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お気楽妄想系のページf^^; 荒らし投稿がつづくのでコメントは承認制としました。
エンリケ・グラナドス

ウィキペディアの項目「エンリケ・グラナドス」を改訂しました。

 

この項目は以前、Tantalさんから加筆を持ちかけられた覚えがありますが、そのときは大した興味も意欲もなく、つれない返事をしてしまったと思います。申し訳ない。いまごろになってしまい、それもあまり十分とはいえない加筆ですがご勘弁を。

 

きっかけは、先日ウィキペディアの騒ぎにまたぞろ首を突っ込んでしまったこと(これについても書けばいろいろありますが、今回は触れません)のお詫びの印と、今年がグラナドス没後100年ということで、チェロ版「アンダルーサ」を弾こうと思っていることがあります。とはいえ、すぐあとでわかったけど、実は来年(生誕150年)でもよかった(爆)。

 

もともとスペイン事情には疎く、「グラナドス」で1冊書いたような本も見当たらない。どうしよう、って感じでした。昔からイギリス音楽は三浦淳史、スペイン音楽は濱田滋郎の名前をよく見た覚えがあり、図書館で当たってみると、グラナドスの生涯、作風、作品、人物にわたって書いてくれているのはやっぱり濱田氏だけ。さすがです。ただし、ほかの事典類を当たっても担当が濱田氏になっていて、内容がかぶっているとウィキペディア的には使えないf^^;。友人だったというカザルスの関連本なども出典に加えましたが、シューマンのときのようにいろいろは出ませんでした。その分時間はかからず、2週間ほどで出来上がり。編集しながら、自分でもつながりがよくわかっていないものがあります。そういうのはなるべく消化して書きたいのですが、なんせ材料不足で。他の言語版では、スペイン語版が詳しそうなので、だれか翻訳してくれたらいいですが。

 

この機会に、グラナドスの孫弟子ラローチャが弾いたグラナドス作品CDを2組買いました。いいんですよこれが。いずれ室内楽も聴いてみたいな。

posted by みっち | 20:31 | Wikipedia | comments(0) | trackbacks(0) |
シノハラ製作所のソファベッド(その2)

夏のボーナスで、リビング用にソファベッドを買いました。以前のエントリで、みっち部屋用としてシノハラ製作所のソファベッドを紹介しましたが、3年ぶりに2台目となりました。

 

久しぶりにショールームで物色していると係の方が現れ、しばらく話しているうちに、このブログを見ておられたことが判明。たしかに「シノハラ製作所 ソファベッド」とかで検索しても、みっちブログぐらいしかヒットしないですねf^^;。いやいや宣伝料なんて要りませんよ! ソファ生地の端切れを利用したというペンケースをオマケにもらったけど(爆)。このペンケースが上等の品。ちょうどボールペンを買ったりして、帆布のケースでも買おうかとか思っていたところでした。でも決してこっちからブログの話をしたり、なんかくれとか迫ったわけじゃありません。思えば、今年のおみくじは大吉だったv(^0^)。

 

話を戻して。前回は自分用なので自分で選びましたが、今回は家族共用なので事前に了解をもらっとかないと。あとで文句言われたくないからねf^^;。リビングに置くなら、アーム部に木を使ったものがいいんじゃないかと考えていました。見当を付けた候補の写真が載ったカタログを持ち帰って家族と相談した結果、違うヤツに決定(爆)。「シェル」という名称で、左右非対称のカウチソファっぽいデザインが決め手になりました。定価12万円。シノハラ製作所のソファベッドは、背もたれが倒れてフラットになるタイプがほとんどですが、この「シェル」は背もたれではなく左右のアーム部が倒れてベッドになるのが特徴。このため、長さが比較的コンパクトです。座面奥行きは60cm程度とソファとしては深く、背もたれとの間にクッションがほしいところ。寝るときは、寝台列車のベッド幅くらいはあるのかな?

 

次にソファ生地選び。ショールームでめぼしを付けたサンプルをいくつか借りて帰り、「グラナダ」というざっくり感のある白っぽい布地に決定。これはみっち推しの生地でした。「シェル」の背もたれに織り込みラインが入るため、柄物だとずれが気になりやすいとのことで無地にしました。手触りがよく見た目に高級感がありますが、生地ランクとしては高くないそうで、前回は生地で2万円くらい値段が上がったのですが、今回はそのまま。

 

