3ヶ月ぶり。例によって三題挙げてみます。
・[[Wikipedia:井戸端#下書きパクリの防止について]]
利用者のサブページに記事の下書きを載せていたら、それを別の利用者が記事にしてしまったという。前にも問題になりましたが、そのときは下書きした利用者が活動停止状態で、そのまま埋もれさせるのはもったいないという善意からのものでした。今回はどうやらそうではなく、文字通りのパクリ。
ライセンス上は転載自由なので、執筆者の許可が必要なライセンスに変えるといった対応案は、ウィキペディアそのものの存立に関わる話になりそう。したがって、利用者マナーの問題として禁止条項を加えるという流れになっているようです。とはいえ、ルールで禁じたところで、行為そのものは防げないのは「荒らし」と同様です。パクった利用者をブロックしても、アカウントを乗り換えられたりすれば、パクりそのものは防げません。「荒らし」と違うのは記事そのものの対処で、荒らされた記事は無論リバートですが、パクリ記事は見せしめとして削除なのか、それとも記事そのものは削除理由に当たらないとして活かすのかで意見が分かれそう。削除しないのが正論のような気もしますが、一方で下書きした立場に立てば、履歴や初版に自分のアカウントが残らず、それまでの注力が報われない形になってやるせない。
結論的には、各利用者が自衛手段として、下書きページにはパクられても大丈夫なことしか載せない、ということに尽きるように思います。サブページの案内にその種の注意書きを明示する程度かな。「パクリ禁止」ルールなどを加えるのは大げさすぎるし、実効性に乏しい。どうも、ウィキペディアのルールの隙間狙いというか、その対処をめぐって利用者たちが騒ぎ出す様子を面白がって、あえてこういうことをしでかす愉快犯がいるんじゃなかろうかという気がするんですよね。
・[[Wikipedia‐ノート:検証可能性#出典不明示部分を誰でも除去できる点について(補足説明追加の提案)]]
記述が事実である可能性が高かろうがなんであろうが、出典が示されていなければ除去する利用者がいることに対して、検証可能性方針でもう少し補足説明を加えてはどうかという提案。
これ、以前から個人的にウィキペディア最大の問題だと思っています。ウィキペディアには、自分では記事を書かずに、人の書いたものを消して回る輩がいます。彼らの最大のよりどころ、決めゼリフがこの方針に書かれている以下の二つの文です。
・「出典が明示されていない編集は、誰でも取り除くことができます(出典のない記述は除去されても文句は言えません)。」
・「出典を示す義務を負うのは、書き加えようとする側であり、除去を求める側ではありません。」
昨年無期限ブロックされたHOPE氏がその典型で、これを金科玉条にして記述を消しまくっていました。で、この部分をいじろうとすると、必ず反論する人がいて、これまた自分ではまったく記事を書かない人。おそらく、この人たちにとって「出典明示」こそがすべてで、記事の内容とか体裁とかはどうでもいいんでしょう。本末転倒とはこのことだと思うんですが、以前からこういう出典原理主義者たちがウィキペディアの多数派みたいになっていて(実際は違うと思うけど、議論で声を上げるのはこういう連中ばかり。記事を書いている人は基本オフライン作業だから、ウィキペディアに張り付いてない)、息苦しいことこの上ない。その挙げ句、記事を書ける人や貢献できる人に因縁を付けて追い出すような事態にまでなったのを見て、愛想が尽きたみっちは足を洗いました。というわけで、期待はしていませんが、注目はしておこう。
・[[Wikipedia:投稿ブロック依頼/ikedat76 20161215]]
もはや旧聞に属しますが、秀逸記事の実績もある利用者、ikedat76さんが無期限ブロックとなりました。ブロック賛成が40票、反対が14票。長いので数え間違っているかもしれませんが、だいたい3対1の割合で賛成が多かった。
個人的には、無期限ブロックの必要はなかったと思います。直接の誘因となった有足魚さんに対する揶揄はとても褒められたものではありませんが、暴言のたぐいとしてせいぜい1ヶ月以内のブロックでしょう。もし、ikedat76さんが今後他の利用者のアカウント名をいじったりしないと約束するなら、賛成票がかなり減ったんじゃないかという印象もありますが、そうはなりませんでした。
ikedat76さんのコメントが辛辣であることはそのとおりですが、いっている内容自体にはほとんど問題がなかったと思います。むしろ、正鵠を射たものが多く、みっちは大いに参考にさせてもらっていました。ただ、あまりに鋭く端的なので、言われた方が傷つくということはあったでしょう。加えて、しばしば揶揄調になっていました。その矛先が、「おまえがいうな」的な相手に向けられたものである限りは、それほど問題視はされなかったのですが、ときたま「ケンカする相手が違うのでは?」と思うことがありました。有足魚さんがそうだし、もうちょっと前では、頭痛さんがそうでした。率直に言って、頭痛さんを排除したのは、ikedat76さんの誤りだったと思います。お二人は記事に対して求めるものが高く、厳しい姿勢で共通しており、いわば「同じ陣営」に属していたからです。この件だけの話ではないけれど、記事書きが記事書きを追い出すようなことをやってはいけない。しかしこのとき、ikedat76さんは記事を書かない連中と手を組んで、今度は自分が標的にされてしまった。
無期限ブロックとなったことで、おそらくikedat76さんはもう戻ってこないと思います。ウィキペディアはまた貴重な人材を失いました。賛成者はそれを覚悟の上で表明したんですよね。