックオンはできない(爆)。通常このディスプレイには速度と車間距離が表示され、ナビを使うと指示も出るようです。足下は、マツダこだわりのオルガン式アクセルペダルが配置されています。このペダルは床から立ち上がっており、かかとから足の裏全体を乗せると楽でいい感じ。左足のフットレストは乗せるところだけなので、オプションのアルミプレートを追加で買おうかな。
後部座席は、広くはありませんが十分では? 視点が高いので窮屈さがなく、座り心地はいいです。チェロケースは、実はけっこうギリギリでした。ラゲッジルームの横幅、奥行きがあんまりないので、後部シートを1/3倒してもケースを寝かせて置くことができず、かろうじて横に立てて入ったという。このため、カーブを曲がるたびに倒れかかってガタつくので、置き方はもうちょっと工夫したい。

4.マツダコネクト・オーディオ
マツダ車は初めてなので、マツダコネクトももちろん初めて触りました。通勤がほとんどでいまのところナビは未使用。ネットではいろいろいわれているようですが、特段不満はありません。アクティブ・ドライビング・ディスプレイの表示位置やオートライトのタイミングを調整できたりするのはいいと思います。
オーディオは、FM・AMラジオのほか、オプションでCD・DVD対応。ふだんはFMを聴きます。フルセグでテレビも映りますが、見ないんで関係ないf^^;。アクアのようなハードディスク内蔵ではなく、USB接続で音楽を聴くことができます。とりあえず手持ちCDからMP3にしてUSBメモリに落とし、秦基博や大橋トリオを聴けるようにしました。BOSEの代わりにオプションで付けたダイヤトーンの音は、アクアのデッドニング後と同等よりももうちょっと上か。コアキシャルなので解像度は上がっているはず。純正やBOSEとの比較はしていないのでわかりません。デッドニングすればもっとよくなるかもしれませんが、現状でも十分。

5.エンジン音
遮音がよく効いているようで、基本的にとても静かです。トルクがあるので一般道では2,000回転まで上げる必要がほとんどないということも関係しています。ただしアイドリング時と低速からの加速時にはディーゼルらしい音がします。とはいえ、文字にするとガラガラでも、バスやトラックなどと比べればはるかにしつけられた感じで全然うるさくなく、むしろスペシャリティないしはプレミアム感を演出する響きといっていいのではないでしょうか。個人的にはアクアのエンジン音の方がよほど耳障りでした。ま、無音がいいなら、PHV車や燃料電池車をどうぞf^^;。なお、アイドリングはブレーキを踏み込むことでストップしますが、おそらくバッテリーの具合か、踏み込んでいても勝手に始動することがあります。

6.走り
スタート時の加速は「もっさり」といわれており、それほど速くはありませんが後続に迷惑をかけるほど遅くもなく、個人的には十分。ある程度スピードが出てからの加速はトルクフルで快適です。ただし、坂道カーブの出口など、いったん減速してからの再加速のときに適切なギアと回転数が選べていないようで、もたつく印象があります。これはアクセルワークとも関係するので、もうちょい踏めばいいだけかも。また、アクセルを離すとエンジンブレーキがそれなりにかかり、アクアのときの感覚よりも早めに減速します。
高速道路は、関門橋を一度渡っただけですが、直進性が高くて気持ちいい。ゴルフVR6に乗っていたころを思い出しました。現在のところ約500km走って、燃費は平均15km/L。朝晩の混雑時にばかり運転しており、この間暑かったこともあり、最初12km/Lから始まって徐々に向上してきました。

7.安全装備
Lパッケージの場合、オプションなしでも安全装備がフルでついてきます。しかし、いろいろありすぎて、まだよくわかっていないものも。ピピピピ鳴ってるけど、それはいったいなんの警告ですか、みたいな(ーー;)。
レーダー・クルーズ・コントロールは評判がいいようですが、長距離を乗っておらず未使用。車線変更時に後続車両の接近を知らせる警告(BSM)は、音だけでなくドアミラーに表示が出るのがなかなか使えます。逆に、車線逸脱警報(LDWS)は、路肩に停まっている車や対向車を避けようとハンドルを切るだけで鳴るので市内走行ではうるさく、切った方がよさそう。ほかに、バック時に後ろを通行する車などがいる場合の警告(RCTA)とか、あと何だっけ(爆)。

以下まとめ。CX-3は眺めて楽しく、乗るともっと運転していたいと思わせるクルマですが、かぶりたくないのでおすすめしません(爆)。正直、マツダの中でもデミオやアクセラと比べると割高感があるでしょうが、そこが付け目ですよ! みんなデミオとかに乗れよ〜、CX-3はボクだけだからね〜、ていうv(^^)。というわけで、マツダがいう「人馬一体」の域にはまだ達していない感じですが、これからでしょ!
posted by みっち | 21:13 | 乗り物 | comments(0) | trackbacks(0) |
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
みっちより背が高くなり、もうホビットとは呼べなくなった愚息が観たいというので、劇場まで足を運びました。クルマの中で「どうせ、爆風で直角に吹き飛ばされても不死身なんじゃないの?」などといいながら。いやもう、たいていのギミックには驚かされませんからねf^^;。

見た結果、めちゃおもしろい(爆)。50歳過ぎたトム・クルーズがのっけから体を張って高高度スタントしてます。その後もウィーン国立歌劇場で『トゥーランドット』上演中の舞台裏で殺し屋たちと格闘。かなり前からBGMに「誰も寝てはならぬ」が流れるので、どうして?と思ったら、こういうことかと。ここだけでも超豪華ですが、モロッコではカーチェイスとバイクチェイス。BMWがたくさん壊され(爆)、ベンジーがむやみに叫んで笑わせます。さらには文字通り息詰まる水中アクションからロンドンでのクライマックスとサービス満点。次から次へと繰り広げられるインポッシブルな展開に、大いに満足しました。すごいわ。

ぶっちゃけ、主人公イーサン・ハントが死ぬわけがなく、トム・クルーズについてはなにも心配いりませんが、それでも今度こそはダメだったかと思わせるんですよね。あとはむしろ周囲のキャラがいつ死ぬかとハラハラ(爆)。愚息とも話したのですが、チームから裏切り者が出なかったのがよかったね、と。前作「ゴースト・プロトコル」からメンバーを引き継いでいるようで、前作を観た方がきっと楽しめるでしょうが、観ていないみっちも違和感は全然ありませんでした。上にも書きましたが、仲間ではベンジー役のサイモン・ペグがいい味を出しています。ホークアイ・ブラントf^^;のジェレミー・レナーも、見せ場は少ないですが存在感を出しています。悪役(ショーン・ハリス)もよかった。ラストではきっちりお返しされていて、イーサンけっこう根に持つタイプだったようです。

女優陣では、レベッカ・ファーガソンがヒロイン。あまり出演歴のない人のようですが、脚線美だけでなく体術のキレもよく、最後まで魅せてくれました。ほかに、はじめの方でロンドンのレコード店でハーミオーネ・コーフィールド、ベンジーがウソ発見器にかけられるシーンでチャン・チンチューが出ており、どちらもあれ、もう出ないの?と思うほどのインパクトです。

もとはテレビシリーズだったわけですが、これで劇場版5作目であり、痛快なアクションとおなじみのキャッチーな5拍子のテーマで「007」同様の娯楽超大作シリーズとして定着したと考えるべきでしょう。
posted by みっち | 20:36 | たまに観る映画 | comments(0) | trackbacks(0) |