オーダーだと現物ができあがるまで楽しみでもあり心配でもありますね。注文から2週間ほどでソファベッドがやってきました。予想してたよりかなりイイ! 同じソファ生地の大きなクッションはサービスでいただきました。画像右側のアームだけ倒せば足を伸ばせるカウチとして機能するので、奥方やエントっ子はもっぱらこの状態で使っています。これで毎日おうちリゾート(爆)。画像のCDは、生地のグラナダに合わせて、グラナドスの『スペイン舞曲集』f^^;。

posted by みっち | 22:08 | お気楽妄想系 | comments(0) | trackbacks(0) |
パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィルによるブルックナー:交響曲第5番

・ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(ハース版)

 

ロベルト・パーテルノストロ指揮、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団

 

2001年6月23日、ヴァインガルテン大聖堂での録音
(DOCUMENTS 232766A-K 11CD)

 

パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィルによるブルックナーの交響曲全集から第5番を聴きました。

 

ブルックナーの交響曲の中で、5番はみっちがいちばんよく聴いている曲です。北九響で演奏もしましたし。この曲は第1楽章の第1主題とつづく転調が実にかっこよく、第2楽章の荘重な弦楽合奏も素晴らしい。ブルックナーどうした?といいたくなるくらいの聴かせ上手。スケルツォは繰り返しがちょっとうんざりなんですが中間部がユーモラス(なんと、ブルックナーにもユーモアがあった証拠がココに)。フィナーレでは前代未聞の充実ぶりで盛り返してくれます。

 

この人の交響曲ってだいたい同じ展開で、例えば第4楽章では最後に第1楽章の第1主題を長調で出して締めくくる。これ例外ありましたっけ? というくらい同じパターンを踏襲するブルックナーなんですが、5番では単に主題が帰ってくるだけではなくて、第4楽章の素材と合わせて圧倒的なクライマックスを形作ります。この部分の壮麗さは、ブルックナーの全創作過程でも頂点のひとつで、あとは8番しかないんですよね。

 

で、演奏ですが、大聖堂の残響を最大限活かした演奏ということができそう。第1楽章の出だしからたっぷり聴かせます。わーん、という響きが終わってから、やおら次の音型という感じで、ゆったり目のテンポで急がずあわてず美しく、粛々と進みます。管楽器のコラール、弦楽のザーッていう合奏、ピチカートの弾みがまた素晴らしいです。当たりは比較的柔らかく、楽器のブレンドと響きがキモチイイ! 全曲こんな感じなので、あまりいうことがないf^^;。もしかして指揮者の人、なんにもしてないんじゃないの?という疑問も浮かびます(爆)。が、それでいいんです! ブルックナー・サウンドにゆったりどっぷり浸りはまれればいい。あ、でもフィナーレのコーダでは、トランペットはくっきりなんですけどホルンももうちょっと出てもよかったかな?

 

そういうわけで、指揮者の至芸を楽しみたい向きには退屈かもしれませんが、そういうのはクナとかシューリヒトとかやりたい放題のがあるから(爆)。みっちはスケールの大きいケンペ盤が昔から好きですけど、これもとてもいいと思いました。

 

録音は、これまでどおり豊かな残響と各パートの分離のよさが両立しており、全体が十全にとらえられています。なお、収録時間(78分)の関係か、これまであった演奏後の拍手が入っていません。

posted by みっち | 09:50 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |
最近の練習

秋の定期演奏会に向けて、ショスタコーヴィチの交響曲第5番をさらっています。チェロパートは音域が広くてなかなか大変。とくに第1楽章のクライマックス付近は、みっちにめまいを起こさせるト音記号で書かれており、だれか助けてください状態。

 

この部分、第1主題のユニゾンで荒れ狂った末、高いラの音に収束するんですが、フィナーレのラストで、金管の凱歌(?)の背景で延々30小節にわたって弾かされるのもやはりラの音(こっちはチェロはオクターヴ低いので楽f^^;)。これはやっぱり関係あるんでしょうね。一説にはショスタコーヴィチの恋人のイニシャルだそうですが、なんかそういう恋愛感情とかロマンティックなものとはほど遠い感じです。同じAなのに、一方はカタストロフ、一方はアポテオーズを象徴し得るという両面性を示していると考えた方が納得がいくなあ。

 

演奏会ではあと2曲、バーンスタインの『キャンディード』とコープランドの『アパラチアの春』がありますが、共通して変拍子が面倒くさく、家で練習しても合ってるんだか合ってないんだかよくわからない状況。とくにコープランドの変拍子はひどい(ーー;)。ほとんど嫌がらせの領域。なんでここまで細かく分けないといけないの? 全部4/4で書き直したらダメなの?と小一時間問い詰めたい(爆)。身につくまで、もうちょっと時間がかかりそう。

 

地域の区民音楽祭もほぼ同じころなので、そろそろ出し物を決めないとなあ。前から演奏しようと思っていて、そのたびに競合してやれていなかったラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』でいこうかと思い、もう1曲、ビゼーの『耳に残るは君の歌声』とセットで候補にしつつあったんですが、よく考えたら、今年はサティ生誕150年、グラナドス没後100年の記念年だった。『ジムノペディ第1番』と『アンダルーサ』でちょうどいい感じの組み合わせになりそう。というわけで、ラヴェルはまたまたお預け。この曲、そういう運命なのかもf^^;。

posted by みっち | 14:35 | cello | comments(4) | trackbacks(0) |
筒井康隆コレクション V

1. 『フェミニズム殺人事件』
2. 『新日本探偵社報告書控』
3. 『12人の浮かれる男』
4. 『女スパイの連絡』

 

(日下三蔵・編 出版芸術社)

 

全7冊の第5巻。『フェミニズム殺人事件』以外は未読でした。

 

『フェミニズム殺人事件』は1989年発表のミステリ作品。この作品の連載中には犯人当ての読者イベントが開催されており、作者による結果発表も収録されています。見事正解者がいますねえ。みっちは以前読んでいましたが、舞台となった古き良きを思わせる南紀のホテルのイメージとラストの主人公の台詞のみ記憶に残っていて、トリックや犯人などについては全然覚えていませんでした。あらためて読んでもさっぱり謎解きできず、アタマの悪さを痛感f^^;。でも、何年か経ったら、やはりホテルのノスタルジックなたたずまいと主人公の最後の一言だけは覚えている気がする(爆)。

 

また、作中で『文学部唯野教授』(1990)や『パプリカ』(1993)という、まだ発表前の作品タイトルがネタに使われているのが興味深い。時期的に、唯野教授は執筆中だったのかもしれませんが、パプリカはまだ構想段階? 筒井の推理ものでは、もっと前の『富豪刑事』(1978)もスチャラカで面白いんですが、もうひとつ『ロートレック荘殺人事件』(1990)があって、これはまだ読んでいません。

 

『新日本探偵社報告書控』(1988)は、筒井作品には珍しい、松本清張を思わせるような実録風の中編。戦後間もなくから昭和30年代初頭にかけての大阪が描かれています。実際に探偵業をやっていた叔父さんの記録からこの作品を思い立ったものらしい。作中で紹介される探偵社の報告がカタカナ書きで読みにくかったり、淡々とした筆致で物語として特段起伏があるわけでもないのですが、これらはあえてそうやっているんでしょう。読み進むうちに、実にリアリティに富んだ過去の世界が開けてきます。みっちの親世代やその上の人が読んだら、そうだった、こんなんだったとかみしめてしまうに違いない。『フェミニズム殺人事件』でも少し触れましたが、筒井の「ノスタルジック路線」とでもいえそうな系列に属する作品かと。

 

『12人の浮かれる男』(1975)は、同名の戯曲が存在することは知っていたのですが、小説版が先だったんですね。タイトルでおわかりのように、アメリカ映画の名作『十二人の怒れる男』(1957)のパロディ作品で、浮かれた陪審員たちが無実と思われる被告をよってたかって有罪にしてしまうというお話(爆)。この12人がみなキャラが立っているのがすごい。さすがです。

 

『女スパイの連絡』(1968)は、単行本未収録のショートショート。笑えます。

 

今回も解説が素晴らしく、前巻での眉村卓との合作では眉村から直接フォローがあったことが紹介されたり、いい仕事してるなあと感心させられました。

posted by みっち | 21:33 | 読書 | comments(0) | trackbacks(0) |
OHTOの水性ボールペン「リバティ」

最近、ボールペンがちょっとしたマイブームです。
 

文房具には全然詳しくありません。大したこだわりもなく、職場や自宅では消耗品類にあるヤツかなにかのオマケでもらったものなどしか使っていませんでした。例外的に、たまたま見つけたもので三菱のピュアモルトというボールペンを、ウイスキー樽の再利用だとかいう話に惹かれて買ったものがあります。ピュアモルトは油性のノック式で、木製の軸は見た目と手触りはいいのですが、ちょっと太すぎて書きにくい。それでもわが家では高級品になるので、赤芯を入れて使っていました。みっちの場合、メモも赤で書くので黒の出番がほとんどありません。

 

先日博多のアクロスに行ったときに、建物内にある文具屋さんに奥方が寄ったので、みっちも付き合ったときに見つけたのが、OHTOのリバティでした。水性のキャップ式で作りがよく、これで両端部やクリップの仕上げあたりにもうちょい飾りがあれば、1万円といっても通用しそうなくらい。ぱっと見の重厚さはパーカーやモンブラン(持ってないしよく知らないけどf^^;)に引けを取りませんが、定価は税込み1,080円とケタ違いに安い(爆)。だけど、決して見た目だけの製品ではなく、キャップの開け閉めが片手では難しいくらいのぴっちり感も精度の高さを印象づけます。試し書きすると、おっ、これはいい書き味だ。ほぼ万年筆に近い。水性なのでちょっとにじむけど、昔ほどではない感じ。レジで替え芯はあるかと聞くと、0.5mmが入っているが0.4もあるとのこと。よく使う赤は0.4がいいかも。

 

ネットで調べてみると、OHTOはガチャックを作っているメーカーで、みっちもお世話になっていたことが判明f^^;。もともとボールペンでは日本の先駆け的存在だったようです。しかし、一般的な文具コーナーでは有名他社に店頭を占められがちで、OHTOの実物にはあんまりお目にかかれないのではないでしょうか。このリバティ・シリーズは、リフィルの互換性が高く、他社の替え芯がいろいろ使えるというので、カスタマイズして使う人もいるらしい。

 

これに味をしめたみっち、同じOHTOのワーズをアマゾンでポチってみました。ワーズもリバティ同様の水性・キャップ式ボールペンですが、中軸でリバティよりスマートかつ軽い。ただし同じ価格帯の商品としては、ワーズよりリバティの方がモノとしての質感が高い。結局ピュアモルトとワーズは自宅待機f^^;、みっち装備としては、リバティの黒とワインレッド(いずれも太軸)を0.5黒と0.4赤で使い分けることにしました。

 

あとはシャープペンがあればというところですが、この際OHTOでそろえてみようかf^^;。リバティと並べて持つにはなにがいいですかねえ。

posted by みっち | 20:48 | お気楽妄想系 | comments(0) | trackbacks(0) |
パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィルによるブルックナー:交響曲第4番

・ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」(1878/80年版)

 

ロベルト・パーテルノストロ指揮、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団

 

1999年7月17日、ヴァインガルテン大聖堂での録音
(DOCUMENTS 232766A-K 11CD)

 

パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィルによるブルックナーの交響曲全集の4枚目、第4番を聴きました。やっとなじみのある曲にきました。

 

まず面倒な版問題から。「1878/80年版」はウィキペディアによると第2稿のことで、ハース版とノヴァーク版があり、両者の主な違いは、第3楽章中間部で旋律を担当する楽器(ハース版がオーボエとクラリネット、ノヴァーク版がフルートとクラリネット)と第4楽章終結部で第1楽章第1主題が回帰する楽器(ハース版が複数の楽器、ノヴァーク版がホルンでくっきり)ということです。これからすると、この演奏はノヴァーク版です。

 

第1楽章では冒頭からの雰囲気と流れがよく、第2主題の軽くリラックスした表現が素晴らしい。おかげで、そのあとにくるブルックナー特有のゼクエンツもなんだか説得力があります。展開部での天啓のようなコラールでの決して力まない神々しさも特徴的で、これは第4楽章でも同様の箇所があります。田舎の二流オケと思っている人もいるでしょうが、侮るなかれ。弦も管もしっかりして内声が充実しており、とくに弱音部分のアンサンブルは見事です。各楽章で聞こえる高弦・低弦のピチカートや刻みの気持いいこと。

 

3番でも書きましたが、パーテルノストロの指揮は奇をてらわない自然体で、曲がいいとそれだけ演奏も立派に聞こえるというタイプ。反面、個性やこだわりを押し出すことはないので、例えばここの間の取り方やティンパニのキメがすごいとかいった、巨匠の至芸的なものを聴きたい向きにはフツウすぎて物足りないかもしれません。むしろ、クセのない点でブルックナー嫌いな方への啓蒙用に適しているかも。加えて、大聖堂のホールトーンを活かした録音は、これだけ残響があるのに各パートの分離がよく、どうやっているのかわかりませんがブルックナー・サウンドの魅力を実によく伝えていると思います。

 

ライヴ録音で、ところどころで会場の音が聞こえますが鑑賞に支障はありません。フィナーレが終わった後に拍手が入っており、これが十分な間を置いてじわじわきます。会場の余韻を最後まで味わって、拍手が続いたずっと後になって声援がかかり出すんですよ。よい演奏によい聴衆。演奏会はまさにこうでなくては、といえよう(爆)。

posted by みっち | 09:43 | CD・DVD | comments(0) | trackbacks(0) |